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サキさん、58歳でアーリーリタイア、タイ北部の町チェンマイに移住しました。それから7年、 移り変わるチェンマイの日常を綴った生活記です。

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2007/12/10

サキさんのチェンマイ日記

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■ 501■ 12月10日 2007

「迷惑な話」

  乾期になったチェンマイは雨が一滴も降らないので祭りや、催しの絶好の季節、楽
しい季節の到来ですが困った問題も発生します。違法駐車と酔っぱらい運転横 行です。

  僕が住んでいるニマンヘミン通りのソイ1では、毎年12月のはじめにデザイン・
クラフト祭りが行われます。これは古くからからこの通りに店を構えるゴン ディー
スタジオの肝いりで始まった祭りです。

 最初の頃はそれほど話題にもならず、祭りも小振りで静かなものでした。出店して
いる店も、チェンマイ地方の工芸品や、テキスタルが中心で、セ ンスの良さと、伝
統、手先の器用な丁寧な作業の技が生きた品物が多く、見応えがありました。

 この祭りは今年が8回目ですが、その間3年間は僕がバンコクに単身赴任していま
したのでわかりませんが、今年出かけてみた印象では、この祭り かなりの変質して
いるようです。

 音頭をとっていた、ゴンディースタジオのオーナーが手を引いたのではないかとい
う噂があります。彼のスタジオは、チェンマイ特産の漆を使った 工芸品をハイセン
スで作り、日本にもかなり輸出していたようです。

 はじめはソイの入り口でこじんまりした店を出していたのですが、数年前、同じ
ソイの奥に本格的な2階建ての店と、小規模なコンサートホールを設えまし た。ピ
ンピアというチェンマイ地方の伝統楽器の演奏や、ピアノコンサートなどを開いて、
在住のヨーロピアンや、地元のハイソに好評を博していまし た。

 家人によると、その演奏会もいつしかなくなってしまって、併設の喫茶店も人の
入りがそれほどでもなく、最近の噂では、彼はこの店を手放したがっていると いう
ことです。だから祭りにも力が入らず、手を引いたという噂もあります。チェンマ
イではこの種の話は枚挙にあり、好評だと思っていた店が、いつの間にか 閉店して
いることがよくあります。

 僕の家の隣のスパも、ほかの場所に移転していきました。オーナーに話を聞いた
ことがありますが、一日5人くらいのお客があれば採算が取れるくらいの規模 でや
っているとのことでしたが、あまり客が入っている様子がありませんでした。それ
が、突然引っ越していったのですが、家人が聞いた話では、もう少し郊外 のメーリ
ムで一軒家を借りて、駐車場のスペースを充分に確保して再出発すると言って引っ
越していったということです。

 これは、周りの住人のことをかなり配慮した行為で、今回話題にしようとしてい
るのはこの駐車スペースの問題です。その前に、引っ越した後がそのまま放置 され
ており、庭は草ぼうぼうで、池の水もそのままですので、蚊の発生元になっており
困った問題です。

 僕がこの場所に居を構えた6年前は、ニマンヘミン通りは閑散とした田舎の町の
大通という雰囲気でした。表通りには店もそれほど多くなく、車の往来も少な く静
かな環境が気に入り、住人も欧米人が中心で、つかず離れずの付き合いは実に気持
ちのよいものでした。

 それが、僕がバンコク単身赴任中の3年間でおおいに様変わりしてしまいました。
主な原因は昨年開催された花博です。タイ全土から車が殺到して、大渋滞を 引き起
こしているのを目撃しましたが、特にバンコクからの車が多く、多分、このときバ
ンコクから来た連中がチェンマイの良さを再発見したのではないかと考 えられます。

 タイ人は、チェンマイに憧れを持っています。それはバンコクの喧噪と混乱の中
に生活していると、静かな自然が息づく町に対する憧憬が自然に生まれてきま す。
それと、第一タイ人は熱さが嫌いで、バンコクよりは清々しさを感じられるチェン
マイに憧れています。

 花博を機会に、チェンマイを再発見した多くの若者が、チェンマイで一花咲かせ
ようと殺到したことが、この混雑を起こしていると考えられます。店を開くの もバ
ンコクにはない手軽さが受けたのかもしれません。

 バンコクの彼らは簡単に商売を始めます。小資本で細々というのではなく、最初
からかなりの投資をします。この辺りがチェンマイの地場とは様子が違うとこ ろで
す。商売といってもチェンマイは観光客と、学生の町ですので職種は限られていま
す。

 喫茶店や、安いレストランというか酒屋というか、とにかく客単価はあくまでも
安く、客の回転で勝負する飲食関係が主です。6年前には何にもなかった僕の 家の
周りは、今やこの種の飲食店だらけです。チェンマイ地方の伝統的な古い家屋を惜
しげもなく改装して、短期間のうちに店を完成させます。あちこちにあっ た空きの
大木がある日突然切り倒されて、新しいレストランや喫茶店が出来上がります。

