2007/01/31
Cosmy/子供ステーション No.35
★=============================== Cosmy☆コズミィ/子供ステーション No.35 2007.01.31 ===============================★ 人を育てる風景 ぼくが住む茨城県南部は「筑波おろし」と呼ばれる季節風が冬の風物詩と なっています。いわゆる「木枯らし」は、地方地方で独特の名が付けられて いるようですが、筑波おろしもそのひとつですね。 ぬけるような青空と、筑波おろしが吹きすさぶ平野。葉を落とした木立が ヒューヒューと音を立て、耳がちぎれそうなくらい冷たくなる…こんな シチュエーションに出会うと、冬らしい、寒い、やだなぁ、などという 気持ちの前に、なぜだか「懐かしい」思いにとらわれます。 あちこちの風景の中を四季折々のシチュエーションで歩くとき、様々な思いが “思い出すともなく”吹き出すように頭に浮かぶことがありませんか? ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ なぜ「懐かしい」と思うのか、不思議でした。注意深く自分の心や周囲の 様子を観察してみると、どうやら幼少の原体験に近い光景があちこちに 重なって見え隠れしているらしいことに気付きました。 それは本当にたわいもないもの…例えば松林だったり、田んぼだったり、 夕焼けだったり、空の青さだったり、ニワトリの声だったりします。ただ、 その個々がひとつひとつ存在してても、それはさほど「懐かしい」とは 思えません。自分が懐かしいと思うのは、子供の頃に体験したであろう 「組み合わせ」なのです。 自分が子供時代を過ごした部屋は東向きでした。日暮れのころ窓の向こうに 見えるのは、ほどよい広さで広がっている田んぼと、その向こうに見える林。 林は西日に独特の角度で照らされて、赤黒く見えます。その上空には青く ぬける空が広がっていて、ものすごいコントラストでした。こういった 組み合わせの景色を現代のどこかで見つけたとき、「懐かしい」と思って しまうのです。 目に見えているものだけのお話しをしましたが、それはきっと、他の要素にも 言えることでしょう。その時の音、匂い、空気感、気温や湿度、そういった ものがすべて自分の子供時代の記憶を形作り、そして今、懐かしさとなって よみがえります。 小さいころ見た、感じた全てのものが、生まれてから今までの自分を育てて くれた気がします。懐かしいと思える場面にいまだ出会えることに、心から 感謝したいですね。 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ 2月を迎え、宵の明星(金星)が夕空を飾るようになりました。幼いころ 遊び疲れてふと見上げた夕空に、一番星を見つけた方も多いでしょう。 ぼくもそうでした。木々のシルエット、見事なグラデーションの空、ひんやり した空気、そして突き抜けるような光を放つ金星…その全てを受けて、自分は 育ちました。 では、今育ちつつある子ども達は何かを見て、何かを感じて、何十年も未来に 懐かしいと思い出せる原体験を心に刻んでくれているでしょうか。そういう、 「人を育てる景色」が、現代社会の中にどれほど存在しているのでしょうか。 時代の変化は昔ほどスローではなくなりました。いま見たものが将来にまた 見られる保証がなくなりつつあります。自分を育んでくれた村は、なんと 何十年も経った今でもほとんどそのままの風景が見られるのですが、現在の 住所の周辺は以前何があったか分からないくらい、この数年で変わってしまい ました。 せめて、人の手の届かない美しい空や星の輝きくらいは、子ども達のために いつまでも残してあげたいですね。 (みゃお) ★========================= 発行:Cosmy☆コズミィ 宇宙・地球・人間を考えるメールマガジン ◎星空セラピー<21410> ◎子供ステーション<21419> ◎恋愛を見つめて<21418> ◎生命の泉<23813> ☆バックナンバー http://homepage1.nifty.com/cosmy/ ☆姉妹サイト ほんのり光房 http://www.asahi-net.or.jp/〜hw9a-kbnw/hikari/honnori.html ==========================★


