2009/03/10
週刊「行政情報化推進ニュース」mag2no434
=== Weekly Gyousei Jouhouka News =================
週刊「行政情報化推進ニュース」
2009/03/09号(no434号)
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◎「地方自治体の情報システム部門のありかた、その1『1990年代以前』」
(平成11年12月20日 記を一部編集追記)
今から10年前、1999年12月時点での原稿です。今また、新たな情報システム
部門のあり方が問われ始めている。
○地方自治体「情報システム部門」の在り方について
・1999年12月です。
この10年、市町村を取巻く行政情報化環境は急激な変化をしてきた。パソコ
ンを取巻く環境が大きく変化した結果である。インターネット人口が1700万人
にも達し、更に増加傾向が続くと予想されている。情報リテラシー向上につい
ては、民間企業がリード役を担い、国民及び地域住民が当然のようにパソコン
を使う環境が存在するようになった。特に、電子メールとインターネットは多
くの人が利活用し始めている。この情報環境を活用しうる「行政情報化」が、
今求められている。
今後、地域住民は、行政への「情報系システム」要求を更に強めるであろう。
・地方自治体「情報システム部門」モデル
現在(1999年)、全国の市町村の情報化を担っている組織形態には、次の三
つのモデルがある。
1.庁内情報システム部門モデル(自営モデル)
2.広域圏情報センターモデル(共同運営モデル)
3.アウトソーシングモデル(委託モデル)
の三つに分類できる。
自営モデルとは、庁内であらゆるITマネージメント業務を実施できる体制
をとっている。伝統的な汎用機型情報システム時代(1993年までと思われる。)
には、システム企画から開発・運用業務までのほとんどを庁内で行うことが多
かった形態である。ことに地方自治体では、民間企業よりもソフトウェア内作
率が高かった。
共同運営モデルは、1970年から始まる。当初は、各市町村職員の出向により、
庁内情報システム部門モデルと同じ道を歩む。その後広域市町村は、ITマネ
ージメント業務の大半を委託する。人材も専門職採用が可能で、専業化できる
組織・人事体制もとり始める。最近は、広域連合方式が増えつつある。
委託モデルは、基幹系システムの大半をアウトソーサーへ委託する形態。財
政面での計画が立てやすい反面、行政の情報化が受身になりがちである。
1.庁内情報システム部門(自営)モデル
ITマネージメントとしての問題点は、
1.予算がかかり過ぎる(固定化傾向)
2.IT技術者の採用が出来づらい
3.一般行政職故に、情報システム部門に定着させづらい
4.地域住民、担当課のニーズに対する柔軟性・即応力がない
5.システム開発の納期が遅れがち
6.その他
等などといわれる。
要因は、
1.地方行政を取巻く変化スピードが急激に早まっている。地域住民、行政トッ
プのニーズなど行政経営環境の激変が行政需要・事務の変化スピードを加速し
ている為、情報システムの開発や更新が追いつけなくなっている。
2.情報システム部門に、必要なITリソース(予算、人材、IT教育投資など)
の確保が困難になってきている。
2.広域圏情報センター(共同運営)モデル
広域行政における「戦略的IT活用」は、地域住民のニーズ及び各行政体ニ
ーズと合致させなければならない。情報化計画・施策が明文化され、「行政サ
ービス」の質的向上を図る方針・目的を明確化する必要が残る。事務効率化の
みの目的では、委託(アウトソーシング)モデルが優位(勿論、個人情報保護
の観点を除けば)と考えられる。
IT人材確保は、このモデルの良さである。庁内情報システム部門モデルよ
り、人材確保が進めやすいし人材教育・育成も推進しやすい。更に地方行政と
いう、組織文化も同質性が確保できる。
問題は、地方行政から独立した組織運営が出来るかどうか、が大きな問題と
して残る。広域住民という顧客に対し「行政サービス」を提供できる「行政情
報サービスカンパニー」への道を目指すべきであろう。
3.アウトソーシング(委託)モデル
アウトソーシングの目的は、次のような過程をたどってきた。
1.コスト削減
2.柔軟性の向上(特に、システム開発段階における人的リソース確保の柔軟性)
3.IT人材確保、教育・育成
4.コアコンピタンス(地方自治行政事務)への集中
5.地方行政ビジネスへの貢献
反面、リスクも残っている、
1.市町村委託側の政策{策・事業計画の変更及びトップの変更に伴うリスク
2.委託成果への不満
3.組織文化の違い及びコミュニケーション不足リスク
などが考えられる。
不幸な結果は、地域住民に帰ってくることに注意すべきである。
4.1と3の混在モデル(一部委託)
実態では、このタイプモデルが多い。
地方自治体は多くの「個人情報」を抱えている。全面的にアウトソーシング
モデルに移行する事は厳に慎まねばならない。
システム開発段階におけるアウトソーシングが多い。
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**三つのI Tマネージメントモデルの比較**
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|1.庁内 2.広域 3.アウト 4.開発 |
| (自営) (共同) (委託)