 チェンマイで新しく商売を始める彼らの多くは資産家の子供で、商売で一花咲か
せようという考えではなく、とりあえずやってみようという気軽な感じで始め ます。
そのせいで、静かだった住宅街が夜の町に変貌するのに時間はかかりませんでした。
現在僕の住まいの半径500メートルに、この種の飲食店が20軒く らい、あっと
いう間に出現しました。

 別段、僕が出かけていくような店ではありませんので、それほど興味を引くこと
はないのですが、この急増の店は困った問題を発生させした。それは違法駐 車の問
題です。チェンマイは今まで駐車違反の取締を一切行っていなかったため、人の迷
惑を顧みない違法駐車が横行しています。

 急増の飲食店は、駐車場の配慮は全くなく店を開店させます。今は夜ともなると、
僕の家の周りは車だらけ、玄関の前にも平気で車を止めてく輩が出現しまし た。彼
らは僕の家の駐車場に車が入っていても平気です。

 それに加えて、ニマンヘミン祭りの期間中は最悪の事態が出現しました。もとよ
り、この付近には駐車場がありませんので、沢山の人出があるこの祭り期間中 は、
平気で我がソイに車が進入してきて違法駐車を繰り返します。

 特に無神経なのはバンコクナンバーをつけた車です。ニマンヘミン祭りが変質し
ていると書ききましたが、どうもこの祭りに出店しているのは、今やバンコク の業
者が主流のようです。その業者が準備中から長時間駐車して平気です。そのせいで
僕が一旦車を出したら、再び我が家の駐車場に入れなれなくなる事態がお こります。

 隣近所は早くからトーテンポールを用意して、家の前に並べています。我が家は
出遅れた感があり、未だ買ってはいません。変わりに隣の廃業したスパの植 木鉢を
その代わりにしました。

 しかし、これは駐車禁止のサインとはみられなかったと思われ、簡単に脇にどか
してスペースを作り駐車していきます。家人がタイ語で「とめるな!」と大書 して
も効果がありません。

 隣町に出かけて帰ってくると、我が家の玄関を塞ぐ格好で車がとまっています。
多分、我が家には車がないと思ったのでしょうが、迷惑極まりない行為です。 クラ
ンクションを鳴らして警告しましたが、持ち主が一向に現れません。しびれを切ら
してタイヤに蹴りをいれたところ、アラームが鳴りださし、しばらくする と持ち主
の女性が現れました。

 なんと彼女は祭りで集まった人ではなく、同じタウンハウスに事務所を構えてい
る事務所のスタッフです。祭りの人に普段の駐車スペースを奪われ、困って我 が家
の前に車を止めたようです。しかし、これは確信犯です。普段僕の家の駐車場には
車が入っているのをよく知っている人の仕業です。

 強く抗議をしました。彼女は平謝りですが「再び家の前に駐車したら警察に連絡
して牽引してもらうから」と怒りを120パーセント露にしました。平謝りの 彼女
ですが、僕の怒りが収まらないとみた彼女が取った行為は、何と100バーツ札を
差し出したことです。

 この辺りがタイ人の小卒な部分で、すべての問題をお金で解決しようとします。
もちろん受け取りはしませんでしたが、こんな場面で小銭を差し出し、それで 問題
の解決を図ろうとする行為は僕には全く理解の出来ないことです。

 驚いたことに、その後にも別のタイ人が駐車しようとしています。飛び出して
「だめ」を出しましたが、その時、駐車禁止のサインで出してあった植木鉢を壊 し
てしまいました。その行為に彼も最初100バーツ札を差し出そうとします。お金
ではなく、壊した植木鉢を自分で始末するペナルティーを課しました。

 問題をお金で解決しようという考え、公徳心のなさには飽きれかえってものがい
えません。この辺りがタイ人のずるいところで、弁償すればすべて解決という 短絡
した考えが、マナーの悪さにつながっているようで、いつまで経っても僕が好きに
なれない部分です。

 この祭りは4日間続きました。昼間は祭りの車、夜はレストランの車で、我が家
の前は違法駐車のし放題です。しかも、この車の持ち主はすべてアルコールを 飲ん
でいます。電車もバスもないチェンマイでは、自分の家に帰る手段は皆飲酒運転で
帰るしか方法がありません。チェンマイの夜は、酔っぱらい運転の天国だ といいま
す。だから危なくて夜は運転しないという人も沢山います。田舎町は、警察の取締
がないと簡単に無法地帯と課してしまいます。

 酔っぱらいが起こす交通事故も多発しています。この状況、なんとか歯止めがか
からないものかと思いますが、現状では時間が経てば経つほどひどくなってい くこ
と必定です。まったく、迷惑千万、クワバラ、クワバラです。この町では、夜は早
寝に限ります。


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■「サキさんのチェンマイ日記」

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