[No.105] 新試験制度についての続報
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情報処理技術者試験ドットコムニュース No.105
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【2007.11. 7 発行 3,552部】
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●新試験制度についての続報
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9月7日に新試験制度案の中間報告が出て、パブリックコメントの募集が行わ
れました。それを受けて11月6日に、コメントに対する検討状況と、試験実施
に関連する経済産業省令の改正案が公表されました。
http://www.jitec.jp/1_00topic/topic_20071106_pc_sokuhou.html
これについて、主なポイントと筆者のコメントをまとめました。
文中で「原案」とは、9月7日発表の中間報告を指します。
新試験制度について断定的に書いているところは、あくまでも今回の発表資料
のとおりに新試験が実施されると仮定してのことです。まだ、新制度の内容が
確定しているわけではありませんので、誤解のないようにご注意ください。
最終報告書(新試験制度の確定した内容)の公表時期は、当初11月下旬とされ
ていましたが、12月中旬に延期となっています。
▼新制度への移行は2009年春
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原案では、2008年秋にエントリ試験(ITパスポート試験)の実施を始めて、
2009年春からその他の試験区分も、新試験に移行するとありました。
今回の案では、ITパスポート試験の実施も2009年度以降となっているため、
全体としても新制度への移行は2009年春となります。すなわち、2008年度は、
春秋とも従来の制度に基づく試験が実施されます。
▼初級シスアドは2009年春まで実施
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原案では、初級シスアドは2008年春が最後の実施となっていましたが、これを
2回延ばして、2009年春まで実施することとしたものです。結果的に、原案で
は初級シスアドは他の試験より1回早く終わるはずだったのが、逆に1回余分
に実施することとなります。
筆者は10月30日に明治記念館で開催された IPAフォーラムに出席しましたが、
その席上で有賀貞一氏(*) から「初級シスアドを2008年春で最後にすると発表
したところ、『やめないでほしい』との意見が非常に多く寄せられた」とのコ
メントがありました。
初級シスアドを発展的に解消する方向はよいとしても、「次回が最後の試験で
す、来年秋はありません」というのは、確かに性急すぎます。初級シスアド合
格に向けて1年程度以上の学習計画を立てている受験予定者や、早い段階から
カリキュラムを組んでいる教育機関にとっては、影響が大きいでしょう。
(*) 新試験制度を検討した「経済産業省 産業構造審議会 情報経済分科会
情報サービス・ソフトウェア小委員会」の委員長で、CSK代表取締役社長。
▼エントリ試験は「ITパスポート試験」として、CBTで実施
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原案の試験名称は「エントリ試験(ITパスポート試験)」でしたが、カッコ
書きのほうだけで「ITパスポート試験」で正式名称となっています。
実施時期について、原案では、2008年秋はペーパーテストで実施し、2009年に
CBT(Computer Based Testing; コンピュータ端末での試験)の導入を目指す
となっていました。これが、ペーパーテストはやめて、最初からCBTでの実
施を目指すことになっています。
情報処理技術者試験は年2回春秋の実施ですが、ITパスポート試験はそれと
は分離し、CBTで多頻度(例えば毎週)又は随時の実施を目指しています。
その目的は、この試験を運転免許のように、ITに関わる仕事をする人が能力
の認定を受けられる機会を増やすことにあります。
上述の有賀氏の発言を借りると、IT企業が就職希望の学生に対し、事前にこ
の試験を受験して成績表を提出させることで、採用の判断材料とするような活
用方法が考えられるとのことです。大学院の入試や、英語力のある人材を求め
る企業で、TOEIC スコアの提出を求めるところがありますが、それと同様な使
い方ができます。
そのような活用目的に照らせば、ITパスポート試験をペーパーテストで実施
する必要性は薄くなります。同じペーパーテストするなら、初級シスアドを引
き続き実施した方が、要望にも応えられると判断したものと思われます。
▼原案の新試験名称中の「プロフェッショナル」は撤回
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原案では、新試験名称に「プロフェッショナル」と付く試験が5つありました。
・ネットワークプロフェッショナル試験
・データベースプロフェッショナル試験
・組込みシステムプロフェッショナル試験
・情報セキュリティプロフェッショナル試験
・システム監査プロフェッショナル試験
今回の案では「プロフェッショナル」はすべてなくなり、
・ネットワークスペシャリスト試験
・データベーススペシャリスト試験
・エンベデッドシステムスペシャリスト試験
・情報セキュリティスペシャリスト試験
・システム監査技術者試験
となっています。それぞれについて、以下に述べます。
◎ネットワーク、データベースの試験名称が「スペシャリスト」に戻る
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ネットワーク技術に関する試験は、
1994年〜 ネットワークスペシャリスト試験
2001年〜 テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験
の名称で実施されてきました。データベースも同様です。
つまり、「ネットワークスペシャリスト」「データベーススペシャリスト」は
1994年〜2000年当時の試験名称に戻る形になります。
2001年の制度改正は、専門技術系の資格を「テクニカルエンジニア」の呼び名
でカテゴライズしたものと思われます。しかし筆者は、名称が長ったらしい上、
口頭で言いにくいことこの上ないと思っておりましたので、昔の名前に戻るこ
とを支持します。
◎「エンベデッドシステム」の名称を維持
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原案の試験名称が「組込みシステム」とされていたのは、筆者の推測ですが、
「エンベデッドシステム」では意味が通じにくいので、日本語に置き換えたと
いうことでしょう。
たしかに2001年当時、「マイコン応用システムエンジニア」から改称されたと
きには、筆者も何だか分からない名前だと感じました。しかし、最近は組込み
システムに注目が集まって、同時に「エンベデッドシステム」の語も、それな
りに普及してきたと感じます。資格名の継続性を保つ意味でも、今となれば、
このほうがよいでしょう。
◎情報セキュリティも「スペシャリスト」に
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これは単純に、他の試験を「スペシャリスト」にしたので、それに合わせたと
いうことでしょう。
◎システム監査技術者は名称を維持
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原案では「システム監査プロフェッショナル」でしたが、他の4つの「プロフ
ェッショナル」が、工学的な技術分野であるのに比べると、違和感があります。
システム監査は、技術だけでなく、経営的、人的な要素が大きいからです。
それと「システム監査技術者」の名称が、監査の世界ではかなり定着している
ことも踏まえて、名称を維持したのではないかと考えます。
試験名称に関しては、9月に募集されたパブリックコメントで、筆者は
「試験制度が変わっても、資格の知名度や認知度を維持・向上させるため、
同一分野の試験なら名称は極力維持するべきである。
例えば、ネットワークスペシャリスト⇒テクニカルエンジニア(ネットワ
ーク)⇒ネットワークプロフェッショナルと、短期間で似たような名前に
変更する意図が分からない。」
と意見を出しましたので、これも参考にしていただけたのかも知れません。
◆新試験制度についてのオープンセミナー
12月8日(土)午後に都内で、新試験制度についてのオープンセミナー(無料)を
開催する予定で準備中です(講師は筆者)。詳細は決まり次第お知らせします。
●掲示板の最近の投稿から
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情報処理技術者試験ドットコムニュース No.105【2007.11. 7発行 3,552部】
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