2009/06/01
[Town&Column report 2009/06/01 どんじゃらまつり]
=== Town&Column report ======================538部発行=== メールマガジン「地域・まちづくり情報&コラム」 □□□ 2009/06/01 第132号! □□□ ==================================================== ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ いつもお読み頂きまして、ありがとうございます。 6月を迎え、衣替え、クールビズの季節となって参りましたが、いかがお過 ごしでしょうか。また、一雨ごとに、木々の緑も鮮やかになってきています。 今回の視察レポートは、前回の愛知県半田市の駅前フェスティバルに続き、 市民協働という視点から愛知県安城市の「どんじゃらまつり」を紹介していま す。 メールマガジン「地域・まちづくり情報&コラム」は、街並み・商業施設・ 旅紀行等の視察レポートと身近な話題などのトレンドを見据えたコラムをマガ ジン形式で発行しております。 基本姿勢として、まちづくりと合い通じるものがありますが、無理なく、地 道に、楽しみながら末永く続けていきたいと思っております。 また、ホームページと連動して画像付きでご覧になることができますので併 せてご利用下さいませ。 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ================== Town&Column report INDEX ============== ◆レポート「市民協働のよる愛知県安城市のどんじゃらまつりを訪ねて」 http://www.townnet.com/tsunagu/donjara.html ◆最近の新聞からのまちづくり関連情報(メールマガジンオリジナル) ◆“まちづくり”関連書籍の紹介(メールマガジンオリジナル) ===================================================== ─────────────────────────────────── ● 「市民協働のよる愛知県安城市のどんじゃらまつりを訪ねて」 ● ─────────────────────────────────── 2009年3月21日の土曜日に安城市(人口179,547人、66,942世帯:2009 年4月1日現在、面積86.01平方キロメートル)で行われましたどんじゃらまつ りを訪ねてきました。安城市は、明治用水の豊かな水に育まれ「日本デンマー ク」と呼ばれるほど農業先進都市として発展してきました。 近年は、中部経済圏の中心である名古屋市から30キロメートルという近い距 離にあり、豊田市などの内陸工業都市や碧南市などの衣浦臨海工業都市に隣接 するという地理的条件にも恵まれ、自動車関連企業をはじめとする大企業の進 出、住宅団地の建設が盛んになり、急速に都市化が進んでいます。 また、以前に、安城市を紹介しました視察レポート「安城の中心市街地の学 校と商店街挙げてのお祭り“サンクスフェスティバル”を訪ねて」、視察レポ ート「市民参加の安城七夕まつりを訪ねて」、視察レポート「手づくり感覚の 安城七夕まつりを訪ねて」、視察レポート「安城の歴史・文化探訪」、視察レ ポート「三河地方の“農業”“工業”を支えている明治用水を訪ねて」も併せ てお読み頂けましたらと思います。安城の歴史、文化をより深くご理解頂ける と思います。 どんじゃらまつりは今年(2009年)で6回目となります。どんじゃらまつり は市民協働で開催、運営がされています。主催は安城市の人にやさしいまちづ くり推進事業の一環として行われていますが、企画から運営までNPO法人のえ んご会が福祉団体、ボランティア団体、地域、商店街と連携して行っています。 まず、安城市の人にやさしいまちづくり推進事業について少し紹介します。 今年度(平成21年度)から第1次を引き継ぎ新たに第2次安城市地域福祉計画 が始まっていますが、根底となる第1次安城市地域福祉計画から人にやさしい まちづくり推進事業を紐解いていきます。「人にやさしいまちづくり推進事業 」として、「心のバリアフリーの推進」と「まちの住環境の整備」の二つを大 きく掲げています。 心のバリアフリーの推進は、障害のある人をはじめ、誰もが地域で共に暮ら していく地域づくりのためにノーマライゼーションの理念に基づき、障害のあ る人や高齢者に対する理解を深め、心のバリアフリーを推進すると謳っていま す。行政がつくる計画の文面は難しい面もあり、補足として語句説明をします 。ノーマライゼーションとは、障害のある人や高齢者など社会的に不利を負う 人々を含めて社会が構成されていることを当然のこととして包容し、そのある がままの姿で他の人々と同等の権利を享受できるようにするという考え方であ り、その方法のことを言います。