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2009/06/26

「億の近道」 2009/06/26

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投資情報メールマガジン                   2009/06/26
             イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
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             −本日の目次−
        (本日の担当:村田雅志&番頭さん)

   ◆コラム「グローバル投資のポイント(143)」:村田 雅志
   ◆コラム「53兆円の環境プロジェクト?」:番頭さん

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◆コラム「グローバル投資のポイント(143)」

■出口戦略議論の影響力をなくす日本のデフレ進行■

 総務省が発表した5月の消費者物価指数は、変動の大きい生鮮食品を除く総
合指数(コア指数)が、前年同月比マイナス1.1%と、3カ月連続で前年を
下回りました。また5月の下落率は、データの比較可能な1971年以降、過
去最大の落ち込みとなっています。

 消費者物価指数が、過去最大の落ち込みを記録した最大の要因は、ガソリン
価格の下落です。昨年5月は、暫定税率失効によるガソリン価格下落の影響が
なくなったため、ガソリン価格が大きく上昇しました。このため、今年5月の
前年同月比(昨年5月との比較)は、それだけ大きく下落することになります。

 マスコミ報道でも、5月の消費者物価の下落は、「ガソリン価格急騰の反動」
と説明しています。また、ガソリン価格は、昨年8月まで高水準だったことか
ら、前年同月比でみた下落率は、今年8月まで拡大する可能性が高いことも指
摘しています。

 こうした指摘は、誤ったものではなく、今後の推移についても、おそらく指
摘の通りになるのでしょう。ただ注意したい点は、消費者物価の下落は、ガソ
リン価格の急騰の反動による一時的なものではなく、今後も続く可能性が高い
ことです。

 あまり報じられていませんが、5月の消費者物価では、生鮮食品を除く食料
の価格が、前年同月比で上昇しており、消費者物価指数(総合)の伸びを0.
30%も押し上げています。つまり、生鮮食品を除く食料の価格上昇がなけれ
ば、5月の消費者物価の下落率はもっと大きかったことになります。

 しかし、生鮮食品を除く食料の価格は、昨年10月からほとんど同じ水準で
推移しています。このため、生鮮食品を除く食料の価格上昇による効果は、遅
くとも今年10月にはなくなってしまい、たとえガソリン価格急騰の反動が少
なくなっても、消費者物価指数の下落は続くことになります。

 薄型テレビやパソコンといった耐久消費財の価格が下落を続けているように、
供給過剰気味の製品では、依然として物価下落が続いています。特に、最近で
は景気後退によって家計所得が減少していますから、消費は低迷基調を強め、
物価は今後さらに下がりやすくなる見込みです。

 これは、いわゆる需給ギャップの拡大による物価下落です。現在の日本の需
給ギャップは、40兆円から50兆円程度といわれています。これだけ大きな
需給ギャップだと、ギャップが物価下落を促さない程度に縮小するまで、少な
くとも1年程度の時間が必要と思われます。

 市場関係者の間では、世界の金融当局者が、行き過ぎた金融緩和策を元に戻
す「出口戦略」を考えつつあるのでは、と懸念する声も出始めています。たし
かに欧米を中心とする先進国での金融緩和策は、過去に例を見ない規模で実施
されており、このままでは通貨価値の下落(インフレ)が加速する恐れがある
のも事実です。

 しかし、日本の物価下落が、当面続くことを考えれば、日本の金融当局者が
「出口戦略」を本気で検討するのは、かなり先の話といえます。これから「出
口戦略」のあり方については、いろいろと議論が出るのでしょうが、現実の政
策として実施されるのが当分先の話である以上、「出口戦略」で金融市場が大
きく動くことは、考えにくいことに思われます。

村田雅志(むらた・まさし)
(FXCMジャパン・チーフエコノミスト)

