2009/12/19
ERIC NEWS 20091219
・‥…━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥・ ESDファシリテーターズ・カレッジ 〜with ERIC 〜2009/12/19 ・ ‥…━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥・ 今回は、こんな「学習スタイル」についての情報を共有します。 日本の学校現場で「学習スタイル」が広く取り入れられているとは思いませんが、少なくとも「出版物」レベルではよく見かけます。 ソーシャルスキルの指導書にも「タイプDの子どもには・・・」というような記述が見え、操作的だなと感じた覚えがあります。 PLTの言う個別化教授法というのは個への配慮であり、「タイプ分け」に対応するものではないと思います。 マスでとらえるには「カテゴリー」は楽ですよね。 かくた ****************************** 認知科学者が学習スタイル理論の正体をあばく Debra Viadero http://blogs.edweek.org/edweek/inside-school-research/2009/12/report_debunks_learning-style.html 一度や二度は、わたしたちは「専門家」たちが子どもたちには多様な学習スタイルがあると主張することを聞いたことがあるだろう。ある子どもたちは視覚的学習者であり、他の子どもたちは聴覚的である、などのように。他にも「 assimilator」「divergers」などの区分もある。教員の仕事は、この考えで行くと、生徒の個人的な学習スタイルを見つけ出し、教授法をそれに併せて誂えることだ。 今週出版された一つの研究が、これらの理論の大きな問題を指摘している。 それらには根拠がないということだ。 Psychological Science in the Public Interestという雑誌に紹介されているHal Pashler, Mark McDaniel, Doug Rohrer, Robert Bjorkらは、ここ数十年、嵐のように出版され続けてきた学習スタイルについての本で、適切な検査を受けているものはほとんどないという。 理論が適正であるかを決定するためには、調査は次のように行なわれなければならないと、論者らは言う。まず、理論に従って生徒を分類し、その後彼らにランダムに別々の学習スタイルに割り当てる。生徒には事前事後テストを実施する。もしも、理論が正しければ、生徒の学習スタイルと割り当てられた教授法が一致したものがもっとも達成が高くなる。 しかし、そのような調査を行なった研究はほとんどない。そして、調査したものについて見てみると、理論には合致しない結果が出ている。 著者らは次のように書いている。 「わたしたちは、現時点においては、学習スタイルを一般的な教育実践の場に導入することを正当化する適切な証拠は見当たらないと結論した。」 学習スタイル理論が金輪際無意味だというのではない。と著者らは言う。何十もの学習スタイル理論がなんの根拠もなしに言い立てられていることを指摘しているのだと。 これらの理論が名付けているものは、実際には学習傾向learning preferenceであるかもしれない。そして、教授法についての好き嫌いとそれぞれの教授法で学習が促進されるのかいなかを明確にするにはいまだいたっていない。 彼らのレビューに多重知能論が含まれているかいなかに興味が湧いた。Pashlerは、この調査で検討すべきものとは考えなかったと話してくれた。彼は「調査は、生徒の学習スタイルを検査し、教授法をそれに合わせるということを支持する証拠はあるかいなかを明らかにしようとしたものだ。」 それを証明する証拠がないということは、「教育現場で広がっている学習スタイル測定法の活用は、賢明ではないし、限られた資源の無駄である。」



