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2009/09/24

[Cinemaの王国 vol.665]~『リミッツ・オブ・コントロール』

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☆   「Cinemaの王国」  vol.665(2009. 9.24)
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このメールマガジンは、自腹で年間100本以上の映画を観るライター(ぽち)が、
映画館で実際に観た映画の感想を書くマガジンです。配給会社など映画関係者
からのPR料は受け取っていません。
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こんにちは。シルバーウィークも終わった本日取り上げるのは、鬼才ジム・ジ
ャームッシュ監督の怪作です。

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【INDEX】
◆1.今週のこの1本!
  ―『リミッツ・オブ・コントロール』―
◆2.メールちょうだい
◆3.ぽちのひとりごと
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◆1.今週のこの1本! ~『リミッツ・オブ・コントロール』~
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● 『リミッツ・オブ・コントロール』(THE LIMITS OF CONTROL)
(2009年 スペイン・アメリカ・日本)(上映時間1時間55分)
監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:イザック・ド・バンコレ、アレックス・デスカス、工藤夕貴、ティル
ダ・スウィントン、ガエル・ガルシア・ベルナル、ビル・マーレイ、ジャン=
フランソワ・ステブナン、ルイス・トサル、パス・デ・ラ・ウエルタ、ヒア
ム・アッバス、ジョン・ハート
*シネマライズほかにて公開中
ホームページ http://loc-movie.jp/
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<ストーリー>
コードネーム「孤独な男」という名の殺し屋が、「自分こそ偉大だと思う男を
墓場に送れ」という依頼主の指示によってスペインへ向かう。彼は行く先々で
コードネームを持った仲間たちと出会い、マッチ箱に入った指令を受け取り、
標的を探すのだが……。

<レビュー>
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ジャームッシュ節が炸裂する実験的なロードムービー
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
鬼才ジム・ジャームッシュ監督の新作映画。前作の『ブロークン・フラワー
ズ』は哀愁漂うコメディーで、ジャームッシュ監督にしてはわかりやすい映画
でしたが、今回は自分がやりたいことだけをやった実験的な作品です。

ストーリーは単純。コードネーム「孤独な男」という殺し屋が、「自分こそ偉
大だと思う男を墓場に送れ」という依頼主の指示によってスペインへ向かい、
組織の連絡員の協力でターゲットを探し出して殺害する、というそれだけのお
話。

しかし、これがけっこう面白いのです。スペインに着いた殺し屋のもとには、
次々にリレー方式で組織の連絡員がやってきます。そして、「スペイン語は話
せるか?」と聞いた後で、いろいろなウンチクを一方的に語ります。映画、科
学、絵画などなど。そして、指令を書いた紙片の入ったマッチ箱を渡して、ど
こへともなく消えていきます。

連絡員に扮するのは、ティルダ・スウィントン、ヒアム・アッバス、ガエル・
ガルシア・ベルナル、ジョン・ハート、工藤夕貴などの国際的な俳優たち。そ
れが入れ替わり立ち代わり登場して、奇妙なことを話していきます。

イザック・ド・バンコレが演じる主人公の殺し屋もユニークです。カフェで注
文するのは必ずエスプレッソ。それも2つのカップに分けて持ってくるように
要求します。また、仕事中はセックスなし、銃も携帯電話も持たず、ただ連絡
を待つだけです。エロいお姉さんが裸で登場しても、何もしないで添い寝する
のみ。クールでスタイリッシュでハードボイルドな人物ですが、どこか不思議
な雰囲気が漂います。

それにしても、組織の連絡員が語る話の内容には、何か意味があるのか?ただ
ジャームッシュがおのれのウンチクを披露したかっただけなのか?

殺し屋は指示を待つ間に、美術館に足を運んで絵画を鑑賞します。それ以外に
も、様々なアイテムが登場するのですが、それらに何か意味があるのかどうか
もよくわかりません。

ただボーッと観ているとワケがわからない映画です。正直なところ筆者も、映
画のテーマやメッセージはよくわかりませんでした(映画評論家などはもっと
もらしいことを言っていますが)。要するに、観客は自分の想像力で考えるし
かないのです。答えは人それぞれ。そういう意味でも刺激的で実験的な映画で
す。

とはいえ、ハードボイルド、ロードムービー、フィルムノワール、コメディー
など様々な要素があって、個人的にはそれなりに楽しめました。ウォン・カー
ウァイ監督の作品などでおなじみのクリストファー・ドイルによる映像も魅力
的です。

この映画を楽しめるかどうかは観客次第。面白くてたまらない人もいれば、意
味不明で退屈な映画にしか思えない人もいるでしょう。50代半ばを越えても、
こういう大胆な映画を撮るジャームッシュが私は好きです。

ちなみにクライマックスで登場するターゲットは「あの人」。ハマリすぎです。

《ぽちの満足度》
★★★☆☆(+1/2★)

《ぽちのオススメ度》
★★☆☆☆(+1/2★)
(観客の想像力を刺激する実験的な映画。人によって評価はまったく違うはず。
特にジャームッシュ監督の映画を未体験の方は覚悟を。)
                              (ぽち)

〔鑑賞データ〕
2009年9月19日(土)シネ・リーブル池袋にて。午後5時の回

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◆2.メールちょうだいッ!!
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◆3.ぽちのひとりごと
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*明日は『ココ・アヴァン・シャネル』を取り上げる予定です。
                         (ぽち)

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