また、心のバリアフリーとは、障害に対する 無理解から生じた偏見や差別意識(心の中の障壁)を取り除き、誰もが個人と して尊重される存在であることを認め合う取り組みや状態を言います。 次にもう一つの「まちの住環境の整備」は、障害のある人をはじめ誰もが地 域で共に暮らしていく地域づくりのためのまちのバリアフリー化を推進すると 謳っています。具体的な取り組みの一つとして、地域におけるバリアチェック と改善提案を地域住民、学校、商店街と協働して行うという文面があり、以前 の視察レポートで紹介しておりますが、安城サンクスフェスティバルの街中宝 (バリア)さがしの中で実践しています。 今回のどんじゃらまつりでも車いす体験や障害をもった方の介助体験なども 行っていましたが、どちらかと言えば、交流、ふれあいを中心とした心のバリ アフリーの推進という意味合いが強いイベントでした。具体的なイベント内容 の紹介の前に、市が行ったアンケート調査結果の設問のひとつを紹介します。 援助を必要としている人が差別や不利益を受けていると思う理由は何ですかと いう設問に対して、「助けようとする心が社会にない」が42.3%と最も高くな っています。次いで、「特別視しようとする風潮がある」が24.9%、「配慮し た施設がない」が17.0%、「交流やふれあいを図る場がない」が10.0%とな っています。ご覧になってお分かりいただけると思いますが、施設などのハー ド面よりも、心のバリアフリーのソフト面のふれあいや思いやり、助け合いと いった意味合いが強く出ています。 どんじゃらまつりは様々な団体や地域を巻き込んで、多彩なイベントを行っ ていました。根底にあるのは、心のバリアフリーの推進であり、ふれあい、交 流でもあり、福祉グループや団体の方々が各ブースで、福祉活動のPRや自主製 品の販売、介護用品の展示、体験など行っていました。上から3番目の画像上 で、各ブースのテントが小さくですがご覧いただけます。その他、福祉車両の 展示、販売もされていました。 また、自衛隊、警察、消防も参加していました。自衛隊車両、消防車、パト カー、白バイなどが展示されており、実際に、自衛隊、警察、消防の方もいて 、車両に乗ることのできる体験も行っていました。消防のコーナーでは、密閉 のテントを用意して、その中に煙りを起こし、火事の際の煙り体験も行ってい ました。変わったところでは、子どもたちも多いこともあり、2005年の愛・ 地球博(愛知万博)の人気キャラクターのキッコロ、モリゾーの着ぐるみも見 られました。 その他の催しは、画像とともに紹介していきます。上から4番目の画像は、 地域の老人会のお年寄りたちが子どもたちに昭和の遊びを教えている様子を写 したものです。コマ回し、メンコ(けんぱん)、お手玉、おはじき、竹トンボ などお年寄りと子どもたちが楽しそうに遊んでいました。子どもたちに交じっ て、お父さん、お母さんも懐かしく、夢中になっている姿も見られました。 昭和の遊び体験の中におけるメンコ(けんぱん)は、商店街が協力して提供 しています。商店街のお店をまわるとメンコ(けんぱん)がもらえるスタンプ ラリーを行う形で提供しています。上から2番目の画像は、商店街のお店をま わってメンコ(けんぱん)を選んでいる家族連れを写したものです。メンコ( けんぱん)は、商店街のお店、どんじゃらまつりの会場および御幸町内会全戸 に配布したみゆき商店街を楽しむ情報誌「ごんぎつね通りかわら版」がスタン プラリーの台紙も兼ねており、ごんぎつね通りかわら版を持参すると、各お店 でスタンプを押してもらいメンコ(けんぱん)が1枚もらえます。1店で1枚 もらえ、お店をまわることでメンコ(けんぱん)がたまっていきます。 また、スタンプラリーの参加店のお店をすべてまわってメンコ(けんぱん) をもらってスタンプを押すと、さらに、どんじゃらまつりの会場で豪華商品が 当たる福引きにも参加できます。その他、商店街のお店では、どんじゃらまつ りに合わせて、どんじゃらセールを開催して、割引したり特典を付けたりサー ビスをしていました。 上から5番目の画像は、商店街の中にある本屋さんで、どんじゃらまつりの 日に行われていた「おはなし会」の様子を写したものです。大きな絵本に夢中 になって聞いている子どもたちがご覧いただけると思います。絵本や紙芝居の 他に、歌や手遊びなども行っていました。 前回、紹介しました半田市の駅前フェスティバルと今回のどんじゃらまつり は、市民協働という取り組みの視点で共通しています。最近、多くの自治体で 、「市民協働」が謳われています。「協働」という言葉は、「コラボレーショ ン」の訳語とも言われていますが、「協働」という言葉には、単に一緒に行う 、協力して行うということだけでなく、異質なものの出会いによって生まれる 新しい相乗効果、創造性を期待する意味を込めて使われることも多いです。 市民協働が多くの自治体で謳われている背景には、少子高齢化や環境、教育 、防犯・防災など地域社会の課題が複雑かつ多様化してきていることが挙げら れます。