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2005/03/09

東光寺だより 第57号 平成17年3月9日発行

 ***** 東光寺だより 第57号 2005年3月9日発行 ***** 
            <その1>      
      
    =========== 【今月の和尚の詩 ===========
  
  哀れ蚊

            山内 宥厳

  ぶんぶんと音がするわけではない  
 右手を広げて  
 じっと眺めると 
 わが右目の視野の中を  
 黒い昆虫のような影が浮游して 
 掌を這っている  
 鉄道地図さながらに  
 影から影へと 
 線路のようなものがつらなり  
 駅の記号に似た丸いあぶくも 
 黒き影とともに移動する  
 目をかくのごとく覆うものを 
 飛蚊症というが  
 時季(さかり)おわって飛んでくる哀れ蚊ではないか 
 先日ラジオを聞いていたら 
 網膜剥離の前兆かもしれないなどとこわいことをいう 
 これはやばいぞと思うけれど  
 飛蚊症とのつきあいは 
 かれこれ二〇数年にもなるだろう 
 なにをいまさらあわてることがあろうかと 
 動揺しそうな自分を観察することとする  
 冬には蚊が出ないので 
 ストーブから逃れて  
 ゴム長靴を履き  東光寺山の 
 檪の下の伸びすぎた薮(ブッシュ)を  
 半日かけてせっせと刈っていたら 
 飛蚊症の目に  
 不動堂の左の杜が 
 生まれてはじめて見るけしきのように  
 ひろびろと明るくなってきた


  ==================== 今月の和尚のことば ======================


    右往左往です  
                     山内宥厳 
 昨年は天災が相次ぎました。人間が自然の大きな流れのなかでは、非力な生
き物にし か過ぎないことを、痛感させられました。
 破天荒な自然の営みには逆らえないことがよ くわかります。 
 津波がやってくることも予想できずに、海岸で遊んでいる人たちが、家もろ
とも巨大 な波にさらわれていく映像がTVで繰り返されました。じっとしてい
られない気持ちに 駆り立てられました。 

 ニュースのなかに、野生の動物もたくさん津波の被害に遭ってるだろうと思
って探し たが、野生の動物の死骸はまったく見あたらなかった、という報告が
ありました。地震 や火事が起こる前には、イエネズミが姿を消しているという
ことを、こどもの頃から伝 聞していましたが、人間は野生の生き物に比べると、
危険に対して予知するような本能 を失っていることはたしかです。

 本能で察知できないことを、科学的に対応していくと いうことが、文明を発
達させてきた人間の営みです。 
 しかし科学文明で対応できることには限界があり、自然の営為を越えること
などでき ないという気持ちで、謙虚に、自分たち人間の小ささということを自
覚する必要があり ます。自然の営みは、われわれの寿命、運命も司っていると
いうことを忘れてはならないのです。

 そういう自覚が、互いに弱い存在である人間同士がいたわりあう気持ちを持 
たせてくれるのです。人間は自然を征服してきた、強い存在であるなどと思う
のは傲慢 です。

 私たちは、天災や、戦争が止むことのないこんな時代に、どのように生きた
らいいのでしょうか。現代は世界の雰囲気に関係なく、自分の国だけは隔絶し
た状態で人間 が生きられる時代ではありません。相手の立場をおもんばかりな
がら、手を差し伸べあ って共生することができなくては、人類の未来はありま
せん。
 
 日本の社会も荒廃の度を増していっているように思えます。こどもたちは、
戸外で知 らないおとなから声をかけられたら、加害者がきたと思えと教育さ
れています。
 私は幼 いこどもから、よく笑いかけられたり、話しかけられたりすることが
あります。母親と 一緒に書店に来ている幼児から、顔をのぞき込まれ、やがて
私の手をひっぱって行き、 ある本を示して、とても面白いんだから、と楽しそ
うに話してくれるのです。
 私と仲良しみたいに話しているこどもに母親が気づいて、恐い顔をしてこど
もを拉致していき、なにか厳しく注意していました。なんて悲しいことでしょ
うか。スーパーのレジで目が合って笑いあったこどもが母親にグイと手をひっぱ
られてベソをかいていたこともありました。
 
