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ヒトとしての生態。あるべき姿。そして現状。それらについて論理的に検証を試みるという主旨です。

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2003/02/07

[hitogaku no katawara 79]

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           傍観者のつぶやき
           2003 /2/7   (不定期発行)  79号
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[ごあいさつ]
本項は、生物としてのヒトを観察するという視点で
実際的に人類としての生態を思索するという主旨に
編集されています。
現在のところ、バンダリズム現象を議題として関連事項について
進行しています。


                                                          発行者「K」

−−−−−−−−−−−結−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

[読書のコーナー]

<環境ホルモンの最前線>

松井三郎
田辺信介
森 千里
井口泰泉
吉原新一
有薗幸司
森澤眞輔    共著



有斐閣 刊  2002/11/30発行



いわゆる環境ホルモン、内分泌攪乱物質についての
研究者たちの共著により現時点での研究成果についての発表である。
特に研究者向き書物ではなく、興味のある方であれば理解できる程度の
専門的記述があるが難解ではなく、良い編集方針である。

内容については、過去の発表と比較し
目立って状況が変わったという点はあまり見られないようだ。
環境ホルモンの影響であるといわれる現象について
実際のフィールドワークからのデータを基に、考察が述べられている。


おさらい

環境ホルモンとは?

生体の調整機能を司る化学物質に似た作用をすると疑われる化学物質、または生体から
排出されるホルモン物質が環境中に存在すること。




作用は?


*男性ホルモン阻害作用をする物質

DDE、ビンクロゾリンなど。



*女性ホルモン阻害作用をする物質

ダイオキシン類、トリブチルスズ、トリフェニルスズなど。



*女性ホルモン様の作用をする物質

ノニルフェノール、ビスフェノールA、DDT,BHC,フタル酸エステルなど




*主に曝露した後、次世代以降に問題が発生する。



*水生生物への影響が特に大きく、食用とされる魚介類などの体内蓄積を介した
  人体への影響が懸念される。


*地球的規模で循環経路を観察すると、低緯度地方で環境中の汚染度が低く、
  高緯度地方の汚染度が高い。これは主に大気循環、海水循環の影響である。


*但し、環境中の物質濃度が低いからと言って影響が無いとは判断できない。
  これはいわゆる内分泌攪乱作用をする場合には極微量でも問題となりうる。



......さて、環境ホルモンの影響が仮にあったとすると、前世代からの
環境について調査をしなくてはならないことになります。
この分野での観察そのものの歴史は古く、40年程前からレポートは存在しています。
しかし、計測技術などの問題等もあったため、その研究について一般的な認知が
なされたのはつい最近の事であるようです。
そして複合的な汚染についての調査解析が詳細に行われたのもつい先日の事であり
例えばプラスティックの可塑剤であるビスフェノルAが胎生のヒトの子について
母子間で物質の移動が起こりうるのもつい最近発見された事柄である。

そこで、他の動物と同じように次世代の影響が起こっていると仮定して
一部のジャーナリストが「キレる子供は環境ホルモンのせい」などとセンセーショナルな
見出しで雑誌の売り上げを伸ばそうと(笑)しておりましたね。

曰く、「女の子に女性ホルモン阻害物質が影響するとキレル」とか、
「男の子に女性ホルモン様物質が作用すると女っぽくなり、時にヒステリーっぽくキレル」とか...

面白いです(笑)。


例えば大豆などには植物エストロゲンと言う女性ホルモン類似物質があるのですが
だから、マメ屋の息子が女っぽいかというとそんな事はないですし..
(まぁ....、まねっこまんざいまめやのこぞうとは言いますから、モノマネは得意かもしれません...おっと。)
何しろ人間というのは論理脳が行動を抑制しておりますから、生体的にキレやすい
としてもしつけが出来ていれば抑止されるハズでありますね。

まあ、でも胎児期曝露の影響についてはまだ未知数です。
ヒトの胎児の性分化は、胎児自身のアンドロゲンによってもたらされるからですね。
今のところはそれほど深刻な影響は出ていないようですが.... 

いずれにせよ、この環境ホルモン問題も「増えすぎた人類」の
地球環境への影響の問題である事は否めない感があります。
ヒトについての影響はともかく、地球生態系への影響まで考慮するのは
なかなか困難な課題であると思えます。
どのような動物であっても、生息していればそこの自然環境を破壊するのは自明の理
です。ただ、ヒトについては化学工業の存在がその問題をより複雑にしていますね。

胎生時曝露については、現在40歳以下の方はみな環境ホルモンの影響がある
という事に(レポートを信じるならば)なるのですが
さて..如何なものでしょう。
私見では、一様な影響はでていないような気もしますが....





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