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2008/06/06

知の食卓160

塩 Salt

Salt is a chemical term for a substance produced by the reaction of 
an acid with a base. When sodium, an unstable metal that can suddenly 
burst into flame, reacts with a deadly poisonous gas known as chlorine, 
it becomes the staple food sodium chloride, NaCl, from the only family 
of rocks eaten by humans. There are many salts, and a number of them are 
edible and often found together.

「塩」は、調味料の基本であり、今では、食卓に普通にありますが、過去の歴史
を見ると、人類は、塩を得るために多大な労力を注いでいたことが分かります。
塩の代表は塩化ナトリウムであり、ナトリウムは不安定な金属で、水に触れても
炎をあげますし、塩素は人体に有害な気体でありかつては毒ガスとして使われて
いました。これらが結合すると安定になり、生物にとって必要不可欠な物質にな
るのです。他の主要な「塩」は、塩化マグネシウム、塩化カリウムです。

 塩は、消化にも呼吸にも必要不可欠です。ナトリウムなしでは、酸素や栄養を
運ぶことが出来ませんし、神経の信号を伝達できません。筋肉や心臓を動かすこ
とも出来ません。塩が不足すると、頭痛、めまい、吐き気を催すようになり、つ
いには死んでしまいます。成人の体は、約250 gの塩を含んでいます。食卓塩の
入っている小瓶3個か4個分です。毎日塩分が体から失われるため、毎日補給しな
ければなりません。ヒトは、本能的に塩を欲しがり、必要以上に摂取する傾向が
あります。これは、自分の体を守るためでしょう。肉食動物は、草食動物を食べ
ることで塩分を補給します。草食動物は、塩を探し回ります。我々の祖先は、草
食動物の後をつけて、塩を得ることに成功しました。それは、岩塩だったり、海
水の湧き出る泉だったりしました。

 古代では、塩は、食べ物を保存するために使われていました。古代エジプトで
は、ミイ ラを作製するときにも塩を使っていました。食べ物を保存するという
ことは、腐敗から食べ物を守ることを意味しています。また殺菌作用も知られて
いました。穀物を保存するときに、害虫から守るためにも塩が用いられていまし
た。

 古代ローマの軍隊では、兵士にもウマにも家畜にも塩を必要としていました。
そのため、塩で報酬が払われることがありました。Saltがsalary(給料)の語源
となっています。Salaryは、塩の価値、塩を得るという意味です。

 これらのことから中世まで、パンと塩が必需品とされていたのです。塩は、長
い間、中国、ヨーロッパの多くの国で専売とされ、貴重な財源であり、富の象徴
でした。日本でも1985年までは、専売とされていました。

 中国では、魚を塩に漬けて保存することからはじまり、発酵させるようになり、
やがてそれは魚醤として調味料となりました。中国では、さらに大豆が使われる
ようになり、醤油へと発展します。

 中国では、火薬も発明されました。これは、硝石(saltpeter)、硫黄、炭素を混
ぜた物です。これも塩の利用とも言えます。

「参考文献」
「Salt」Mark Kurlansky, Penguin Books 2002

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