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ERICは、ESDファシリテーターズ・カレッジを創設し、国連提唱の「持続可能な開発のための教育の10年」のために指導者育成・社会的提言・平和的問題解決の方法を探り、みなさんとのネットワークを通してしさまざまな活動をしていきます。

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2009/01/18

2009年1月18日 ESDツリーニュース(環境教育ニュース) 第35号

2009年1月18日 ESDツリーニュース(環境教育ニュース)第35号 
発信:PLT 日本事務局 by ERIC 担当 梅村松秀 足立恵理
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「ESDツリーニュース」はPLT(Project Learning Tree 木と学ぼう)関連のニュ
ースを発信し、 PLTに関心を持つ方々、各地でPLTを用いた環境教育を実践されて
いる方々のネットワークを強化し、持続可能な開発のための教育を目指して、毎月
一回ペースで発行しております。
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PLT(Project Learning Tree:木と学ぼう)について詳しく知りたい方はこちら。
  ⇒ http://www.k3.dion.ne.jp/〜eric-net/plteric.htm
環境教育の人材育成事業を行っている団体として、環境省のHPに掲載されています。
        ⇒ http://www.env.go.jp/policy/edu/reg/index.html

 2009年、最初のツリーニュース。今年も足立・梅村による編集でお届けしてまいり
ます。よろしくお願いします。
 正月休み、荒川下流部、旧河道あとの浮間公園、ついで東北新幹線の橋梁付近の
荒川 河川敷まで、野鳥の初見会に参加しました。浮間公園では、ユリカモメ、オナ
ガガモ、カルガモ、キンクロハジロ、バン、カワウ…、そのあと、オオタカの営巣地
のある板橋生物生態園周辺までヒバリ、セキレイ、なかでもカワセミの鮮やかなすが
たとすばやい動きを観察できたことが印象的でした。
 荒川下流部は、治水対策としての側面が重視されてきたこともあって、河川敷は
堤防によって市街地と分断され、水際は垂直護岸によって河川敷と分断されていると
ころがほとんどです。こうした物理的な分断への問いかけとつながりを意識する上で
PLTが提起する環境教育プログラムはとても大きな役割を担っていけることを感じて
います。
 さて今月は、PLTファシリテーターとして活躍されてきた新堀さんが、セネガルでの
協力隊活動の一環として、事務局長宛にPLT教材活用に関する報告がありましたので、
その要点を紹介します。次いでPLT本部への2008年事業報告の一部、PLT新モジュール
「forest ecology」翻訳について、そして講習会情報などです。
 なお、前回お知らせしましたように、日本事務局にファシリテーター登録をしていた
だいた方々をPLTメーリングリストとして活用、ツリーニュースもメーリングリストを
通して配信しますので、重複して受け取られる方、ご了承ください。(梅村)

■□ 35号の内容 □■
1.セネガルで活躍されている新堀さんから   梅村松秀
2.PLT本部への2008年事業報告から 梅村松秀
3.アクティビティ紹介 2009年新モジュール『Forest Ecology 』より  足立恵理
4.講習会情報
5.追加情報

1.セネガルで活躍されている新堀さんから   梅村松秀
 PLTファシリテーターとして活躍されてきた新堀さんから、赴任先のセネガルで環境
教育の小冊子を作成、その内容について事務局長宛に報告、問い合わせをいただきまし
た。事務局長の基本的アイディアに基づく「Go Fish!」、そして「価値観のラ
インアップ」「環境交流箱」 「Web of Life」など、フランス語による冊子となり、
セネガル教育省、教育委員会、学校、森林局で、さらにJICAセネガル事務所、西アフ
リカフランス語圏での活用も期待されているとのことでした。
 注目すべきことは、この教材集に採用されるアクティビティはPLTを含めERICがこれ
まで公開してきた教材が採用されていることです。優れた教材は普遍性を持つことを
あらためて実感します。
 つぎに「Go Fish!」の教材をどのように現地化したか、新堀さんによる「みんなの
牡蠣」アクティビティを転載します。

<みんなの牡蠣>
ねらい。
共有財産について考える。
自然資源の利用について考える。
実施方法
6・7人のグループをつくろう。グループごとに円になり、真ん中のスペースをあけ
る。グループから記録係1名と牡蠣係1名を決める。残りのメンバーは漁師となる。

チップを漁師の数×4(7人グループ、漁師5人なら20枚)、円の真ん中のスペースに
置く。これが牡蠣であると説明する。「これから漁師は漁にでます。たくさんとれば
とるほど、儲けが多くなります。漁師の目的はそれぞれができるだけ儲けることで
す。」と説明しよう。