 知らない人と如何に接するのか。
 みんな悪人と思え、は悲しいですね。

  ========================== エッセイ =========================

  第三期本部楽健法セラピスト        養成講座を受けて 
                       山本 達子


 
 皆様お変りなくお過ごしの事とお喜び申し上げます。私もお陰さまで第三期
生の一年間を無事欠席する事もなく修了することが出来ました。 
 宥厳先生の大きなパワーと幸子先生の人生の先輩として、女性としての魅力
に誘われて、毎月桜井市の東光寺へ導かれて行く事が出来ました。主人の理解
と、母の介護を支援して下さった多方面にわたる沢山の方々のご協力に対して
改めてこの紙面をお借りしてお礼申し上げたいと存じます。本当に有難うござ
いました。
 
 今日は外出していて、台風二号が過ぎ去った夕暮れの空を眺めながら家への
路を急ぎかえりました。黒雲の上層の白雲が光り輝き、大きな夕陽が沈んでい
く様子の美しさにうっとりしながら、昨年の東光寺の合宿を振り返り、色々と
楽しんだ時間をもてたことを思い出しておりました。 
 昨年八月は台風で雨の中の勉強でしたが、九月もまた台風十四号が日本海側
へ抜けてほっとした事でした。前日から東光寺の宿坊に泊めていただいての参
加で、先生方とかぎろひの丘で有名な大宇陀の道の駅へ、食材の買い物へご一
緒させていただいたことを思い出します。 
 私は、出発前日までに母をショートステイの老人介護施設へお願いし、講座
のある当日の朝は四時起きで、六時台の新幹線で京都駅で下車、近鉄に乗り換
えて桜井市へ行っておりました。帰路は新大阪から新幹線に乗って東京へ戻り
、時には品川駅で下車して夜十時すぎに帰宅するという日程でした。 
 合宿の期間中、母も少し元気を取り戻し、お陰さまでショウトステイの日程
を一週間ぐらいまで延長する事が出来るまでに体力がつきましたので、会の前
後に自分の旅を楽しみリフレッシュする事も出来ました。 
 十月に宥厳先生お勧めの場所〔滝原宮・皇大神宮別宮〕へ参拝いたしました
。久居市の旧友に連絡を取りご夫妻の案内で、観光客の少ない金曜日の午後の
参道を心行くまで堪能することが出来ました。その夜はご主人様のお計らいで
、二人でのんびり近くの温泉宿に一泊、話の最後は互いに健康の話となりまし
た。 
 残りすくなくなった講座も、楽しく様々な人との出会いが有りましたが、私
にとってはやはり体力的に厳しいものでした。 
   あすか路へ旅を続けて年送る     達子 
   目を病みて為す事多く年の暮れ    達子 
 それでも、月一度の早朝の新幹線の旅は、季節の移り変わりも体感する事が
出来ました。 
 二月・三月は山之辺の道を天理から桜井へと一人歩きを楽しみました。三月
は偶然にも奈良の東大寺二月堂の行事・お水取り・に出会い、旅の思い出とな
りました。 
   
   お水取り灯篭明かり道しるべ     達子 
   朝日あび山野辺の道霜光る      達子 

 二月は石上神社から山之辺の道を歩き始め長岳寺まで歩きましたが、たまた
ま先生から携帯に電話をいただいたので、居場所をいうと迎えに来てくださっ
て、途中から宥厳先生・幸子先生の車に便乗させていただき大宇陀の道の駅へ
ご一緒できました。
 
 食べる事を大切に考えて実践されていらっしゃる宥厳先生・幸子先生ご夫妻
とご一緒させていただいて、学ぶことが沢山ありました。道の駅の食材の豊富
なことにも驚きました。とても勉強になりました。先生方が目で確かめて買い
求めてこられた季節の食材と安全な調味料を使って、自分達で調理をする。楽
健寺の天然酵母パンをご馳走になって全員で楽しい会話の中で過ごす食事。こ
んな贅沢な時間に毎月参加させて頂いた事に感謝しております。 