そして、これらの多くの課題に対して、公平かつ画一的な従来の行政 サービスだけでは十分に対応できないケースが多くなってきている現状もあり ます。今回のどんじゃらまつりは、一つの市民協働のイベントですが、今、ま さに、ひとりひとりの市民の力、地域の潜在能力や資源の発揮が求められてお り、行政そのものがしっかりしていることが大前提ですが、その上で、行政と 市民が協働することにより、行政だけでは難しかったきめ細かい対応、新しい サービスが生まれていくことと思います。 視察日:2009年3月21日 By Nagura ホームページの画像付きで見る場合のURL: http://www.townnet.com/tsunagu/donjara.html その他の文中に出てきました関連ページのURL: ※「半田市の駅前フェスティバルを訪ねて」 http://www.townnet.com/tsunagu/ekifesk.html ※「学校と商店街挙げての“サンクスフェスティバル”を訪ねて」 http://www.townnet.com/tsunagu/sankus6.html ※「市民参加の安城七夕まつりを訪ねて」 http://www.townnet.com/tsunagu/tana04a.html ※「手づくり感覚の安城七夕まつりを訪ねて」 http://www.townnet.com/tsunagu/tana06a.html ※「安城の歴史・文化探訪」 http://www.townnet.com/tsunagu/anjoreb.html ※「三河地方の“農業”“工業”を支えている明治用水を訪ねて」 http://www.townnet.com/tsunagu/meijian.html ※「愛・地球博(愛知万博)を訪ねて」 http://www.townnet.com/tsunagu/bapakua.html ─────────────────────────────────── ● 最近の新聞からのまちづくり関連情報(メールマガジンオリジナル) ● ─────────────────────────────────── ■生態系に配慮の街づくり ミツバチ使い実験(2009.05.02:日経新聞より) 鹿島はミツバチを指標にした生態系配慮型の緑地計画作りに乗り出します。 5月中旬から東京都豊島区で計3万匹弱を使い実証実験を開始します。 航空写真を活用し、ミツ採取のあめに飛び回ったエリアや集まる花などの特 徴を調べます。ミツバチは植物を含めた生態系保全の度合いを測る存在として 注目されており、データ解析を通じ不動産の開発設計などに生かします。 都会でミツバチが住める環境づくりは「ミツバチプロジェクト」として知ら れ、都内では銀座や品川区の商店街などで広がっています。企業が主導するの は珍しく建設会社では初めてです。 ■大型店開業 大幅減へ(2009.05.03:日経新聞より) ショッピングセンター(SC)など大型店舗の出店が急減しています。延べ床 面積1万平方メートル超(店舗面積で7千平方メートル超)の届け出は、2008 年度で84件と2007年度より4割強減っています。 大型店の規制強化と消費低迷が原因と見られています。届け出られた店舗の 大半は翌年度に開業するため、今年度は全国でオープンする大型商業施設が大 幅に減る見込みです。 小売業やデベロッパーが2008年度に自治体に届け出た7千平方メートル超 の店舗の数は、現在の届け出方式が定着した2002年度以降で最低となり、初 めて100件を割り込みました。 ■高野山でむらづくり(2009.05.03:日経新聞より) 霊場・高野山で田舎くらしはいかが? 世界遺産の高野山を抱える和歌山県 高野町は今月から、町の集落に3年間住みながら地域をサポートする「むらづ くり支援員」の募集を始めました。 高野町は仏旅行ガイドのミシュランで三つ星を獲得するなど外国人観光客に も人気の観光地ですが、周辺の集落では高齢・過疎化が進んでいます。 こうしたお年寄りの話し相手をしつつ、地域の暮らしや地場産品の販売促進 などにノウハウを生かしてもらうことが狙いです。 年齢や性別は不問、「営業や芸術など多様な経験を役だててもらいたい」と しており、月100時間を目安にフレックスタイム制で報酬は月15万円のほか、 町が無償で住居を用意します。(※第1期は5月22日に締め切っています) ■市民全額出資で街づくり会社(2009.05.18:日経流通新聞より) 秋田県能代市で、中心市街地の街づくりを担う全額市民出資の合同会社が発 足しました。同市の協力を得て、本のリサイクルやイベント開催、特産品の販 売などを実施します。 まちづくり会社には商工会議所などが参画する例が多く、市民が100%出資 したケースは珍しいということです。 「能代まちづくり合同会社」の資本金は110万円です。能代市や市周辺に住 む21人が出資しています。 能代まちづくり合同会社の代表社員は「3年後に事業を軌道に乗せ、会社と して自立したい」と語っています。 ■地域活性化へ民間「伝道師」(2009.05.18:日経流通新聞より) 政府は各地の町おこし事業を支援するため、民間の有識者を支援するため、 民間の有識者・実務者を派遣します。 