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物流コンサルタントがクライアントの物流現場で見聞する問題を公開します。物流に携わる方々に改善のヒント、システム設計のアイデア・手法を提供できると思います。

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2009/11/05

【物流現場 見たまま 感じたまま】NO.382

物流改善のヒントと最新の現場動向を紹介します。業種を越えた改善手法
や最新の理論と手法を物流現場に導入することができます。

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■■□■■  物┃流┃現┃場・見┃た┃ま┃ま・感┃じ┃た┃ま┃ま┃   □
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□■■    2009/11/5   NO.382                        □□■
■■     『最高の物流品質』あってはならないミスを防ぐ    □□■□
■      物流改善のヒントhttp://avance-tokyo.com       □□■□□
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★★11/12(木)第3回物流研鑽会(17:30~18:50)★★
講演「医療機器のサプライチェーンと物品管理」(仮)
  医療機器のサプライチェーン動向を語ることで、商機がどこにあるかを伝授
するとともに院内物流における現状と今後の展開について語っていただきます。
講師・(株)メディ・ケア情報研究所 笠原庸介社長
院内の医療材料物流アウトソーシング企業60社をまとめるSPD研究会理事長
○研鑽会のファシリテーションを花房が担当します。

★★11/16(月)終日講習 日本IE協会『現場でできる物流改善』★★
~~物流現場にはびこる問題点を見つけ、速効解決する~~

物流活動ではいっそうのコストダウン、スピードアップ、品質サービスや高度情
報化、グローバル化に際しての新しい機能実現を期待されています。 
これらの難題解決策を「現場レベルのテーマ」「投資を伴わず」「最少最短工数」
で解決する具体的ノウハウを紹介します。  
 多種多様な商材の物流現場で問題解決実績を持つ講師が、事例紹介や簡単な演習
により、どなたにも即座に応用できるよう実践的にご指導致します。製造流通業
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https://www.j-ie.com/topics/topics.php?req=init&mode=2&escd=7

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■品質とは説明の付かないモノ

何とかの価値と同じように品質には明確な定義や基準がありません。品質とは何か
と問われてきちんと答えられないように、人それぞれの興味や関心がぶれているの
で、明確な納得できる表現がないのです。

製造業ではJISという基準によって、品質の定義が行われています。
それは設計品質、製造(工程)品質、そして微妙なニュアンスの後から評価される
市場品質という考え方です。
コストと機能のバランスを考えるのが設計活動ですから、製品やサービスの基本設
計には「~~であってはならない」という最低限の品質定義があります。

製造(工程)品質は、完成品検査の時に利用する品質モデルと量産品との比較に利
用する比較の考え方です。

市場品質とは、ユーザーが納得するかどうか。去年はなかったクレームが今年は起
きるように不安定であっては困るから、毎回新しい基準を織り込むのです。
北米でアクセルが戻らない事故が頻発しましたが、ペダルではなく床しきのマット
が原因とか。経年利用に伴うマットのズレまで責任を負うのは、実は設計段階での
見落としだったわけです。責任は問われないかも知れませんが、確実に評判を落と
します。

●物流の品質は評判そのもの

物流の品質と言えばミスやクレームですが、これは品質不良と言うより事故の事で
す。物流活動はメーカーと同じように、最初から設計、工程、顧客の期待レベルが
決められていますから、事故の確率を肯定することはできなくて、絶対的な感覚で
品質が下がった!!と言います。土木工事現場に掲げられるミス撲滅!のポスター
は「気持ちは分かるが、対策と整備はどうなっているか」スローガンだけでは困り
ます。

手作業で伝票作成や集品作業を行えば、ある確率でミスや事故が起きます。
設計品質が低いとなります。手作業による必然を防ぐためには、バックアップや機
械化、作業者の熟練を高める工夫が必要で、スローガンで「ミス撲滅」としてもあ
まり意味がありません。

手作業ミスを防止するために商品コードを付けたり、ロケーション番号で集品作業
を行っているのにかかわらず、事故が起きてしまうのは工程品質の問題です。
作業工程の中に点検やチェック、相互監視の追加工程を入れ込んでおくことが対策
になります。余計なことを入れれば時間と手間が増えますから、コストアップにつ
ながりますね。

出荷配送した外装箱の汚れや角落ち、濡れや破れがクレームや賠償問題になるのは
本来は市場品質の問題と言えるでしょう。

このように設計段階、工程段階、手を離れた市場段階で品質が注目されるわけです
が、評判は一律に市場で起きます。問題は設計、工程の中に原因がある品質が見逃
されることでしょう。

