Cosmy/子供ステーション No.33
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Cosmy☆コズミィ/子供ステーション No.33 2006.01.31
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防犯のためのコミュニケーション
みなさんの住む地区では「防災放送」や「災害無線」があるでしょうか。
多くの地域で緊急時に備え、こうした設備を整えるようになりましたね。
緊急時、というのは、地震や火事、行方不明者の捜索など、様々だと
思います。情報化社会とは言え、急なできごとにインターネットなどは
全くと言っていいほど役に立ちません。多くの方に情報を音声提供して
協力を呼びかけるため、このアナログな装置は役立つことでしょう。
ぼくの街にも防災放送が流れますが、最近夕暮れ時に必ず放送が流れる
ようになりました。最初は「また行方不明者かな?」などと思いこんで
いたのですが、よくよく聞くと、なんと子供たちへの呼びかけだったの
です。「生徒や児童のみんなは家に帰りましょう…」
どうやら人の犯罪もが緊急災害となる時代になってしまったようです。
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登下校中の子供が狙われる事件が後を絶ちません。そんな中、昨年の12月
には、隣の県で行方不明となった小学一年生が、自分の県内で殺害遺棄され
ていたという事件がおきました。(現時点でまだ未解決です。)
今の世では毎日の登校や下校に親が付きっきりで、というわけにはいかない
でしょう。かといって市町村や学校で取れる防犯対策にも限界はあります。
膨大な予算をつぎ込んだとしても、こどもたちを見守る目が有限である限り
完全な防犯はありえません。
それでも、できうる限り…いえ、100%悲しい出来事を起こさないように
考えなくてはならないですね。そのための地域コミュニケーションなのです。
かつて日本は戸に鍵を掛けなくても済む国でした。ウン十年前に自分が
子供だった頃を思い出しても、(田舎だったせいもありますが…)防犯に
警戒厳重だったことは一度もありませんでした。隣近所の大人たちが
我が家にずかずかやってくることは当たり前のことで、呼び鈴もなく、
いきなり玄関から「こんちわ!」と入ってくるのが日常でした。
今の常識では、極めて無防備で人を信じすぎる時代だったかも知れません。
しかし、それは声かけ合って社会ができている見本のようなものでした。
知らない人に対し「通り過ぎる、やり過ごす」ではなく、必ず声がかかり
ました。誰がどこに住んでいるのか、大人から子供まで互いがよく知って
いました。子供が学校から家に帰るまでのあいだ、「何百人もの知らない
人の目に曝されながら」帰るということはありませんでした。
人口が増えたこともありましょう。覚えきれないほどの人が地上を闊歩し
大したコミュニケーションをとらずても生きていけるのです。複雑化する
人間関係がうざったいと思う人も当然増えて、地域コミュニティーは
若い世代ほど崩れてしまうことも理解はできます。さらにはこのデジタル化
の波。自分と他人は物理的に別の場所で、完全に核個人化した「かりそめ」
のコミュニケーションを持つことができます。顔を見ないで済ます「おつき
合い」は、気軽でありながら軽薄でもありますね。
犯罪がはびこり、命の危険まで脅かされるようになって、日本の家も
鎧をまとったようになりました。複雑な鍵、防犯センサー、犯罪者に
出くわしたときの対抗策…雑貨店にさえ防犯グッズが置いてあります。
そしてなにより、心の中にまで大きな防護壁ができてしまいました。
だれが犯罪者なのかは分かりません。今や親、先生、警察官まで犯罪者
となってる時代です。子供は何を信じたらいいのでしょうか。子供に
何をどうやって信じさせたらいいのでしょうか。
「人を見たら犯罪者と思え…」
そんなことは誰もが望んでない世の中なのに、なぜかこの世はそちらの方へ
と突き動かされているようです。その結果、人同士のコミュニケーションは
ますます減る一方ですね。これは悪循環でしょうか。
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防犯の手だては確かに犯罪を防ぐと思いますが、犯罪者を更生させる
ことはできません。監視カメラを配置し、夜道を煌々とライトアップ
して24時間体勢をとったところで、犯罪者の心の闇まで照らし出す
ことはできないです。
それは根本の解決ではないことに、早く気付くべきでしょう。
核家族化は今後も確実に進むでしょうが、心の中まで隣近所に仕切を
立てることは不要と思います。特に、日中仕事があって隣近所と顔を
合わせないお父さんお母さんに、この傾向が出てしまうことが何より
心配です。
信じる心は一夜にして育ちません。従って、コミュニケーションも
そう気軽には成立しないのです。防災放送を使って係の人が帰宅を
促すのも良いのですが、顔を見て、「そろそろ暗くなってきたから
家に帰りなさい」って言ってあげる大人が何十人もいれば、その地域に
犯罪が蔓延ること自体を減らせると思うのですが…。
(みゃお)
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発行:Cosmy☆コズミィ
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