2009/08/31
[Anglo-bites(イギリスつまみ食い)vol.64]
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Anglo-bites (イギリスつまみ食い)
Vol.64
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● ご無沙汰しました
前回発行から6ヶ月が経ってしまいました。まぐまぐさんから、今月末
までに発行しないと廃刊するぞという警告が来てしまったので、急いで発
行の準備にかかったのですが、残念ながら今回は時間切れで、テーマに沿っ
てまとまったものを書くことができません。というわけで、今回は近況報
告だけでお許しください。
さて、前回はスペインからの発行で、3月中旬から2週間ちょっとイギ
リスに行くというお話をしたところでした。いざイギリスに着いてみると、
水道もガスも電気もなし。そこで、一泊目は近くのホテルに泊まることに
なりました。ガスと電気は、洪水のときにトレーラーハウスのあるキャラ
バン場の管理人が安全のために止めたらしく、翌朝すぐに解決しましたが、
それほど簡単に済まなかったのが、水道。気温が零下に下がったときに、
使われていないトレーラーハウスの水道の元栓を管理人が閉めて回ったと
いうことで、水漏れによる被害は幸いなかったものの、トレーラーハウス
の内外合わせて10箇所以上で水道管が破裂していました。配管工が来て、
一箇所修理して、水道の元栓を開くと、またどこかで水が噴出すという始
末。シャワー器具も全部取り替えることに。配管工が3日通ってやっと元
通りになりました。教訓:必ず冬になる前に水を落とし、水道の元栓を締
めること。昨年は、水道管凍結を恐れた夫が2月にあわててイギリスに行っ
たものの、無事だったということがあったため、今年は油断していたら、
この事件でした。でも、この事件から生じた唯一のいい結果は、この後シャ
ワーの水圧がとてもよくなったこと。たぶん、以前は水道の元栓が全開に
なっていなかったのでしょうね。それにしても高くついた勉強でした。
このときのイギリス滞在の目的は、車の買い替え。お蔭様で気に入った
車が見つかり、その後、イギリスからスペインへ、スペインからフランス
へ、フランスからイギリスへといった長距離の移動および南フランス・ア
ンドラ公国への旅行にも故障知らずでがんばってくれています。前の車が
故障続きでまったく信頼がおけないため、また不況で車もお買い得になっ
ているのではないかということで、買い替え時と判断したわけですが、意
外にも中古車に関しては、それほどいい時期はなかったようです。という
のは、不況で新車が売れず、したがって、下取りに出される中古車も少な
いというわけで、いい中古車は品不足のようでした。10年以上経った古い
車を廃車すると新車購入が割引されるというスクラッページと呼ばれるド
イツ生まれの不況対策がイギリスにも5月に導入され、新車販売に役立っ
ているようです。我が家の14年ものの古い車のほうは、もちろんイギリス
まで旅することはできず、スペインでブルガリア人の買い手と商談が成立
したその日に、エンジンに水が入っていることが判明し、これでは売るわ
けにいかないので、解体屋に引き取られていきました。
3月にイギリスに行ったときに、ヘースティングスの中古車屋まで車を
見に行ったついでに少し足を伸ばして、ベックスヒルに行きました。ここ
の観光名所はデラウェア・パビリオン。アールデコ風の建物で、ポワロと
ヘースティングスが螺旋階段を下りてくるのが目に浮かぶようだとブログ
に書いたら、つい先日、「ABC殺人事件」の再放送をテレビで放映していて、
2件目(B)の殺人事件の舞台がベックスヒルでした。殺された女性が働
いていたのが、このデラウェア・パビリオンで、ポワロがその後2回ほど
事件関係者を集めて会合を持ったのも、デラウェア・パビリオン。建物の
写真は下記のURLにあります。
http://blog.goo.ne.jp/michie-flamingo/m/200904
3月のイギリス滞在後、スペイン・フランスを経て、現在再びイギリス
です。今度はトレーラーハウスも無事でした。イギリスに行く前、さんざ
ん友人たちから、「今年のイギリスは天気が悪い。8月も雨が多いという
予想だ」と聞いていたので、覚悟してきたら、思いのほかのいい天気。特
に思っていたより暖かくて快適です。遅い夏にイギリスは盛り上がってい
ます。不況にポンド安が相まって、今年は国内旅行に決めたイギリス人家
族が多かったそうですが、あまりの天気の悪さに急遽海外旅行に切り替え
る人が間際になって増えてきたところでした。そうした人たちは、この遅
いイギリスの夏にがっかりしているかもしれませんね。
不況の影響はあちこちに見かけられます。特に、上記のように、海外旅
行をあきらめて、国内旅行に切り替えることを意味する「ステイケーショ
ン」(Staycation)という新語が流行っているようです。「バケーション」
が家を空けることから来ているのに対して、不況のため家に留まる、家を
出ても国内止まりという休暇の過ごし方が今年は多くなっています。
また、「ブーメランチルドレン」という言葉も不況下の流行語になりま
した。一度親元を離れて一人暮らしを始めたものの、不況のため経済的な
独立を保つのが難しく、親元に戻ってくる子供が増えています。日本のパ
ラサイトシングルほど長期的な傾向ではなく、仕事が見つかり次第再び独
立するという子供が多いそうですが、むしろ驚くべきは、親のほうで、30
パーセント以上の親が子供と同居するのを喜んでいるということです。こ
うした傾向は以前のイギリスなら考えられなかったのではないでしょうか。
(もっとも20パーセントは早く出て行ってほしいと願っているそうですが。)
住宅価格の上昇など景気回復の兆しも見えているようですが、一番肝心
の失業者数はいまだに増え続けており、われわれ一般庶民が景気回復を実
感できるようになるには、もう少し時間がかかるでしょう。とはいえ、わ
たしの感覚としては、フランスなどよりイギリスのほうが不況に対する危
機感が強く、政府・民間合わせて、不況対策に取り組んでいるような気が
します。
● 次回予告
実は今回はイギリスの移民法の改正を受けて、英国籍の取得のしかたに
ついて書く予定でいました。調査を始めたのですが、ざっと資料を読んで
いい加減に書くわけにもいかず、もう少し調査に時間がかかりそうなので、
次回に譲りたいと思います。個人的にも真剣に興味のあるテーマなので、
近いうちに発行する予定です。
最後までお読みくださって、どうもありがとうございました。それでは、
次号でまたお会いいたしましょう。
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