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2008/05/30

[Cinemaの王国 vol.515]〜『マンデラの名もなき看守』

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☆   「Cinemaの王国」  vol.515(2008. 5.30)
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このメールマガジンは、自腹で年間100本以上の映画を観るライター(ぽち)が、
映画館で実際に観た映画の感想を書くマガジンです。配給会社など映画関係者
からの便宜供与は一切受けていません。
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5月の発行も本日が最後。
前号の予告どおり、本日は『マンデラの名もなき看守』を取り上げます。

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【INDEX】
◆1.今週のこの1本!
  ―『マンデラの名もなき看守』―
◆2.メールちょうだい
◆3.ぽちのひとりごと
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◆1.今週のこの1本! 〜『マンデラの名もなき看守』〜
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●『マンデラの名もなき看守』(GOODBYE BAFANA)
(2007年 フランス・ドイツ・ベルギー・イタリア・南アフリカ)(上映時間1
時間57分)
監督:ビレ・アウグスト
出演:ジョセフ・ファインズ、デニス・ヘイスバート、ダイアン・クルーガー、
パトリック・リスター
*シネカノン有楽町1丁目、シネマGAGA!ほかにて全国公開中
ホームページ http://mandela.gyao.jp/
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<ストーリー>
1968年、アパルトヘイト政策下の南アフリカ共和国。白人看守のジェームズ・
グレゴリー(ジョセフ・ファインズ)は、服役中の反政府運動の黒人リーダー、
ネルソン・マンデラ(デニス・ヘイスバート)の担当になる。マンデラたちの
使うコーサ語が理解できることから、スパイ役として抜擢されたのだ。当初は、
出世のために職務に忠実だったグレゴリーだが、マンデラに接するうちに見方
が変わり始め……。

<レビュー>
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白人看守の人生を通して描いたネルソン・マンデラという人物
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南アフリカでアパルトヘイトを撤廃に追い込み、初の黒人大統領となったネル
ソン・マンデラの27年にわたる獄中生活を描いたドラマ。といっても、マンデ
ラ本人に直接焦点を当てるのではなく、彼の担当看守の人生を描くことで、マ
ンデラという人物と南アフリカの当時の状況を描いた映画です。

マンデラの看守となったグレゴリーは、当時の白人の多くがそうだったように、
黒人はテロリストだと信じ、彼らの人権を弾圧するのは神の意向だと主張しま
す。しかも、妻と2人の子供を抱えた彼には出世の野望があり、それを達成す
るために職務に忠実に振舞います。

しかし、マンデラと接するうちに、「どうも自分が思っていた人間とは違う」
と感じるようになり、彼らの思想に理解を示し始めます。本質的には人間性に
あふれたグレゴリーだけに、黒人に対するひどい仕打ちに心を痛め、さらに自
分のスパイ行為がマンデラの息子をはじめ黒人たちの命を奪ったのではないか
と、大いに悩むようになります。

こうして次第にマンデラの理解者となっていったグレゴリーに対して、周囲は
冷たい態度を取るようになり、家族とも軋轢が生まれてしまいます。はたして
グレゴリーの人生は? そしてマンデラの運命は?

もしも、マンデラを直接的に描いていたら、押し付けがましく、お説教くさい
ドラマになっていたかもしれません。しかし、ごく普通の白人男性の目を通し
て描くことで、マンデラの人間性や当時の南アフリカの過酷な状況が自然に伝
わってきます。

さすがに30年近い出来事を追っているので、はしょりすぎの部分も見受けられ
ます。グレゴリーとマンデラの交流も、十分に描けているとはいえません。そ
れでも、グレゴリー自身の心理をキッチリ描くことで、ドラマに説得力を持た
せています。子供の頃、グレゴリーに黒人の友達がいたというエピソードも、
効果的に使われています。

どこにでもいる普通の人間が、アパルトヘイトを平然と支持する事実にはショ
ックを受けますが、同時にきっかけさえあれば誰でも変われることを実感させ
られます。人間の醜さと素晴らしさが同時に伝わってくる映画ですね。

欠点といえば、やや教科書的な描写が目立つところでしょうか。

グレゴリー役のジョセフ・ファインズの抑制的な演技に加え、彼の妻役のダイ
アン・クルーガー、マンデラ役のデニス・ヘイバートも、なかなか良い演技を
しています。監督は、デンマークの『愛と精霊の家』のビレ・アウグスト。

もちろんこの話は実話をもとにしています。南アフリカの変革の陰にこんな人
物がいたなんて知りませんでした。マンデラのような偉人だけでなく、こうい
う人物がいたからこそ、歴史が大きく動いたのだと痛感させられました。

《ぽちの満足度》
★★★☆☆

《ぽちのオススメ度》
★★★☆☆
(押し付けがましさのないヒューマンドラマ。マンデラや南アフリカに関心の
ない人にとっても見応えがある映画だと思います。)
                             (ぽち)

〔鑑賞データ〕
2008年5月22日(木)シネ・リーブル池袋にて。午後4時5分の回

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◆2.メールちょうだいッ!!
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「Cinemaの王国」は皆さんからのメールを活力に発行を続けておりまッす。

▼(ぼんにゅい☆)さんから『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』と『最高
の人生の見つけ方』の感想をいただきました。
<『チャーリー〜』は、期待を裏切られたというか…。これって、映画館で最
初に流れるCMが、今思えばとっても良くできていたな、と。その点、『最高
の人生の見つけ方』は、タイトル通り最高!でした♪ 名優二人の爽やかな演
技に、心が温まり、途中から涙が止まらなかったです。>

どうもありがとうございました。

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◆3.ぽちのひとりごと
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*なんだか急に寒くなって、風邪を引きそうです。今週末は『ラスベガスをぶ
っつぶせ』あたりを観ようとか思っているのですが……。 
                           (ぽち)

〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜◇〜
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