 今、日本人がアレルギーを起こしやすいといわれる原因食品では、容器包装
された加工食品が最も多く、全体の約三割を占めているといわれています。
                (食べもの通信 N0.404)
 
 東光寺へ向かうときに、とくに気になりましたが、都内の電車の中、新幹線
の車内、あらゆる所で携帯電話の使用者をみかけます。電磁波の健康へのリス
クは、これまで小児白血病や流産など、主に子供や女性への影響が多く指摘さ
れていますが、携帯を常時使うことで、成人男性の精子の数が、使わない人と
比べて1/3しかないという研究が報告されています。
               (食品と暮らしの安全基金 N0.186)

 持ち歩きかたを考えてみては如何であろうかと、健康への影響が気になるこ
とです。 
 宥厳先生から学んだアーユルヴェーダの勉強。一泊二日の講座は楽健法の奥
の深さを知り、考え、これから学んで行く為の大切な指針を教えていただきま
した。一年間参加できました事は本当に贅沢な事であったと過ぎてみて思って
おります。 

 同期の方々は多方面でご活躍されていられるので、皆様から沢山の事を学び
ました。お世話になりました。改めてお礼申し上げます。 
 今、振り返ってみますと夢のようです。ことしは、次々忙しい事の連続で、
ゆっくりする時間を持てないまま暑い長い夏を通り過ぎました。何事も思い立
った時に実行する事が大切な事と、しみじみ考える今日この頃です。 

 今年から主人がビデオ撮影に挑戦、合宿に出かけることができたお返しに、
すこしでも手助けが出来たらと思いまして、時間の許す限り三脚を持って、二
人で出かけております。映してきたものから小作品を完成させるまでのながい
時間の努力の積み重ねにはただただ頭が下がる思いで見ております。
 
 楽健法が人の温もりを伝え、スキンシップの大切さを伝えて、大きな輪とな
って広がってゆきます事を信じて、主人と、先ずは二人からスタートして実践
し、出会いのあった人々へ折に触れては楽健法の良さを伝えてゆきたいと思っ
ております。楽健法と、スローフードを基本とした食生活で健康を中心に老後
を二人三脚で楽しんでいきたいと思っております。
 
 一年間、本当に沢山の人達のお陰で勇気をもらい助けられて講座を修了する
事が出来ました事、感謝の気持ちで一杯です。皆々様の健康を祈りながら稿を
終えます。

  *****************************************

  健康へのとりくみ          (第二回) 
                         鈴木 順子

 
 今回はステロイドをやめた当初の、リバウンドがひどかった頃のことを書こ
うと思います。もう十年以上も前のことなので当時のリアルな皮膚感覚という
のはほとんど忘れてしまったのですが、それでも文章にするとかなり生々しく
なってしまいました。でも自分の体の変化を楽しんでいたところもあるので、
そう思って読んでもらえると嬉しいです。

 ・パジャマが絞れるぐらいの汁 
 ある程度覚悟はしていたもののステロイドをやめるというのはやはり相当に
ハードでした。体中がぐちゅぐちゅになり、それが分厚くかたまって少し体を
動かすだけでもピキッとかゾワッとかくるので、1mmも動きたくなくて一日
中固まって過ごしていました。 

 そして体中から黄色くてとても異様な臭いのする汁が出るのですが、それが
とても大量で着替えても着替えてもパジャマが絞れるほどでした。布団もなに
もぐっしょりで、しまいには布団と畳にカビが生えてしまったぐらいです。  
 