----------------------------------------------------------------------
1予算・コスト | × △ ◎ 〇 |
2人事・組織の柔軟性 | × △ ◎ 〇 |
3IT人材確保・育成 | × 〇 ◎ △ |
4自治事務への集中 | × △ 〇 − |
5コミュニケーション | ◎ 〇 × △ |
コスト
6個人情報保護保証 | ◎ 〇 × △ |
7地域住民サービス | △ ◎ × 〇 |
8基幹系システム生産性| × 〇 ◎ △ |
9情報系システム機能 | 〇 △ × ◎ |
----------------------------------------------------------------------
情報システム部門の在り方を考える時、どの項目に重点を置くかにより選択
肢が変わる。実体は、混在型が多いものと思われる。
地方自治体の「情報化戦略・方針」が何処に在るかにより、下記三つのタイ
プがある。
A:企画政策(地方自治政策立案)重視型市町村
B:住民サービス支援重視型市町村
C:個人情報保護(プライバシー・セキュリティ)重視型市町村
そこに財政緊縮・予算縮小型市町村がクロスし、「情報システム部門」の在
り方が検討される事になる。
一般的には、Aタイプはアウトソーシングモデル、Bタイプは広域センター
モデルそしてCタイプ市町村は庁内部門モデル(開発委託モデルを含む)を選
択すべきである。
(以上)
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(平成11年12月20日記を一部編集)
10年前の原稿である。その後、「IT基本法」が施行され、“一つ”の電子
政府実現が謳われる。「eJapan戦略」(2001年度〜2005年度)の時代を
迎え、電子政府・電子自治体なる言葉が歩き始める。
平成の大合併を経て、今また情報システム部門のあり方が問われている。
次回以降、現在における情報システム部門のあり方について考えて見たい。
平成21年03月08日 記
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『地方行政と地域住民の広場』
(http://homepage2.nifty.com/npoais/)
<行政情報化ニュース>
◎『今日のニュース」
(http://homepage2.nifty.com/npoais/newsmain.htm)
1.政府・国関連サイト
・IT戦略本部、IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会(第3回)( 09/03/02)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kongo/digital/dai3/3gijisidai.html
・IT戦略本部、3兆円で40〜50万人の雇用を生む、政府が3カ年の緊急プランを策定(日経BP 09/03/03)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090302/325802/
・総務省、公的個人認証サービスの電子証明書の発行状況について
電子証明書の発行件数、累計100万件突破( 09/03/04)
http://www.soumu.go.jp:80/s-news/2009/090304_5.html
2.県・市町村及び関係団体関連サイト
・京都市、「ふるさと納税」がネット経由でのクレジットカード決済に対応(日経BP 09/03/03)
http://trendy.nikkeibp.co.jp:80/article/news/20090303/1024244/?ml
・山形県の7市町、NECのSaaS型基幹系システムを採用(日経BP 09/03/05)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090305/326048/
3.海外及び情報・通信関連サイト
・日本ユニシスら4社、「SaaS型地域防災・事業継続支援システム」実用化を検証(cnet 09/03/02)
http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20388891,00.htm?tag=nl
4.その他・マスコミ
・シンプルで具体的な指針、PCI DSS概要(日経BP 09/03/06)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/as/pcidss0902/6.shtml
<情報セキュリティ、Winny(ウィニー)など個人情報漏洩いろいろ>
・中津川市、市営病院の職員が車上荒らし被害、患者情報含む私用PC盗難(security-next 09/02/27)
http://www.security-next.com/009982.html
・東大付属病院、病院情報システムで1000台以上のPCにウイルス感染(security-next 09/03/02)
http://www.security-next.com/010003.html
・島根県、サイトに大量アクセス - 20分間に約650万回(security-next 09/03/03)
http://www.security-next.com/010004.html
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