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2009/09/16

■Weekly Mail Journal■2009/9/16 No.499

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   2009/9/16    No.499   週刊メールジャーナル   読者数10868(前回)
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●都議選敗退に続き宏高落選で石原都知事が計る退任のタイミング
(会員制経済情報誌『現代産業情報』9月1日号より転載)

自民党大敗で、長男の伸晃元国交相はかろうじて生き残ったものの、三男の宏
高氏は東京三区で惨敗して失職。石原慎太郎都知事の憂色は濃い。

都議会関係者によれば、「知事を退任するタイミングを計っている状態」なの
だという。

「もともと週に何度かしか登庁しない人で、都政には熱心ではなかった。一時
は、伸晃氏が閣僚を歴任して都連会長となり、宏高氏も当選、『石原王朝』と
なって鼻高々だった。

次男の良純氏を参議院議員にして、都知事の座を伸晃氏に禅譲、といったシナ
リオを夢想していたこともあった。

でも、都議選の敗北で自公が少数となって手足を縛られ、宏高氏もいなくなっ
た。一気にやる気を失っており、退陣は時間の問題です」

格好をつけないではいられない石原都知事にとって、絶好のタイミングが10
月2日である。

この日のIOC(国際オリンピック委員会)総会で2016年五輪の開催地は
決まるが、オバマ政権下の米国シカゴが有力で、北京五輪を済ませたばかりの
アジアの東京が開催地になる可能性は薄い。

責任を取って知事を退任します――代議士を唐突に投げ出した時と同じように、
退任記者会見で頭を下げる石原都知事の様子が目に浮かぶ。

もし退任しなければ、都議会で石原都知事は攻撃を浴びて火だるまとなる。

築地市場の移転は間違いなくストップ、新銀行東京は存続を認めない第一党の
民主党によって再編整理されよう。

そうなった時、なぜ石原都知事が、ベンゼンなどで土壌が汚染された豊洲に築
地卸売市場を移転させようとしたかが明らかになるとともに、新銀行東京の再
編整理の過程で「政治家が群がった銀行」の実態が明白となる。

石原都知事の最側近は、1972年以降、37年にわたって仕えてきた東京都
参与の浜渦武生氏である。

週に数日しか執務しない石原都知事に代わって、副知事として辣腕をふるった
が、それが議会の反発を生んで、いったんは都庁を放逐されたものの、06年
3月から参与として復活した。

この浜渦氏のもとで、大きな公共工事は仕切られており、築地移転も副知事時
代からの「浜渦案件」だった。

当初、芝浦工大の誘致などによる「街づくり」が進んでいたものの、浜渦氏が
東京ガスなどを説得して計画を変更、現在の移転用地が確保された。

既に築地移転後の青写真は出来あがっており、五輪招致が決まれば主要三施設
(メーンスタジアム、五輪選手村、メディアセンター)が新設されるし、招致
に失敗した時のための「開発プラン」も作成されている。

いずれにしても「築地移転」は、五輪招致とセットになった「浜渦案件」であ
り、都内に残る23ヘクタールの最後の大型再開発用地として不動産・建設業
界は期待、浜渦氏はその期待を裏切るわけにはいかなかった。

高濃度の土壌汚染が見つかり、卸売業者や消費者団体の猛反対を受けながらも、
都が強引に計画を推進した背景には、そうした事情があったのだが、五輪招致
が敗色濃厚となり、民主党主導の議会運営となったのでは、「浜渦案件」も露
と消えよう。

そうなれば、大手町再開発など他の「浜渦案件」にもメスが入れられ、「石原
利権」が明るみに出るのだが、築地移転と並ぶ石原都政の目玉である新銀行東
京問題においても、石原都知事は無傷ではいられない。

「都民のためのリスクを取る銀行」という、石原都知事らしいポピュリズムで
スタートした新銀行は、予想通り「口利き」の嵐で不良債権の山を築き、05
年4月の開業ながら既に1000億円超の赤字を抱え、都は400億円の追加
出資を迫られた。

最も「口利き」の多かったのが石原ファミリー。
新銀行東京の内部資料には、石原宏高前代議士、兵藤茂、高井秀樹の両特別秘
書、浜渦参与、元秘書の鈴木晶雅、田中豪の両都議らの名があがっており、紹
介案件の数は60件を超えているという。

石原都政で思い出すのは、この両案件のほかは、都民の銀行嫌いの鬱憤を晴ら
した銀行税(外形標準課税)だが、これも裁判に敗れて巨額弁済を余儀なくさ
れた。

結局、石原都政は都民に有益なものを何も残さず、最後は無駄な経費を使った
五輪招致の失敗で幕を閉じようとしている。

それが石原慎太郎という、見栄えが良いだけの政治家の正体なのであり、いく
ら格好のいい退陣の弁を述べようと、都民に貢献できず、逆に負債を押し付け
た事実は消えない。

そして、「七光」と「中身のなさ」で脚光を浴び続ける伸晃氏が、総裁選に出
馬、「大物」と自らを勘違いしている点については、これまでは「都知事に相
乗りしてきた二世」に過ぎず、実力が試されるのはこれからだということを指
摘しておきたい。

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 週刊メールジャーナル 2009年9月16日  第499号(水曜日発行)
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    編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社
        〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201
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