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2008/07/23

■Weekly Mail Journal■2008/7/23 No.443

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  2008/7/23  No.443   週刊メールジャーナル  読者数11460(前回)
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●米住宅公社の破綻回避でも消えない世界金融危機
(会員制経済情報誌『現代産業情報』7月15日号より転載)

サブプライムショックに終わりはない。それを改めて知らしめたのが、米国住
宅公社の経営危機だった。

7月第2週の週末を迎えた11日、ファニーメイ(連邦住宅抵当公社)とフレ
ディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の株価が急落、世界の金融関係者が青ざ
めた。

ファニーメイとフレディマックは、米政府が国民の住宅保有を促進する目的で
設立した半官半民の会社。

両社ともニューヨーク証券取引所に上場する民間企業だが、GSE(政府支援
機関)という呼び名の通り、意識も経営形態も役所に近い。

それだけに、米国を覆ったサブプライムローン問題では、自ら傷を負っただけ
でなく、民間金融機関が住宅業務を縮小するなか、むしろ政府の意向を受けて
活動を活発化させ、これが裏目に出て、経営を悪化させた。

この半年間で両社の最終損出は83億ドル(約9000億円)にのぼった。

両社の11日の株価が、一時、5割に達するほど急落したのも無理はないが、
米国の金融関係者だけでなく、世界に激震が走ったのは、ファニーメイとフレ
ディマックの債券を購入している金融機関が、それだけ多いからだ。

日本でも三菱東京UFJ銀行は、約4兆円の債券を保有している。

両社は、住宅ローンを民間業者から買い取り、住宅ローン担保証券に仕立てて
販売する。

自らが発行したエージェンシー債と呼ばれる債券は1兆6000億ドルに達し、
ほかに両社が保有・保証する住宅ローン関連の証券化商品は5兆ドルにのぼる。

民間企業とはいえ、半官半民の会社であるファニーメイとフレディマックの債
券には、事実上、政府の保証がついているといわれており、だから各国の有力
金融機関が、積極的に購入してきた経緯がある。

日本もそうだ。三菱東京UFJ銀行の約4兆円は前述したが、他にもみずほフ
ィナンシャルグループが1兆円を保有、そのほか地銀、信金、信組、投資信託
なども購入しており、その総額は10兆円近いという。

米国債と同じ感覚で購入していたエージェンシー債が紙くずになる――そんな
事態になれば、サブプライムローンの比ではない。

サブプライムローンの発行残高が1兆3000億ドルなので、2社が経営破綻、
債券がデフォルトすれば、単純計算で4倍近い衝撃が世界を襲い、まさにパニ
ック。

そればかりか「暗黙の米国政府保証」を信じた世界の投資家を米国は裏切るこ
とになり、その信任はますます失われる。

それだけに米政府の反応は早かった。

ポールソン財務長官は、週明けの7月13日、ファニーメイとフレディマック
に対し、「必要に応じ、融資及び出資を行なう」などの大規模な支援策を発表
した。

これを受けて、「米住宅供給公社ショック」で暴落すると見られていた日本市
場も、この米政府支援を歓迎、上げ相場に転じた。

いかにも「マーケットの人」らしい、ポールソン財務長官の決断を称賛する市
場関係者は少なくない。

確かにパニックを食い止めるには、政府が乗り出して信用を確保、流動性を保
つこと以外にいい処方箋はない。

ただ、長期に眺めると、サブプライムショック以来、米政府がとり続けている
のは、流動性の確保による信用の供与ばかりである。

つまり、基軸通貨国のメリットを生かして、ドルを刷り続けている。だが、そ
もそも米国を今の姿に追い詰めたのは、金融資本主義そのものである。

これをニューキャピタリズムと呼んで国家戦略とした米国は、財政と貿易の
「双子の赤字」に過剰流動性で応じる一方、余った資金を、デリバティブをは
じめとする、さまざまな金融テクニックで吸収していった。

そのテクニックの一つがサブプライムローンであり、住宅バブルを生んだこの
ローンは、米国の歪んだ金融システムの象徴ともなった。

米国は今、たとえ歪んでいようと、金融システムが崩壊すれば、「米国発の大
不況」を招来するとして、ついには住宅公社への資本注入に言及するなど必至
の防戦を続け、日本も欧州も中近東も中国も、米国経済との一体化を理由に、
ドルを支えようとしている。

しかし、この20年で世界の金融資産が3倍に膨れ上がったことが証明するよ
うに、「米国流」の金融資本主義は過剰流動性の裏返しであり、それがサブプ
ライムローンにつながる住宅バブルを演出した。

その結果、世界で起きているのは、金融経済の収縮による原油、レアメタル、
穀物など資源、食料への投機資金の流入であり、資源、技術、資産を持つ国と
持たざる国との格差の広がりであり、一国内でも中国の湾岸部と農村に代表さ
れる二極化の伸展である。

つまり、世界をパニックに向かわせないためのドルの大量発行は、食料の高騰
と二極化の伸展という形で、「持たざる国」を直撃している。

その代表のような日本が、いつまでも「米国流」のマネーゲームにつきあうの
か。

奈落のそこに落ちていく米国との距離感が、今、日本の金融システムに求めら
れている。

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■今回テーマ■ 「読まれる社内報を考える」

「読まれてなんぼの社内報」、いかにして読者に読んでもらえるか、
読者の関心を高められるか。さらに、読まれるだけでいいのか、
読まれた後、読者にどうして欲しいのか。
今回は、「読まれるとは」「読まれてから」を皆さんと考えます。

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 取締役 社内広報事業
 ナナ総合コミュニケーション研究所  所長
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 週刊メールジャーナル 2008年7月23日 第443号(水曜日発行)
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    編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社
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メールadmin@mail-journal.com
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