TPS/Jメール
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☆☆☆☆☆ TPS/Jメール ☆☆☆☆☆
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今週のもくじ
・YMコラム
・ヒューストンレポート
・ホットトピックス
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☆☆ YMコラム ☆☆ (NO.432)
NPO「子ども・宇宙・未来の会」(KU-MA)が6月1日に発足しました。
事務所が横浜線淵野辺駅の近くにあるのですが、日本惑星協会と
は親密に協力し合って、日本の宇宙探査と宇宙教育をそれぞれ大
いに盛り上げたいと考えています。というわけで、このYMコラ
ムも、KU-MAの会員のみなさまにも発信させていただくことになり
ました。よろしくご了承ください。
→ http://homepage3.nifty.com/ku-ma/
《世界の子どもたち、日本の子どもたち》
日本人の観光客が東南アジアなどに出かけると、決まって出会う
のがストリートボーイと呼ばれる子どもたちです。観光地の周り
には特に群がっていて、近づいて来ては手を差し出してきます。
もしその観光客が自分の子どもを連れていると、その日本人の子
どもは不思議なものでも見るような目で、その現地の子どもを見
つめます。一方は休暇を利用して優雅に海外旅行を楽しんでいる
子ども。他方は休暇もなく常に物乞いをして稼がなくてはならな
い子ども。その二人が目を合わせます──こんな光景を私は何度
も目撃しました。
日本では、教育制度が整っており、その気になればいつでも学校
で学ぶことができますが、多くの国で、教育制度はあっても学校
に行くことができない生活を余儀なくされている子どもたちがい
ます。さらに悲惨なのは戦火の国などで、教育制度そのものが破
壊されており、学校という学ぶ場が社会的に奪われている子ども
たちもいっぱいいます。それぞれの国には、それぞれの国の独特
の教育問題があり、その解決の努力が無数の人々によって試みら
れているに違いありません。
UNICEFが取り組んでいるこうした戦火の国への援助では、水や食
糧や医薬品が主体となっていることは周知のとおりですが、そん
な厳しい生活の中でも、子どもたちの好奇心は途絶えることなく
育っていくものではないでしょうか。「衣食足って礼節を知る、
という言葉通り、生活必需品がなくては好奇心どころではないよ」
という説もありますが、きっと子どもたちの中には「学びたい、
知りたい、作りたい」という意欲は、心の中に赤々と燃え続けて
いると、私は信じています。水や食糧や医薬品だけでない知的な
援助としての教材などを送る活動も、私たちは大いにひろげなけ
ればならないのではないでしょうか。日本の宇宙教育が、そのよ
うなひろがりと発展を持てるよう、力を尽くしたいと考えていま
す。
「洞爺湖サミット」が近づいてきました。それに先立って5月下
旬に北海道の苫小牧で開催した「子ども宇宙サミット」は、KU-MA
が主催団体になった初めての取り組みでした。海外からの参加者
を加えて、成功裏に終わったこの子どもサミットでは、宣言文と
提言書を採択しました。
→ http://edu.jaxa.jp/news/20080618.html 末尾にある関
連リンクもご覧ください。
私の印象に強く残っているのが、ツバルという国の少女が見せて
くれた彼女の国の姿でした。美しい珊瑚礁を主体とした彼女の国
が、地球温暖化による海面上昇のために沈みつつあり、10年後に
は海面から姿を没してしまうそうです。
子どもサミットの分科会では、他の国の子どもたちから「沈んで
しまったらどうするの?」という質問が相次ぎました。彼女は明
るく「こんなに美しい国が沈むのを、世界の人が惜しいと思わな
いかしら?」と言ったり、「でも沈んでしまうことになったら、
あなたの国に住んでもいい?」などと問いかけていました。
インターネットで地球温暖化のことを一生懸命調べて発表してい
た日本や韓国の子どもたちと比べて、こんなにもせっぱづまった
状況に追い込まれている子どもたち──教育制度の破壊されてい
る国への援助とはまた違った、深刻な環境問題がここにはありま
す。
1957年にスプートニクが地球を回ったとき、私は中学生で、故郷
の西の空に点滅しながら移動していく光を、陶然と眺めた記憶が
