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2009/06/10

[Cinemaの王国 vol.626]~『ガマの油』

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☆   「Cinemaの王国」  vol.626(2009. 6.10)
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このメールマガジンは、自腹で年間100本以上の映画を観るライター(ぽち)が、
映画館で実際に観た映画の感想を書くマガジンです。配給会社など映画関係者
からのPR料は受け取っていません。
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こんにちは。
梅雨空の中、本日も発行人が観た映画を紹介します。あの役所広司が初めて監
督した不思議な映画です。

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【INDEX】
◆1.今週のこの1本!
  ―『ガマの油』―
◆2.メールちょうだい
◆3.ぽちのひとりごと
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◆1.今週のこの1本! 〜『ガマの油』〜
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●『ガマの油』
(2008年 日本)(上映時間2時間11分)
監督:役所広司
出演:役所広司、瑛太、澤屋敷純一、二階堂ふみ、益岡徹、八千草薫、小林聡
美
*丸の内TOEIほかにて全国公開中
ホームページ http://gama-movie.com/
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<ストーリー>
妻・輝美(小林聡美)と息子・拓也(瑛太)とともに大豪邸に住む株のデイト
レーダーの矢沢拓郎(役所広司)。ある日、拓也が交通事故に遭い、意識不明
になる。病院のベッドで眠り続ける拓也を見守る拓郎と輝美。そして、少年院
を出たばかりの拓郎の幼なじみのサブロー。そんな中、拓也の携帯電話に恋人
の光から連絡が入る。とっさに出た拓郎は、本当のことが言えずに拓也のふり
をしてしまうのだが……。

<レビュー>
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あの役所広司が、こんなぶっ飛んだファンタジーを監督するとは!
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俳優、役所広司の初監督作品。どんな映画かと思ったら、ファンタジー、それ
もかなりぶっ飛んだファンタジー映画でした。

オープニングからなにやら怪しげな雰囲気。主人公の株のデイトレーダー、矢
沢拓郎がネット取引中なのですが、奇声を発したり、銀玉鉄砲をぶっ放したり
と大暴れ。だいたい彼ときたら常識ハズレの大金持ちで、すさまじい豪邸に住
んでいるのです。

続いて登場するのは、長男の拓也。前半は、拓也が事故によって意識不明にな
ってしまうお話です。それを見守る拓郎と妻、そして少年院を出たばかりの卓
也の友人、サブロー。回復を信じつつも、不安にかられる彼らの揺れ動く心理
が描写されます。

そこで印象的なのが、拓郎がちょっとしたはずみで、拓也になりすまして彼の
ガールフレンドの光と会話するところ。息子の現状を受け入れたくない気持ち
が、そこには見えます。

そして、起きるさらに悲しい出来事。拓郎が、それを受け入れられるはずがあ
りません。彼は依然として息子になりすまして光との会話を続けます。

まもなく、映画は、拓郎とサブローのコンビによるロードムービーのような展
開に突入します。海、そして富士山、恐山とさまよう2人。

このあたりから、映画はどんどんぶっ飛んでいきます。拓郎の記憶の中にある
らしいガマの油売りが登場したり、クマが突然襲撃してきたり、さらに死んだ
はずの人物が登場したり……。現実と空想、生と死、過去と現在が交錯して、
それぞれの境界線を踏み越えます。

「これはいったいなんなんだ???」と混乱する人もいそうですが、個人的に
は、その独特の世界に引き込まれて、最後まで飽きずに観ることができました。
全体にユーモアが散りばめられ、笑いどころがタップリ。荒削りながら不思議
な魅力がある映画です。なんとなく、過去に役所広司が出演した作品と共通す
る雰囲気もあったりして……(黒沢清監督の作品など)。

そして、ラストは、さわやかなそよ風が吹く結末。ようやく息子の死を受け入
れた拓郎と若い光との交流が心に染みます。

この映画から伝わってくるのは、「死者はあなたを見守っている」「だから亡
くなった人のことを忘れないで」というメッセージ。もしも、それをウェット
な正統派のドラマで見せられたら、正直なところ引いてしまった気がします。
しかし、笑いもタップリ詰まったぶっ飛びのファンタジーのおかげで、素直に
受け止めることができました。

役所広司をはじめベテランたちと同時に、サブロー役の澤屋敷純一(K−1の
選手だとか)と光役の二階堂ふみも印象に残りました。

《ぽちの満足度》
★★★☆☆(+1/2★)

《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
(個性の強い映画なので、人によって評価は分かれそうですが、個人的にはけ
っこう気に入りました。あの役所広司がこんな大胆な映画を監督するとは…
…。)
                              (ぽち)

〔鑑賞データ〕
2009年6月7日(日)池袋HUMAXシネマズにて。午後2時20分の回

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◆2.メールちょうだいッ!!
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もあります。載せて欲しくない方は、その旨を明記してください。)
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◆3.ぽちのひとりごと
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*昨日は、松山ケンイチ主演『ウルトラミラクルラブストーリー』を鑑賞。こ
ちらもかなりヘンな映画でした。詳細はあらためて。
                         (ぽち)

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