まずモデル事業として全国8地域から各3〜5事業を選定します。同時に民間 有識者のデータベース上で公表します。 地方景気が冷え込む中、今年度は各省庁の地域活性化関連予算は大幅に積み 増しされますが、町おこしを担う団体に交付される補助金を有効活用するには 、実務的な助言ができる人材を送り込むことが欠かせないと判断しています。 町おこし関連団体などに派遣する人材は、政府の地域活性化統合本部が認定 した「地域活性化伝道師」です。全国に234人います。 ─────────────────────────────────── ● “まちづくり”関連書籍の紹介(メールマガジンオリジナル) ● ─────────────────────────────────── タイトル、著者、出版社、価格、発行年月日の順に示してあります。 ■産業遺産を歩こう 平井東幸、種田明、堤一郎編著 東洋経済新報社 2,000円 2009/04/02 副題に「初心者のための産業考古学入門」と付いています。 2007年に石見銀山が、世界遺産に登録されました。産業遺産としての登録 はわが国で初めてのことです。 また、足尾銅山が国指定の史跡に指定されるなど、このところ、産業遺産が 大いに注目を浴びるようになりました。 産業遺産とは、過去の産業活動の遺産です。産業技術や産業文化を今に伝え ている貴重な文化財の一つです。 本書では、産業遺産の楽しみ方、調べ方はじめ、具体的に全国の産業遺産の 事例が紹介されています。 ■緑提灯でいっぱい 緑提灯応援隊編 家の光協会 1,200円 2009/04/01 現在の日本は世界中から食材を買い集めて、1億2700万人の国民を養ってい ます。例えば、パンやうどんに使う小麦は、国内生産が約80トンに対して輸入 小麦は約500トンです。日本の食料自給率は、カロリーベースで約40%と寂し い状況です。 筆者が、食料自給率を上げる方法がないかと考えてきたアイデアが本書で紹介 されている「緑提灯」です。 緑提灯は、地場・国産食材を50%以上使っているお店が掲げています。さら に、提灯上に50%以上なら星一つ、60%は二つ、70%は三つ、80%は四つ、 90%を超えたら星五つとなっています。 本書では、取り組みのきっかけから緑提灯のお店の紹介もしています。 ■県の輪郭は風土を語る 竹林征三著 技報堂出版 2,500円 2009/03/15 副題に「かたちと名前の47話」と付いています。 地図を眺めていますと、色々なことが想像されます、等高線が込み合ってい れば、急な傾斜であろうと、その地形を想像できます。地図はそういったこと が思い浮かびやすいように作られています。 著者は、都道府県の形をよく見て想像をたくましくすれば、何か見えてくる に違いないと思い、それも、その都道府県の誇りうる風土資産に見えてこない ものかと地図を眺めてきたそうです。 本書では、47の都道府県すべてにわたって、「かたち」「由来」などから創 造性豊かに紹介されています。筆者自身が後書きで、よくぞこんな暇なことを やってきたものだと我ながら呆れ果てる次第という下りもあります。なかなか 読みごたえがあり、流れる時間もゆったりとして心が豊かになってきます。 最後まで、お読み頂きまして、ありがとうございました。 ひとときでも、ごゆっくりとくつろいで頂けましたでしょうか!! ===================================================== ○電子メールマガジン「地域・まちづくり情報&コラム」2009/06/01 発行者 名倉 弘二 (tsunagu@tcp-ip.or.jp) 発行 株式会社 ケイプラン(Kplan) 所在地:愛知県安城市 創刊 1998年10月6日(火) 大安 まちづくり情報満載のホームページ「ホッと空間 Nagura's Home」 http://www.townnet.com/tsunagu/index.html ご意見、ご感想などありましたら mailto:tsunagu@tcp-ip.or.jp(名倉弘二)までお気軽にどうぞ。 電子メールマガジン「地域・まちづくり情報&コラム」登録、解除は、 http://www.mag2.com/ http://www.townnet.com/tsunagu/magaeme.html ※配信アドレスを変更する場合は、お手数ですが、旧アドレスを解除した上で 、新アドレスでの登録をお願いいたします。 ================================== Town&Column report ==== ─────────────────────────────────── このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して 発行しています。( http://www.mag2.com/ ) ───────────────────────────────────