●品質問題に対策を講じる方法論

ミスはゼロを目指すべきで、事故ゼロ運動というのが物流現場ではスローガンにな
ります。これって言うのはずいぶんと無謀なことで、叶わぬ希望を夢見ることに変
わりがありません。

再発防止策としてスローガンを唱えることは科学的でなく、単に希望を述べている
に同じ事です。

発生した事故やミスを品質問題と言うなら、(ミスや事故は確率であって、2回目
の発生までのスパンやサイクルを検証する必要が最初にあるのですけど)先に述べ
た品質の三面性を検証しておく必要があります。

それをしないで、事故原因をなぜ起きたか、なぜなんだ、・・・・となぜを追及し
ても出てくる答えは「作業者の排除」にしかなりません。

もし物流現場でのミスや事故を取り上げるなら、

1)作業の設計にムリはなかったか 
2)工程の標準作業にムリはなかったか 
3)顧客要求が変わってきているのではないか 

という3点から事実を洗い出す必要があります。

品番の取り違えという作業ミスが起きた場合には、『別の作業者は大丈夫なのだか
ら』という理由で、個人攻撃になりがちです。
そこをぐっと我慢しておき、次の再発まで待っていると共通している問題に気づく
ことがあるはずです。その原因が設計か工程か市場の要求する品質問題なのです。

●様々な原因に基づくミスという症状

誤出荷件数、という品質指標があるとすると、件数を記録して先月より多いとか、
今年は少ないとか、比較の意味がない計測作業をしていることに気づきませんか。

手作業やヒトの判断行動が含まれるときには、確率で測らねば品質問題に上げるわ
けにはいきません。タイプミスと同じように、定型作業は量によって異常値が含ま
れるのは自然の法則であって、ある意味では偶然に過ぎません。
良い意味での偶然をセレンディピティとかラッキーといい、悪い意味では悪夢、と
いうのがそれです。

誤出荷の実際を分類してみて、品番違い、数量違い、伝票違い、・・・などに整理
してみると再発の状況が、設計なのか工程なのかがわかるようになります。
集品作業ではどのような現場でも検査工程を織り込んでいるはずですから、品番ミ
スが起きるのはヒトの検査能力を100分の1と見るなら発生確率は1万分の1に
なるはずですが、それより多いですか、低いですか。

多くの現場ではこのように「科学的に分析」していることがとても少ないので、根
性論でミスゼロを追求する、という疲弊に陥っていることが多いようです。

デジタルシステムによる検査方法は、品番の照合には適していても、数量のチェッ
クがどうしても漏れてしまうので、「品質向上のためにデジタル検品」というのは
片手落ちであることがわかります。実際にも誤出荷の確率が劇的に減った、という
報告は残念ながら届いてきません。

●ヒトのすることだから

という言い訳が通用するなら良いのですが、販売や製造部門から物流への品質要求
は常に高く、再発しようものなら突き上げを受けるのは必定です。
そこで、現場としてはあれこれ改善の方法を探し求めているわけですが、実際には
劇的改善という方法が見つけられずに苦労しています。

ヒトの関心や集中度を高める方法は案外簡単で、習慣にしてしまえば良く、意識し
ていると緊張と勘違いで別のミスを引き起こしてしまうのが運転事故の事例に良く
出てきます。ベテランドライバーの交通事故は、ある特定の状況下でしか起きてい
ない事を参考にしてみると、「注意して意識したから事故が起きた」という報告が
上がってきます。

航空事故や列車事故も事故報告が無意識の緊張をもたらして、類似の事故が起きる
という偶然の連続があることに気づくでしょう。

自転車の手放し運転が熟練と習慣によってできるように、集品作業や検査工程には
注意や意識を義務づけようとすると、逆に事故が起きるものです。
同じ原因でもヒトが変われば事故がなからず起きないように、原因と結果の間には
ヒトの行動が大きく作用しています。

一番安心な状況は、「見なくてもできる」という習慣化、安心感、慣れ、・・・
つまり、作業が終わったときに振り返る習慣です。このことを自己検査といい、製
造工程では指さし確認や声だし確認と呼んで、何より自己確認を重視しています。

ようは自身の仕事に責任を持つために、終わったら振り返る、そのままにしない、
慢心しない、結果に誇りを持つ、・・・というような精神作用が大きいのです。
だからといって、ミスを非難したり、ヒト替えをするのは全くの誤りです。

事故・ミス・品質問題は、類型化、設計・工程・市場の3分類、作業の中に自己検
査が含まれていたかどうか、という視点で見直してみましょうね。(07/11再編集)



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