2009/11/01
国際戦略コラムno.3450.経済理論が超えるべき試練
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国際戦略コラム NO.3450 ???
発行部数 4000部 ???
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/ ???
2009.11.01 ???
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経済理論が超えるべき試練
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月曜日の有料版の0章をお送りします。
世界経済が苦境期に経済理論は革新的な発展を遂げることになる。
今不況期にも経済理論が揺り戻りを受けて、ケインズ学派が力を持
ってきているが、しかし、そのケインズ学説だけでも現在の苦境か
ら抜け出せない。特に日本は1990年以降の長期のゼロ成長で大
きな試練にさらされている。この苦境から脱出する理論が必要にな
っている。 Fより
0.はじめに
1929年から始まった大恐慌で、それまでのアダム・スミスから始
まる古典派経済学では、この大恐慌から抜け出す解決方法が見つか
らなかった。この時、有効需要「供給量が需要量(投資および消費
)によって制約される」という原理をケインズが発見して、有効需
要の政策的なコントロールによって、完全雇用GDPを達成し『豊富の
中の貧困』という逆説を克服することを目的とした、総需要管理政
策(ケインズ政策)が生まれた。
総需要管理政策は、不況時には財政支出の増大・減税・金融緩和な
どにより有効需要を増やし、生産と雇用は拡大させ、反面、好景気
でインフレが加速した際には政府支出の削減・増税・金融引締めに
よる有効需要を削減させるものであった。
しかし現実には民主主義的な政治過程の中で、好況時の引締めが政
治的に不人気な政策となることが明らかとなり、先進資本主義国に
おいて、長期的に政府の財政赤字が累積的に増大するという問題が
発生した。
1970年のオイルショックに端を発するスタグフレーション(インフ
レとデフレの同時進行)、それに続く1970年代の高インフレ発生な
どの諸問題の一因としての責任を問われることとなった。
ケインズ学説ではインフレを理論化していないことが判明し、その
批判から理論化したハイエクやシガゴ学派のフリードマンが唱えた
マネタリズムや供給サイドの改善を主張するサプライサイド経済学
が出てくる。
サプライサイド経済学は、供給側(サプライサイド)の活動に着目し
たマクロ経済学の一派で、供給力を強化することで経済成長を達成
できると主張する。企業減税、規制緩和、小さな政府化により供給
力を増大するとした。しかし、バブル崩壊後経済では非現実的であ
る。やはり、供給より需要の方が重要になっている。
マネタリズムは政府の財政政策によってではなく通貨供給量と利子
率によって景気循環が決定されるとした。戦後のリベラリズムに基
づくケインズ経済学を、貨幣理論を盾に古典派から批判する理論で
ある。
ケインズ政策をとる政府が実施する財政政策は、財政支出による一
時的な所得の増加と乗数効果によって景気を調整しようとするが、
フリードマンは恒常所得仮説で、一時的な所得の増加は消費ではな
く貯蓄に廻るので需要を増やさないとして、中央銀行による金融政
策の復権を求めた。また、「財政政策は長期的には無効だ」という
彼の理論は、その後の歴史によって証明された。
そして、マンキューのマクロ経済学では経済を短期分析から長期分
析へと、これまでの「古典派」と「ケインズ派」という2つの学派
の見解を1つの時間軸上においてまとめた。
しかし、スタグフレーションに悩むレーガン政権以降に新自由主義
の経済学としてフリードマン経済学が登場してきたが、このバブル
崩壊後経済学の見直しで、ケインズ学派の復権が行われている。こ
れに伴いオバマ政権の経済政策はニュー・ケインズ政策とも言える
状況になっている。この現象として、政府の財政政策が復権してい
る。
しかし、フリードマンと同じシガゴ学派のバローは、財政支出の乗
数は第2次大戦時でも0.8しかなくて、経済抑制に働いたという
ように財政支出に反対しているが、少なくとも費用便益分析を行い
効果の低い公共投資は避けるべきであると提案している。
金融緩和政策をFRBが行い、それと同時にオバマ政権が財政支出によ
る景気刺激策を実施してケインズ経済学とフリードマンのマネタリ
ズム経済学の相乗効果を得ようとしている。しかし、このような政
策全体がドルの供給過剰状態を生み、投機で資源バブルが起きて、
新興国や資源国で資産バブルが起こってしまっている。
金融緩和政策も流動性の罠(金融緩和により利子率が一定水準以下
に低下した場合、投機的動機に基づく貨幣需要が無限大となり、通
常の金融政策が効力を失うこと。)になり、景気刺激策にならない
というクルーグマンの理論から、ケインズ政策もフリードマン政策
も、ともに効かないということになっている。
このため、金融緩和政策だけでは刺激効果ないことで、米FRBは
大量のMBCという不良債権を買い取り、貨幣を市場に供給するし
かない状態になっている。しかし、これでも国内の景気回復には結
びつかず、海外や資源に資金が流れている。
このため、バブル崩壊後経済の全体を統一的に説明でき、この苦境
から抜け出す経済理論が必要になっているのだ。
以後は、有料版をみてください。
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