いまだに鮮明です。1961年には大学生になっており、ガガーリン
が人間として初めて宇宙へ出たニュースにも驚きました。そのと
きに生まれて初めて「地球の一体感」を感じたことも憶えていま
す。宇宙活動が私たちにプレゼントしてくれたその「一体感」を
本当に活かす道は、人間のみならず地上の生きとし生けるものの
ための宇宙活動という視座を決して失わないことだと信じます。
宇宙は、自然科学の特定の一分野ではありません。本質的には、
私たちのいのちの故郷であり、私たちが生きている舞台であり、
すべての活動のエネルギー源です。宇宙への私の思いを、一連の
詩に託します:
時間(とき)の河川(ながれ)と手をたずさえて
物質(もの)の形態(かたち)が逆流(さかのぼ)る
宇宙は故郷(ふるさと)
光と陰(やみ)の空間(ひろがり)は
躍動(おど)る輪廻の息づく海原(うみ)
植物(いのち)と動物(いのち)が連鎖(ふれあ)って
生きていくのも大変だね
宇宙は棲家(すみか)
冒険の心を内に
挑戦の姿を空へ
宇宙はいのちの旅路
宇宙に君がいて僕がいて
そして子どもたちがいる
世代のリレーが連なって
匠(つく)る心が活動領域(せかい)を運ぶ
宇宙は生き物(われわれ)が輝く舞台(ところ)
月をめざす船は現代のメイフラワー
その視座が人類(われわれ)を跳躍(みちび)く
宇宙はこの地球(ほし)の未来(ゆめ)
(YM)
このコラムに関するご意見・ご感想は下記アドレスまでお寄せ下さい。
matogawa@planetary.or.jp
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☆☆ ヒューストンレポート ☆☆ (364号)
科学者、火星着陸船の氷発見を喜ぶ
マーク・カーリュウ
著作権 2008年ヒューストン・クロニクル
要約: 火星に着陸した探査機フェニックスは表面の土壌の下に氷
を発見した。科学者はなんらかの生命に関わる証拠を探し
ている。成果は8月末頃に発表される。
金曜日(6月20日)、科学者たちはNASAの着陸船フェニックスが、火
星の北極近くの平原で、地下の氷を掘ったことを知り喜んだ。今年
の夏の終わり頃までには、より多くの成果が期待できると言われて
いる。
科学者たちは、着陸船のロボット・アームで掘った凍った水と、そ
の近辺の土壌が生命の化学的成分を含むかどうかを、着陸船のミニ
化学ラボを使用して判定したい。
着陸船フェニックスには、赤い惑星の過去または現在の生物学的活
動を検知する装置はないものの、フェニックスは、火星の地下に氷
---生命の主要な要素である---があることを明確にした。
次の数週間で、着陸船は前例がない火星北極の地下の検査を試みる。
これらの検査により、過去に温暖な気候があったという証拠、この
惑星の歴史のなかで、なんらかの形をした生命体が発生するに充分
長い期間、地上で水が流れたり、貯まっていたりした証拠が見つか
るかもしれない。
フェニックスの科学チームを率いるアリゾナ大学の研究者ピーター
・スミスは、木曜日(6月19日)遅く、日曜日(6月15日)に掘り出し
た8個の白いサイコロ大の土壌のかたまりは氷であり、誰かが推測し
たような塩類鉱床でもなく、塩類の結晶でもないことを同僚も確認
したと発表した。
この議論は4日間、あいだを置いて撮影した写真に基づいている。
最初の写真にあった物体部分のイメージは、木曜日(6月19日)に
地球に届いた写真にはなかったことから、科学者たちは、物体部分
は氷であり、火星のうすい大気に蒸発したと結論した。
「個人的にも、わたしにとって、着陸船の下に氷が見つかるなんて、
わくわくします。」とスミス氏は金曜日(6月20日)の記者会見で言
う。「わたしはただ椅子のはしに座って、2つの化学ラボが火星の土
壌について何を語ってくれるかを待っているだけです。」
初期の発見のサポート
フェニックスは4億5700万ドルのプロジェクトの目玉として、5月25日
に火星に到着した。90日のミッションで、冷たくて乾燥したこの惑星
は、かつて細菌学的な生命でもはぐくむことが可能な程度に、温暖で
湿度があったかどうかを決定する。
火星の北極と南極の地下の氷は2002年、軌道を周回する宇宙探査機、
NASAのオデッセイによって発見された。
オデッセイの発見は、オデッセイが火星を周回しながら船内の計器
で検知した高濃度の水素に基づいている。科学者たちは水素の源は
