2000/05/09
「億の近道」2000/05/09 #93
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 投資情報メールマガジン 創刊93号+21 2000/05/09 イ意 の 近 道 −プロが導く「億」資産への近道− 週3〜4回発行 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 【ご挨拶】 金融ビッグバンで投資家自己責任が増す中、既存の証券会社が常に個人投資 家にとって必ずしも良い情報提供をしているとは思いません。将来の資産形成 のために個人投資家の方にも機関投資家並み、もしくはそれ以上の情報提供を したいと考えています。 執筆陣は証券業界に身を置いているか、元証券業界の人間ばかりです。プロの 目から見た各種分析や銘柄を参考にして、「億」の資産を目指しましょう! =================================== −本日の目次− ◎本日の株式相場・・・・・・・・・・・・炎のファンドマネージャー ◎オプション戦略・・・・・・・・・・・・テクアナI氏 ◎トピックス ◆個別銘柄情報・・・・・・・・・・・・大原部長 ◆個別銘柄情報・・・・・・・・・・・・両津勘吉 ◆株式投資技法・・・・・・・・・・・・大原部長 ◆株式投資専門用語解説・・・・・・・・大原部長 =================================== ◎本日の株式相場 昨日のNASDAQが急落したことを嫌気。IT関連銘柄に売り物が出て、 日経平均は大幅続落。1万8000円台を割り込み、年初来安値を更新した。 ハイテク電機株が総じて軟調。NTT、ドコモ、DDIなどの情報通信関連 株が安く、光通信が再びS安売り気配に。大手証券株が下落し、個別にコマツ、 マルハが売られた。半面、鉄鋼、造船、不動産、繊維など中低位株がしっかり となったほか、自動車や液晶関連銘柄が人気を集めた。 一方的に下げる地合ではないが、米国市場が不安定な地合な中で特段上げる 材料もなく、見送り気分が台頭。銘柄入れ替えによって値嵩優良銘柄の変動に 影響を受け易くなった日経平均は、4/28の年初来安値17973円70銭 を更新した。出遅れ感の強い中低位株には買いが入ったものの、値嵩株の下落 が大きく響き、日経平均は下げ足を速めた格好だ。 連休前からの円安傾向も外人投資家の買い手控えに繋がるとの懸念もあり、 下落に拍車を掛けてしまったとの見方がなされている。 (日経平均前場・17943.99▲255.97 出来高2億3628万株) ◎オプション戦略 日経平均は転換足の重要な節17972円を切るどころか、4/28の安値 17926円をも下回ってしまい、年初来安値を更新。下値が見えない状況と なったが、残りは225先物が1/6の17850円が下支え線として作用す るかどうか…。日経平均は値嵩の新規採用銘柄が集中的に売られ、足を引っ張 られてしまったが、わずか5―6銘柄だけで200円も300円も変動を余儀 なくされては、全体の指標としての機能を果たすべくもない。ハイテク・情報 通信関連が売られる一方で、内需関連が物色されてはいるが、相場の実体と指 標が余りにかけ離れていることが日経平均の動向を読み難くさせている。 オプションは日経平均(先物)連動型の商品であり、無視出来ない存在。週 末12日のSQに絡む持ち高調整の動きが活発化し、指数を押し下げていると の事だが、もしそうなら今週の下げは駄目押しという事になりますか。 無理をせず6月限200コール30円で10枚程買いを入れておきましょう。 関連Web「投資情報宅配便」URL:http://home9.highway.ne.jp/straight/ (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し ては御自身の責任と判断で願います。) =================================== ◆個別銘柄情報◆ 大原部長 ●フジミインコーポレーティド(店5384) シリコンウエハー用、HDD用、水晶デバイス用の研磨材で世界的に高いシ ェア(70%)を誇っています。売上構成は、HDDが15%、シリコンウエ ハー35%、水晶デバイス9%、CMP向け6%。その他30%。 ウエハー向け売上は、前期2000年3月期に75億円と2桁の伸び。今期 2001年3月期はさらに90億円を見込み、20%程度伸びるでしょう。H DDは、98年3月期にピーク69億円の後、前期は最悪期で40億円を割り 込みました。しかし、今期に入り、4月の単月売上は3億円後半と、久々に4 0億円ペースに戻りました。私は、アルミ基板が安定的に伸びることに確信が あるため、今期のHDD売上は50億円に回復すると見ています。 水晶デバイスは絶好調で、2桁の伸びを数年はキープするでしょう。 一般的にHDD部材は、ここ数年、一台当たりのディスク枚数が減少してい くという逆風に加え、業界の慢性的な供給過剰下で、HDD単価の厳しい下落 に苦しんできました。さらに、アルミ基板研磨に収益を依存していたフジミは、 ガラス基板、プラスティック基板への代替の脅威にさらされてきました。しか し、ここにきて、ようやく明るさが見えてきました。 アルミがガラスに替わる。そうなると、研磨材の消費量は激減します。世の 中は、いずれそうなっていくというコンセンサスです。アルミは、横ばいを維 持できれば上出来という悲観的な見通しのもと、フジミの株価は、97年の7 500円から下落、今年に入って、一時3000円を割り込みました。