<筆者について>
三和総合研究所、三和銀行にて産業機械アナリスト、
UFJ総合研究所にてエコノミストとして活動後、
2004年にGCIアセットマネジメント入社。
2005年9月にGCIキャピタル・チーフエコノミスト。
2009年4月より専修大学客員教授。
2009年6月より現職。

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◆コラム「53兆円の環境プロジェクト?」

 オバマ大統領の掲げるグリーンニューディール政策をはじめとして、マスコ
ミでも環境、エコという言葉を聞かない日がないというぐらい巷に溢れるよう
になってきました。環境関連に関連した企業の株価もここ最近は大きく動いて
います。そのような中、6月18日にドイツ、サハラ砂漠に太陽熱発電所を建
設という、下記の記事が掲載されておりました。

 ドイツ政府と同国企業20社、民間団体は16日、約4,000億ユーロ
(約53兆6,000億円)を投資し、北アフリアのサハラ砂漠に太陽熱発電
所を建設すると発表した。同分野では史上最大規模のプロジェクトとなる。
 同プロジェクトには、ドイツ政府とドイツ銀行、ミュンヘン再保険、シーメ
ンス・アーゲー(Siemens AG)、エーオン(電力会社)、ローマクラブなど約20
か所の政府機関や企業、民間団体がコンソーシアムを構成して参加する。
 同プロジェクトはローマクラブの提案をドイツ政府と企業らが受け入れて推
進し始めた。ローマクラブは、「5年後、2GW規模の初の太陽熱発電所がチ
ュニジアに完工され、イタリアに電力を供給する」と述べた。また、「205
0年まで北アフリカと中東に100GW規模の太陽熱発電所を建設し、欧州中
部まで送電線を連結する長期事業が完了する」とも語った。
 一方、同プロジェクトに対する具体的な合意事項はまだ出ていないが、イタ
リアとスペインも参加意思を示しており、北アフリカでも肯定的な反応を見せ
ている。
(出所:http://jp.ibtimes.com/article/biznews/090618/36249.html)

 上記記事についてはドイツの政府系サイトでは公式見解としては発表されて
いないので、上記の記事の真偽について現在は分かりません。しかし火の無い
所に煙は立たないという事もありますので、今後注視していきたいと思います。

 関連記事としては下記のようなものが掲載されております。
http://tinyurl.com/okuchika20060626 (ロイター)
http://www.clubofrome.org/eng/cor_news_bank/11/

 億近でも以前に北アフリカに関する記事を掲載させて頂きましたが、イスラ
ム圏の国々においては、数十年先を見越した戦略的な投資が行われている国が
多い印象があります。現在、環境系技術に関しては技術的に一歩リードしてい
る日本ですが、これらの技術を世界に対して売り込んでいくのと同時に、技術
を伝え、そしてそれらの技術革新をさらに進める事が求められているのではな
いかと思います。

 冒頭で記載させて頂いたアメリカもグリーンニューディール政策を旗印に民
間レベルの技術の追い上げが物凄いスピードで行われております。
 我が国とは違い政治力がある米政府も、この政策とバーターで様々な取引を
行ってくる事が予想され、例えば日本政府には米国債引受のバーター取引とし
てこの政策を引き合いに出してくるという事も十分に考えられます。環境対策
を引き合いに外交交渉をされてきたら今の日本政府はどのような対応をするの
でしょうか。やはり今までの飼い犬のままのポジションのままでいくのでしょ
うか。

(番頭さん)

【筆者プロフィール】
 大学卒業後、某都市銀行勤務、某外資銀行勤務を経て独立。専門は個人富裕
層業務。
 幼少期に6年間ドイツで過ごし帰国、その時の経験が後の人生に大きく影響。
日本人の基本的なフィナンシャルリテラシーの向上を願いつつ日々奔走中。

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
の皆様が損失を被っても当方は一切の責任を負いません。)

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編集者:億の近道発行プロジェクト
発行者:NPO法人イノベーターズ・フォーラム
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