2つの極を取り囲む平原に埋もれた氷であるとする説明することが、
最も適切と結論した。この発見をフェニックスは確認した。
着陸船の作業は地球とすでに惑星として隣人の火星とのきずなを強め
る。
火星はもっとも近く、小さいけれども、すくなくとも生命に適した条
件をもったかもしれない、太陽系の天体の1つである。
それらの天体は木星や土星の氷の月まで遠く広がるが、そこでは火
山活動や強い引力が氷を水に変えるエネルギー源となる。
フェニックスのカメラは着陸した数日後から活躍した一方、撮像装
置はタッチダウンのときから、噴射で露呈した火星表土の数インチ
下の氷の層に見えるものを捉えていた。
8フィート弱のロボット・アームが宇宙探査機の近くで網の目に溝
を掘り始めると、多くの輝く物質が表土の下2から3インチのあたり
に露出した。
しかし、「前と後」の映像をフェニックスの担当科学者が検討する
までは、輝く物質は氷の塊か、薄い色の岩か、あるいは鉱床のいず
れかとされていた。
火星の低い温度と、薄い大気のため、凍った水は液体になるまえに
蒸発してしまう。これは地球でドライアイス(凍った二酸化炭素)
が気化するのと同様である。
「映像が最終的な証拠です。塩はあのように振る舞うことはできま
せん。」とテキサスA&M大学の天文学者で、このミッションの火星
表面映像チームのリーダーであるマーク・レモン氏は金曜日(6月
20日)に語った。「大変興奮しています。われわれはそれに手が届
き、さわることができるのですからね。サンプルをとり、装置を使
って嗅ぐこともできるのです。」
これからの数週間、フェニックスの科学チームは探査機のロボット
・アームで採集した土壌と氷のサンプルを、2つのミニ化学ラボで
温めて、溶かす計画である。ラボは材料を特性化し、化学的組成を
調べる装置をもっている。
答えは8月までに
科学者たちは生命体を形成する炭素をベースとした化合物の証拠お
よび、火星の氷は常に凍っていたわけではない証拠として、水のな
かに形成するミネラルの証拠を探している。
科学者が探している炭素化合物は火星の表面に届く太陽からの高レ
ベルの紫外線にたいして傷つきやすい。
スミス氏は金曜日(6月20日)に科学者は氷より先に土壌を分析す
ると発表した。土壌のサンプルは着陸点の表土で氷の上の土壌であ
る。氷はとても固く、ロボット・アームのドリルまたは掘削工具で
採集する。
「われわれは、8月末までに回答を得るという約束をしました。し
かし、われわれ全員はもっと早く答えを得たいと思っているのです。」
とスミス氏は語った。
June 21, 2008
Scientists delighted by Mars lander’s ice discovery
By Mark Carreau
Copyright 2008 Houston Chronicle
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☆☆ ホットトピックス ☆☆
● フェニックスが採取した土壌の微細粒子
フェニックスが採取した土壌の微細粒子の画像が公開された。
今回は、湿式化学分析により土壌の性質や土壌中の溶解物質
などの検証が行なわれた。この実験は、地球以外の惑星で実
施された最初の化学実験である。
● 100年目を迎えたツングースカ事件
1908年6月30日午前7時17分、シベリアの広大なツングースカ
森林地帯の上空で大音響が響き起こり、いわゆるツングース
カ事件が発生した。この謎に満ちた巨大天体の爆発事件は
100年目を迎えた。
● 探査機カッシニは6月30日、4年にわたる第1次ミッションを終了
探査機カッシニは6月30日、4年間にわたる第1次ミッションを
終了した。引き続き今月から延長ミッションに移った。
各記事の詳細は日本惑星協会ホームページでご覧になれます。
http://www.planetary.or.jp/
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■タイトル :TPS/Jメール
■発行元 :NPO法人 日本惑星協会
http://www.planetary.or.jp/
■発行日 :毎週水曜日
■発行システム:インターネットの本屋さん『まぐまぐ』
http://www.mag2.com/
■マガジンID:0000022732
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