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2009/09/07

【物流現場 見たまま 感じたまま】NO.376

物流改善のヒントと最新の現場動向を紹介します。業種を越えた改善手法や
最新の理論と手法を物流現場に導入することができます。
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■■□■■  物┃流┃現┃場・見┃た┃ま┃ま・感┃じ┃た┃ま┃ま┃   □
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□■■    2009/9/5   NO.376                        □□■
■■     『デザインとパーツ設計』政権大改革にも必要ね    □□■□
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■民主党圧勝による政権交代が不安で仕方がない、という報道番組が目白押しです
選挙という国民の判断に水を差すような報道姿勢には、一体何を主張しているのか
見えてきません。自民党を批判して党首を笑いモノにしているかと思えば、今度は
新党首に色眼鏡ばかり。

●マニフェストはどっちもどっちでしたが。

自民党も民主党も我が国の再生デザインが描かれていなくて、抽象的な政治論争ば
かりでありながら、減税免税助成補助金ばかりが目白押しでした。長い話題の年金
医療対策もまた抽象論で改善すると書いてあるばかり。少子高齢化社会への挑戦も
世界中が関心を持っているはずですが、助成金の額を競うばかりでした。

選挙民は投票と引き換えに助成金を想像していたかも知れませんが、古代ローマ帝
国終焉期の『パンとサーカス』(最低限の生存安心感と娯楽の提供によって、寄ら
しむべし、知らしむべからず)と何にも変わらない感じがしました。

我が国はどんなデザインに変えてゆくのでしょうか。政治の本質は外交と防衛であ
ること、各国に共通ですからアメリカの不況は我が国産業の停滞につながりました。
外交情報が役に立たなかったこと、世界同時金融破綻と呼んでお仕舞いにするのは
筋が通りません。

その国との外交をどうするのか、仮想敵国でもありこれからの貿易対象となる中国
との外交と防衛については一切触れられていません。基本設計が出来ていない上に
手段や道具のマニフェストでは困ったモノです。

●景気は二番底があるぞ、という脅し

小売り流通は依然として低迷しています。産業資材の在庫調整が終わり、自動車も
ハイブリッド車が好調とはいえ、年間400万台のウチの数十万台のことですから
たいした効果もありません。

やはり7割経済での均衡を覚悟した経営が基本になりそうです。小売り流通はネッ
ト通販やネットワークビジネスに代表される新たな流通構造に変わり、物流も量か
ら機能の転換になる要素が見えてきています。

週刊東洋経済「アマゾンの正体」では長年構造不況に苦しんでいる出版業界の変わ
り身が紹介されていました。印刷ではなくデジタル配給のキンドルへの脅威が多く
描かれており、ITの進化が産業を変えてゆく姿を示しています。
物販はデジタルコンテンツに代わってゆくのでしょう。段ボールやトラックからデ
ジタルコンテンツの流通はIT業界のビジネスであって、物流業界とは縁もゆかり
も無いものなのでしょうか。

倉庫は商品保管であって、デジタルデータの保管はデータセンターという別物にな
るのでしょうか。ならばこれからの産業はITと物流を組み合わせた新しい「物流
業界」が必要とされているのでしょう。それ以外はさらに景気低迷にならざるを得
ないのでしょうね。

●IT業界の不思議

不況下でも新聞広告のほとんどがITでした。自動車広告が減った分、サーバーや
パソコンが紙面を覆っていましたが、実はITも不況で苦しんでいたのです。
ソリューションビジネスと言いながらもハードやソフトの販売、システムエンジニ
アの派遣というか請負ビジネスが低迷しており、構造不況になっていました。

ITには電話代とハードソフトが合算されていて、世界でもGNPに占める割合の
変化が見て取れます。我が国は昔から韓国に負けていて、当然アメリカイギリスフ
ランス先進国の中でも低迷しています。

韓国は90年代にインターネット爆発を迎えて一気に投資の拡大、産業の育成、デ
ジタルコンテンツの開発などに注力しており、2000年にはGNP比5%まで拡
大していました。
同時期には米英は8%でしたが、我が国は3%を下回る状況だったのです。

2005年のデータでは韓国と我が国は同類の4%まで延ばしましたが、先進6カ
国では低迷しています。
デジタルソリューションは何をもたらすのか?インターネットは娯楽の提供者か?

IT投資の違いは「総合生産性」に現れます。マクロ経済で言う資本と労働の効率
上昇につながるわけです。ネット販売が好調になれば小売り業態の生産性が上がり、
工場がデジタル化すれば資本生産性が高まります。
つまり、売上や利益の向上にITが活かされているということですが、我が国では
そんなことより雇用や社会保険が大事と政治では主張しています。

●ITがもたらす不機嫌

物流部門や経営そのものにとってもITは欠かせないツールになりました。パソコ
ンを使えない管理職、というのが笑い話になったのはわずか15年前です。
今や中高年もメールやチャット、主婦も学生もSNSや携帯電話を駆使して生活の
中に取り込みました。

で、結局何がどう変わったのか。便利になると言うことは幸せになったということ
なのでしょうか。デジタルデータの再現性を使えば紙の印刷が減ると言われました
がウソでした。システムが導入されれば経営の意思決定が早まり、競争力が高まる
とお勧めされましたが、競合も同じレベルまで上がったので結局早くはありません
でした。

戦略的情報システム、という売り物は1年で標準化されてしまい、競争力にはなら
ず、ASPや標準クラウドサービスの登場によって競争差別性のツールでは無くな
りました。早く導入すれば勝てるはずが、すぐに追いつかれて機能アップ競争は果
てしない疲労感だけがもたらされ、肝心のIT業界も成長できてはいないのです。

通信料は劇的に低下して世界中で最も低額なネット環境を手に入れることは出来ま
したが、そのことの効果は学生と主婦だけが享受していて物流や経営にはちっとも。

ITが不安や脅威を解決してきたとは言えない状況です。ただし、ネット情報を駆
使する主婦と学生は脅威と不安を乗り越えています。噂を確かめたり、不安を問い
合わせたり、SOSを見ず知らずに向かって発信してもお助けマンが確実に登場し
て携帯メールに返信してくれる。これは異常に優れた新しい福音になっています。

●物流と経営にデジタルソリューションを活かす方法

物流業界にもたくさんのデジタルソリューションが紹介されています。WMSを筆
頭に在庫管理やバーコードシステム、運行配車計画やトラックの動態運行把握、ル
ートマップ検索やETC連動型のコスト集計など、手作業ではとても出来ない作業
が一瞬で終わります。

つまり情報システムとは、手作業の効率化と手作業では思いつかない新しい切り口
での業務改革につながるものの提供です。でも、何のためのシステム化なのか以上
に経営の目的や事業の狙い、システム導入の効果をどうやって計るのか、成果をど
のように評価するのかができあがっていないと、不機嫌が増えるだけです。

コスト削減のために数億円の情報システムを導入する度胸はどんな人にもざらにあ
るわけではありません。削減効果をデモンストレーションだけで説得できる技術も
あるわけもなく、きちんとトレースが出来なければなりません。

本当に業務コストが削減できたか、手作業では限界があるところに効率化のさらに
上を目指せたのか。業務上の不安や脅威を排除するための必要な機能やアドバイス
意思決定が行うことが出来たかどうか。

システム化の効果はキャッシュと脅威対策になるかどうかなのです。
それだからこそ競合よりも素早く導入することが、脅威を乗り越えた意思決定とな
るはずです。


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