現状は 4000円程度までリバウンドしています。 ガラスディスクのよさは、平坦度です。平坦度は、記録密度の向上に欠かせ ません。ヘッドとディスクの距離をできるだけ狭くしている関係上、平坦度は もっとも重要な要素でした。アルミがガラスと同じレベルの平坦度を出すため には、基板を厚くする必要がありました。しかし、基板を厚くすれば、それだ け重くなり、モーターへの負担が大きくなってしまいます。そのため、アルミ を厚くすることは不可能でした。ところが、記録密度が劇的に向上し、HDD の1台当たりのディスク枚数が2枚程度になると、モーターの負担が軽くなり、 結果として、アルミを厚くできるようになりました。価格はアルミがまだ安い。 すなわち、アルミはガラスに置き換わらないのです。 今年からAV用途にHDDが普及していきます。このHDDはローエンド品 です。すなわち、コスト重視の製品になります。ガラスがこのセグメントをと ることはありません。プラスティックは平坦度の面で難しいでしょう。量産実 績があるアルミの優位がはっきりしました。 ・古いもの(アルミ)が新しいもの(ガラス)に置き換わる。その場合、新し いものへの投資が有効。 ・古いものが新しいものに置き換わると信じられている。しかし、実際は、古 いものが延命することになった。その場合、売り込まれた古いもの(を生産 する会社)への投資が有効。 ・いずれにしても、なぜ、置き換わるのかをしっかり押さえておくこと。 置き換わるという事実ではなく、その根拠を押さえることが、株式投資のポイ ントです。 フジミの業績不安はかなり軽減されています。リスクは低い。会社は5/2 3の決算発表で、今期予想EPS180円程度で出してくるでしょう。しかし、 期中増額修正で200円程度になると読んでいます。それは、HDD向け売上 を40億円程度で出してくるからです。高い市場シェア、強いモメンタムが揃 う今期は、6ヶ月以内に6000円台が見込まれるはずです。 目標6000円で「買い」。 同様の理由で上村工業(大4966)も買いです。読者のみなさん、理由はおわか りですか???? 関連Web「投資情報宅配便」URL:http://home9.highway.ne.jp/straight/ (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し ては御自身の責任と判断で願います。) =================================== ◆個別銘柄情報◆ 両津勘吉 ●上村工業(大4966) 昨年7月高値5500円から直近2000円と調整充分。本日大原部長がフ ジミインコの買い宣言の上、「上村工業も同様」とのコメントを出しておりま したが、私が目茶苦茶簡単ではありますがフォローさせていただきます。 上記数字(月次表は関連Web「投資情報宅配便」に掲載)がメッキ薬品全 体及び、その中に含まれるHD用メッキ薬品の去年下期からの売り上げ動向で ある。 HD用が足を引っ張っているのが良くわかるが、これは、一昨年のHDD (ハードディスクドライブ)1台あたり搭載ディスク枚数平均2.4枚に対し、 昨年は平均1.4枚(サーバー含み)まで減少、ローエンドPCのみで考えれ ば、平均1枚まで減少しているのがモロに響いた結果である。昨年の松下寿が いい例であるが、HD関連メーカーは単価の減少に悩まされていたが、上村工 業に関して言えば、単価ダウンは例年と変らずの5%以内の減少と、ほぼ減収 要因は枚数減に起因しているのである(ディスク1枚になればそれを読み書き するヘッドの個数も1個ないし2個と、HDDのコストダウンにはヘッドの個 数減効果が一番大きい)。当然ディスクは平均枚数1枚を下回ることはないの だから、枚数減少には歯止めがかかろう。 ここでもう一度足許までの状況に戻るが、同社のHD用メッキは12月から 底入れの感が出てきているが、昭和アルミがマレーシアで生産開始による国内 空洞化、住友メモリーマレーシアが米国企業へ仕入れ変更(同社が入れていた)、 4月から同社ユーザーである日軽金がアルミディスクから撤退(ピーク時月間 1億、昨年15百万円の売り上げ)と、同社にとっては向かい風が吹いていた のも事実である。 2.5インチHDDは、ほぼ100%アルミからガラス基板に置き換わった が、デスク用3.5インチは現状IBMがガラスを検討(一部搭載しているか も)している以外特段動きもなく、2年位前からガラスと言われてきたが、さ ほど影響が出ていない模様。及び、大原部長が指摘していたHDの記録密度向 上によるアルミの延命はありえると私は思う。 また、今後続々出てくるであろうデジタル家電に、いきなりハイエンドHD Dでもないであろうし、主力はアルミローエンドHDDが本命となり、昨年懸 念された枚数減はそろそろ底を入れ、離陸に向う可能性はあるであろう。 最後に、同社は3月15日に修正を行っているが、この数字よりは若干上の 数字で決算を締めることになろうかと考える。 5月23日決算発表、6月1日説明会。 関連Web「投資情報宅配便」URL:http://home9.highway.ne.jp/straight/ (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し ては御自身の責任と判断で願います。) =================================== ◆大原の株式投資技法◆ 大原部長 大原です。 株式投資を勉強されている皆さんに、株式投資のポイントを、用語の解説をふ まえながら、楽しく紹介させていただきます。