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自腹で年間100本以上の映画を観るライターが、新作映画を中心に毎週1~2本の映画をバッサリ斬る映画レビュー・マガジン。メジャーな映画雑誌にはないユニークな視点を心がけます。映画ファン必見!

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2009/06/26

[Cinemaの王国 vol.632]~『劔岳 点の記』

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☆   「Cinemaの王国」  vol.632(2009. 6.26)
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このメールマガジンは、自腹で年間100本以上の映画を観るライター(ぽち)が、
映画館で実際に観た映画の感想を書くマガジンです。配給会社など映画関係者
からのPR料は受け取っていません。
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こんにちは。
今週2本目に取り上げるのは、先週末から公開になった日本映画。見事な映像が
楽しめます。

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【INDEX】
◆1.今週のこの1本!
  ―『劔岳 点の記』―
◆2.メールちょうだい
◆3.ぽちのひとりごと
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◆1.今週のこの1本! 〜『劔岳 点の記』〜
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●『劔岳 点の記』
(2008年 日本)(上映時間2時間19分)
監督:木村大作
出演:浅野忠信、香川照之、松田龍平、モロ師岡、蛍雪次朗、仁科貴、蟹江一
平、仲村トオル、小市慢太郎、安藤彰則、橋本一郎、本田大輔、宮崎あおい、
小澤征悦、新井浩文、鈴木砂羽、笹野高史、石橋蓮司、國村隼、井川比佐志、
夏八木勲、役所広司
*丸の内TOEI1ほかにて全国公開中
ホームページ http://www.tsurugidake.jp/
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<ストーリー>
明治39年、陸軍参謀本部陸地測量部の測量手、柴崎芳太郎(浅野忠信)は、日
本地図の完成を急ぐ陸軍から、劔岳の登頂と測量の命令を受ける。事前の調査
で登頂は困難と判断した柴崎だったが、日本山岳会というライバルが出現。メ
ンツをつぶされたくない陸軍は有無を言わさず登頂を命じる。優秀な案内人の
宇治長次郎(香川照之)を紹介され、仲間とともに劔岳に挑む柴崎。だが、そ
れは想像以上に困難な行程だった。

<レビュー>
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あまりにも見事すぎる大自然の映像。映像の力を実感させられる映画
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明治時代に、前人未到の劔岳に、三角点(地図づくりに必要な測量の目印)を
立てた男たちの苦難のドラマ。原作は新田次郎の小説。

オープニングからラストまで、まったくヒネリのない正攻法の描写が続きます。
斬新さはゼロ。いまどき、こんなにオールディーズな雰囲気の映画は珍しいか
もしれません。しかし、それでも見応えは十分すぎます。

なにしろ映像が素晴らしいんです。全編に登場するのは黒部立山の大自然。美
しく雄大で、神々しいまでの風景です。豊かな緑、鮮やかな夕焼け、そびえた
つ山々……。

それでいて、同時に荒々しく、恐ろしい表情も見せます。険しく荒涼とした大
地、荒れ狂う吹雪、突然襲ってくる雪崩。なんという複雑な表情でしょう。

しかも、この映像、実際に劔岳に登って撮影されたもの。役者やスタッフたち
は測量隊とほぼ同じ行程をたどったといいます。CG全盛の時代に、アナログ
でこういう映像をつくれたのは、奇跡といってもいいかもしれません。

この映画を監督した木村大作は、黒澤映画のカメラマン助手をスタートに、
『八甲田山』『駅 STATION 』『鉄道員(ぽっぽや)』 など数々の映
画の撮影を手がけてきた日本映画の名カメラマン。映像に対する妥協のないこ
だわりが、見事に花開いた作品です。そんな監督につきあった役者やスタッフ
にも拍手。

ドラマ的には、自分たちの威信のために無理やり登山を強要した軍隊の愚かさ
や、主人公の柴崎と妻の愛情物語、柴崎と案内人の長次郎の友情物語、長次郎
と息子との親子のドラマ、同じく劔岳登頂を目指す山岳会とのライバル物語な
ど、いくつものドラマをバランスよく織り込んでいます。このあたりも、それ
なりに楽しめます。

が! しかし、それ以上に見応えがあるのは、やっぱり大自然の映像です。ク
ラシック音楽の名曲をバックに映し出される映像だけでも、十分に観る価値が
あります。

映像の持つ力を再認識されられる映画。そういう点では、映画の原点のような
映画です。デジタル化、システム化されたハリウッド映画などとは対極に位置
する映画ともいえます。

エンドロールがこれまた見事。映画人としての誇りと気骨が感じられます。

《ぽちの満足度》
★★★★☆

《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆(+1/2★)
(素晴らしい映像の連続。映像の持つ圧倒的な力に脱帽です。観るならぜひ映
画館で。)
                              (ぽち)

〔鑑賞データ〕
2009年6月21日(日)シネマサンシャイン池袋にて。午後4時10分の回

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◆2.メールちょうだいッ!!
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「Cinemaの王国」は皆さんからのメールを活力に発行を続けておりまッす。

▼(ロッタ)さんから『愛を読むひと』の感想をいただきました。
<ケイト・ウインスレットの演技が素晴らしかったです。色々重い主題が詰ま
っていますが、一風変わった恋愛映画として鑑賞しました。アウシュビッツや
クラコフを訪れたことがあるので、ナチ協力者への裁判風景も興味深いもので
した。>

ありがとうございました。

みなさんも「Cinemaの王国」へのメッセージや取り上げて欲しい作品のリクエ
スト、観た映画の感想など、気軽にメールをくださいネ。できれば名前(ハン
ドルネーム可)を本文中に明記してください。(メールは誌面で紹介する場合
もあります。載せて欲しくない方は、その旨を明記してください。)
・メールはこちらまで fwkg4052@mb.infoweb.ne.jp

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◆3.ぽちのひとりごと
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*マイケル・ジャクソンが亡くなりましたね。昔はよく聴いてたなぁ。残念で
す。

*昨日は岐阜取材。仕事のみの日程でしたが、なかなか良いところのようでし
た。次回はぜひ遊びに行きたいです。

*明日からは『それでも恋するバルセロナ』『群青 愛が沈んだ海の色』『デ
ィア・ドクター』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』『扉をたたく人』などが
公開になります。
                         (ぽち)

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