出たっきり邦人【欧州編】  RSSを登録する

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2009/10/27

【出たっきり邦人 欧州編】896 フランス

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            ◇◆乙編◇◆
           〓フランス・パリ郊外発〓
            移民への道
           
        ~「おばちゃん」を自覚する日~

みなさま、こんにちは。

さっそくですが、
私が、この、出たっきり邦人に初投稿したのは、
さて、何年のことでしょう。

実を申しますと、自分でも覚えておりませんでしたので、
たった今、ホームページで自分のバックナンバーを見て
確認してまいりました。

息子が7歳、と書いております。ということは、9年前。
そうですか。わたしはちょうど2000年に初投稿したのですね。

9年前ですか・・・

私は数年前から、自分の年を認識するのをやめましたので
そのころ何歳だったか思い出せませんが
今より(だいぶ)若かったことは確かですねえ。

当時、ライターとして参加するにあたり
おふらんす、パリで(正確にはパリ郊外ですが)
大阪のおばちゃんしている、というのを、
売りにしようと考えたんですよ。

でもね、実際のところ、自分が「おばさん」(=中年)である自覚なんて
まったくなかった。

数人の読者の方と個人的に懇意になり、パリや日本でお会いしたことがあるのですが
きまって、「大阪のおばちゃんなんて自分で書いてるけれど、全然違うじゃない!」と
言われたものです。
そのたび、「だって、あれは、いわゆる大阪人のノリ
(自分で自分を貶めて笑いを取る)なんだから。」と、答えていました。

それがですね、
この2,3年かなあ、悲しいことに、
自分を、正真正銘のおばさんだと自覚するようになりましたね。
そうそう、今の若い子が好む服を、
自分のために欲しいと思えなくなったころからでしょうか。
だって・・・最近のジーンズって、ウエスト位置が低いじゃないですか。
ああいうのを履いたらお腹が出ますでしょ、若い人はおへそを出したりしてますよね、
あれねー、真似したことあるんですけど、寒くて寒くて。
あの頃からですね、わたしゃ、もはや若くはないのだ、と自覚し始めたのは。

さて、話は少し飛びますが、
私は今年8月中働きましたので、9月に少し休みを取りました。
大阪に住む幼馴染が来仏し、一緒に、ブダペストへ小旅行しました。
目的は当然、温泉!!

いえ、最初は、マジョルカかマルタ島でリゾートする!はずだったんです、
でも、9月中旬でしょ、海は冷たいのではないか、そりゃ嫌じゃ、ということで
あっさり、温泉に変更。
この選択が既に、おばちゃん入ってますよね・・・

ブダペストは期待以上にきれいな街で、楽しかったですよ、
ベタな観光ちゅうのはな、そのときは、あほらしと思うかもしれんけど
案外、あとあとには、ええ思い出として残るもんなんや、
ということで意見が一致し、ライン川下りの観光船に乗り
ヨハン・シュトラウスに酔い
国立オペラ劇場でバレエを観劇し(すごくよかった!拾い物でした!)
もちろん温泉には入り放題、ついでにお顔のエステもしてもらったり。
久しぶりに、満喫させていただきました。
この友人は英語が堪能なので、わたしは楽でした。交渉事をすべてやってくれましたから。
添乗員付きのツアーに参加するお客さんはこんな気分なのかと思いました。

で、パリに戻ってきて、友人の買い物につきあいました。
今度は、私が彼女のお手伝いをする番です。
でも彼女は英語ができますのである程度は放っておいても大丈夫なのですけどね。

靴屋で、好みの形のショートブーツが半額セールになっているのを見つけ、
彼女は飛びつきました。
カードでお支払い。英語でやり取りをしているようだったので、
私の出番はなし、でした。

家に戻って、買い物を整理して、そこではじめて彼女は気づいたらしい。
半額のはずが、半額になっていなかった。
つまり、カードの領収書には、定価が記載されていたのですね。

あんたねー、金額を確認しないで暗証番号押したの?

だってー、こんなこと日本ではめったにないし、全然気にしてなかってんもん。

カード支払いの際に金額を確認しないなんて、わたしにはありえないぞ、
これってフランスに住んでいるから?日本ではそうでもないのか?

ま、とにかく、お店の間違いなのだろうから、交渉しに行こうよ。

幸い、その靴屋は我が家の近くのショッピングセンター内にありましたから
靴の包みを抱えてその店に戻り

「これって39ユーロに値下げされてるんですよね?
でもわたしは79ユーロ払ったんですよ、」と、カードの領収書を見せました。

すると、店員は、困った顔になり
確かに、この靴は39ユーロなのですが・・・
当店では、払い戻しをしないことになっているんです。

と、レジのそばに貼ってある小さな張り紙を指しました。

確かに、「当店では、お買い上げ後の、払い戻しはいたしません」と書いてあります。

いや、それは違うだろう、そっちのミスだろうが、と横で聞いていた私も思いました。

すると友人、自分がしっかり確認しなかった負い目もあり
どのように話すべきか、考えていたのかもしれません。
いきなり、ものすごい早口の英語でまくしたてました。

「そちらを信用して、金額を確認もせずカードの暗証番号を打ったのよ!
このお値段だからこの靴を欲しいと思ったのだから、定価なら、いらない。
全額返金して頂戴!!そちらのミスなのだから当然でしょう?」

店員は、ぽかーんとしています。
あかん、通じてない。フランス人の、しかも靴屋の店員に、
そんな早口の英語が通じるわけないやん、
ちょっと落ち着きいな、

と、そういうつもりで、わたしは、手で、抑えて抑えて、という合図をしたら
彼女は、「あとはわたしにまかしとき、」という合図と受け取ったらしく
ふんっ、と振り向きざま、店を出て行ってしまいました。

どこいくねんー、とも言えず、
まあしゃあない。確かに、店員の言い分には私もカチンときたし。

こちらが、こんなんいらんから返金して、というのとは違うでしょ、
あきらかに、そちらのミスじゃないんですか?
払いすぎた分を返していただくのは当然でしょう?

と、話すと(自分のことじゃないですから冷静でございます)

それでも向こうが難色を示したら、「店長呼んで来い!」と
叫んでやるつもりでいたのですが
結構あっさり納得して、きちんと返金してくれました。

友人、満足。

再び我が家に戻る道すがら、一言。

「ふん、私らを誰やと思てんねん、大阪のおばはんやで」

この友人、才色兼備、見た目は、今でも20代といっても余裕で通じる人なのですが

しっかりおばちゃんし始めたな・・・と、
この子でさえおばちゃんなら、わたしがおばちゃんなのは当たり前か。

MAO@ふらんす

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◇◆次回は10月30日(金)スペイン・バルセロナ郊外から配信予定です◇◆
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