私は30の投資技法を忠実に守 っています。 そのいくつかを6回シリーズでお届けします。 ●投資技法その4 マクロ経済指標は気にしない 〜全体より個別、一般論より具体論、マクロよりミクロ〜 よく貿易黒字がどうなったからとか、鉱工業生産の数値がどうなったから、 株式市場はこうなったという方がいます。私は、そのようなマクロ的な株価の 説明はしません。よく、10年後にこれこれの市場は何兆円になるので、この 関連業界にいるこの企業は買いであるという論法をする人がいますが、こうい う短絡的論理も無視します。 例えば、日本はこれから老人が増えるから、老人向けのサービスをしている 会社がよいだろう、という発想ですぐに投資はしないということです。こんな 幼稚な論理で、マクロトレンドと個々の企業との間にある大きなギャップは埋 め切れません。同様に、今年の半導体の生産額は前年と比べて、何%増えるか ら、半導体業界は買いであるという考え方もしません。個別企業の状況があり、 マクロの数字の積み上げがあるのであって、逆ではありません。 統制経済や計画経済ではマクロの数字は重要でしょうが、資本主義経済では ミクロの積み重ねがより重要です。ミクロの数字があやふやなら、その積み上 げのマクロ数字は、心もとないものになります。 企業のうち10%がウソの数字を申告し、残りの90%の企業が正しい数字 を申告したとしましょう。その場合マクロ数字は100%誤りです。マクロの 数字作成に携わっている方には申し訳ないですが、情報は加工すればするほど ウソになるはずです。 私は、来年パソコンがどれだけ売れるかということには興味がありません。 パソコンの販売台数を予測するとき、各企業の販売台数の計画を足しあわせて さじ加減し、体裁を整えるのでしょうが、そんな数字にどんな意味があるので しょうか。私は、パソコンの販売予想はしませんし、他人が販売予測した数字 も信用しません。 その代わり、どういう新しい機能がパソコンに入ってくるのか、どんなパソ コンなら消費者ニーズをつかむのかということには興味があります。来年のパ ソコンにはどんな新機能がつくのか、どんなスペックでどのくらいの価格のも のが出てくるのかを考えます。そして、私のイメージに近い製品を出してくる 企業を探そうとします。 デザイン、無線(Bluetooth)や赤外線通信(IrDA)などの機能に注目しています し、音声認識などの進展にも注意を払っています。新機能を提供する企業を探 し、その新機能がどれだけのインパクトがあるかを測定し、その結果、その新 機能を搭載するパソコンが売れればそれでよいのです。 パソコン全体が売れるからパソコンに関係する企業を選ぶのではありません。 また、マクロの数字は、情報の鮮度がなく、2ヵ月程度遅れてしまいます。 先先月のことを今月発表するのです。ところが、個別企業の業績の取材では本 日のデータのことを話すことができます。株式投資で2ヵ月前の鮮度のないマ クロ数字を云々論じることは意味がありません。ミクロの新鮮な数字で十分な のです。 マクロ経済学を勉強するのであれば、是非ミクロ経済論の後半から勉強して ください。ミクロ経済論における効率的な市場という前半部分は勉強する意味 がありません。効率的な市場にある企業は儲からないからです。効率的ではな い市場を探し出し、その非効率性の理由や背景を、よく考えることが株式投資 なのです。 =================================== ◆大原の株式投資専門用語解説◆ 大原部長 ●バランスシート(B/S ビー・エス) 財務諸表。企業の資産や負債の残高を定点観測したもの。企業に、どのよう な負債や資産があるのか、また、資産から負債を引いた部分である、株主資本 の残高などが記載されています。時価総額をバランスシート上の株主資本で割 ったものがPBR、株価純資産倍率です。 バランスシートは、過去から積み上げてきた企業活動の結果ですので、その 企業の長年の経営成績といえます。投資効率の高い企業は、少ない手元資金で 多くの売上を上げることができます。それは、資産の残高と売上の関係を見れ ばわかります。大まかに言って、売上高総資産回転率(売上÷総資産)が1倍 を上回っていれば、合格点です。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 【編集後記】 ■だいぶ以前ですが、カップラーメンの容器などに多く使われているスチレ ン系の素材に、環境ホルモンの「疑い」があるという報道がされていました。 私はこれで容器が紙や別素材に置き換わるのでは?と考えていたのですが、 コンビニなどの棚を見ると、そう劇的に変わっていないように見受けられま す。外見は同じでも何か別素材に変わったのか、あるいはそのままなのかよ く分かりません。ただ、カロリーや塩分の事もあって、私はほとんどカップ ラーメンは食べませんが。(ぢ) ================================== 関連Webの「投資情報宅配便」でも投資情報を提供しております。 URL:http://home9.highway.ne.jp/straight/ ================================== 当メルマガの購読解除は http://www.kaijo.com/ から可能です。 億の近道 マガジンID:0000020640 編集者:億の近道発行プロジェクト email:chikamichi_oku@hotmail.com このメールマガジンの転載・引用を禁じます。 ==================================