そして辛かったのはかゆみが絶えることなく続くことです。体の奥からゾゾゾ
ッと突き上げてきてバキッと全身を貫くようなそんなかゆみで、手足がぴくぴ
くとよく飛び跳ねていました。布団の中で奥歯を噛みしめ、24時間ひたすら
耐えていたような気がします。 
 そんな状態なので眠りたいのにほとんど眠れず、モーローとした頭のまま家
の中でよくドタッバタッと倒れていました。本当にヘロヘロで、心身ともに限
界ぎりぎりの毎日でした。

 ・大量に食べて、大量に出して…   
 けれどそんな日々でも
 「これは私の体にとって必要なことなんだ」
 「これを越えればきっと良くなれる」
 と思っていたので、「死にたい」ということは一度も思いませんでした。
 
 そもそもアトピーという病気は、体の中に取り込まれた有害な物質を、皮膚
を通じて体外に排出しようとする、ある意味健全な体の働きだと思うのです。
でもそれを逆に体の中に閉じ込めてしまうのが今の医療。私自身その誤りに気
付かずに20歳過ぎまでステロイドを塗り続けてしまったので、自分で自分の
ことが悔しかったけれど、でもとにかく自分の体がこれまでの分を排出しよう
とがんばっているのが分かったので不安はなかったのです。むしろ「今こうし
て私の体は医療のひずみや近代文明の過ちを精算しようとしているのね」なん
てちょっと小気味よく感じていたぐらいです。
 
 実際この頃の私の体は必死に変わろうとしていたようで、汁は全身から出る
し、それだけでなくトイレの方(大も小も)もあきれるくらいジャカスカ出て
いました。それで体重は一気に13kgも落ちたのですが、それは食べていなかっ
たせいではなく、むしろ食欲は驚くほどあったのです。一日3〜4合のご飯を
平らげ、おやつにフランスパン1本とかさつまいも5本とか食べて、それでも
いつもおなかペコペコというような状態でした。本当に食べては出し、食べて
は出しして、私の体はものすごいスピードで入れ代わろうとしていたみたいで
す。

 ・いまだにステロイド中心の医療は健在 
 ある意味こんなになれるなんて、人間の体ってほんとにすごいですよね。と
にかくこうして凄まじい新陳代謝を繰り返したおかげか、私の体は少しずつ確
実に良い方向に向かってきました。今は最悪のころを10とすれば、2〜4の
あたりを行ったり来たりという感じでしょうか。まぁ今でも寝つくまでに3〜
5時間ぐらいはかかるし、アルバイトも週二日しかできていないので、まだま
だ全快とは言えませんが、それでもステロイドをやめる前よりずっと健全な体
になってきたなぁと思う部分もあります。それは呼吸のこととか生理のことと
かいろいろあるのですが、そのことはまた別に詳しく書きたいと思います。  
 
 そんなわけで私自身はこの道を選択してよかったと思っていますが、ただ他
の人から「やめた方がいい?」と相談されたら、たぶんどう答えるかちょっと
迷ってしまうと思います。

 私などは家計を担う身でもなく、親にすべて支えてもらえる立場だったので
できたことですが、実際ステロイドをやめるとなると学校や社会からドロップ
アウトしてしまう可能性は高く、安易に人に「やめた方がいい」とも言えない
のです。 

 でも病院で処方された薬を使った結果これだけの思いをしなくてはならない
というのはやっぱりおかしいと思うので、そのことにはきちんと反対の意思を
示さないといけないなとは思っています。ゼロ才児にも平気でステロイドを処
方するような今のお医者さん達に、「自然治癒力」みたいなことを下手に言う
とかえって話が平行線になって難しいのですが、自分の体験から少しでも「人
の体には良くなる力がある」ということを伝えられたらなぁと思っています。

  ====== 続く 近日中に送りますのでお楽しみに =========

 
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      yugen   iwaresan
山 内 宥 厳  磐 余 山・東 光 寺
楽健法本部
日本アーユルヴェーダ学会
〒633-0053 奈良県桜井市谷381-1
電話と電紙 0744-46-2410 
携帯 090-4301-0228
http://www2.begin.or.jp/ytokoji/
ytokoji@begin.or.jp
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