ここで、1回1回の漁の間でチップ(牡蠣)が増えることを説明しよう。つまり、牡蠣
は再生可能な資源であり(残れば子どもを生み)、増えることができる。ただし、一
定の範囲・環境の中には一定量しか存在できない(4×漁師の数がその数値とする。
漁師5人なら20.)。増え方は、残ったチップ(牡蠣)が倍数になる(これを牡蠣係
が毎回の漁の後に行う。4匹残っていれば8匹になる。ただし、再生可能な範囲内<漁
師5人で20>よりは増えない。)。

1回の漁の時間は15秒〜20秒で設定し、5回実施しよう。記録係はそれぞれの漁師が
獲ったチップ(牡蠣)の数と、残ったチップ(牡蠣)の数を漁毎に記録しよう。1回
目は話し合いなしで全ての漁を実施しよう。終わったらグループの結果発表を行お
う。何が起こったかグループで話合おう。
2回目はグループでまず話合いをする。1回目の反省を踏まえ、より漁師が利益をあげ
るにはどうしたらよいかを考えよう。その後1回目と同じように実施する。
2回の活動を通して気づいたこと、考えたことをグループで話し合おう。
1回目と2回目でどうかわったか?
自分たちの身の回りで同じようなことはないか?
大きな牡蠣と小さな牡蠣、どっちからとればより継続的だろう?
参加者全員でグループの気づきをシェアしよう。
*グループごとに「漁師が守るべきルール」を作ってもおもしろい。

2.PLT本部への2008年事業報告から 梅村松秀
 PLT本部への事業報告は、毎年1月半ばにされます。ファシリテーターの皆様からの
報告や参加者アンケートなどが作成に当たっての基本資料となるのですが、その資料
整理と読み取りに今年は滞ってしまい、この数日間大変な思いをしました。環境省へ
の報告もありますので、あらためて記すつもりですが、本部報告の一部を次に記しま
す。
1)2008年実施概況について
 各地から事務局に報告のあったファシリテーター講習会は27回、2007年より6回増で
す。これら講習会の開催地域は 沖縄、大分、岡山、兵庫、大阪、三重、石川、愛知、
神奈川、東京、群馬、宮城、北海道。2008年は沖縄、石川、宮城が新たに加わりまし
た。また地域ごとの開催数では、群馬、北海道が目立ちました。
講習会への参加者数
 講習会の参加者数については、開催予定時の数と実際の参加者数とは異なるのがほ
とんどで、正確な数字はまだはっきりしませんが、現時点で374名で2007年の230名を
大きく上回りました。
2)参加者の特徴
 参加者名簿、アンケートの分析が完了していないので、大まかな傾向として参加者
の9割が一般社会人、1割が大学など教育機関によるものと思われます。社会人の内訳
として、幼児教育の担当者を対象とした講習会が注目されているように思いました。
3)実施プログラムとアクティビティ
 2008年7月から、日本事務局では従来の「木と学ぼう」(旧版)にもとづくプログラ
ム展開から、米国における大幅な転換を受けて、「Introductory Module」を中心とし
た新しいテキスト構成によるプログラム提案しました。それに伴っての新しいテキス
トは小冊子の形で提供することになりましたが、従来のテキストのアクティビティや
体裁自体が優れていることとの比較もあってか、戸惑いの声が聞かれます。
 よく利用されるアクティビティのいくつかをあげてみます。
おしゃべりラベル/鳥と毛虫/傷をいやす/じっくり観察する/バームクーヘン/樹皮の特
徴/再生可能か不可能か/生息地としての木/森で起こっていること…など。
 これらアクティビティは、昨年とほぼ同様ですが、「再生可能か不可能か」、「森
で起こっていること」、「生息地としての木」など、これまであまり採用されてこな
かったアクティビティが増えているように思われますが、さらなる分析が必要です。

3.アクティビティ紹介 2009年新モジュール『Forest Ecology 』より  足立恵理
 日本版モジュールの第5冊目となるForest Ecologyの編集が、事務局の鬼木さんを
中心に進められています。翻訳にご協力くださったファシリテーターをはじめ関係者
のみなさん、ありがとうございます。

 今回のモジュールは森林の生態系に関わりの深いアクティビティを集めていますが、
いろんな角度から学べるラインナップになっています。また、 2006年版以降のテキス
トの特徴である「読み物の活用」や「情報テクノロジーの活用」も活用され、屋内で
の活動と屋外での活動や経験、調査などをつないで発展させていけそうな内容です。
ツリーニュースでもいくつかのアクティビティや視点を紹介してみようと思います。

 今回は新モジュールより#34「この森で働いているのは誰?」(概念:相互依存性)
を紹介します。
 森林管理に携わる人々をテーマにしたアクティビティで、それらの仕事を学ぶこと
を通して、人間の生活が森林の適切な管理にいかに依存しているかを 気づき、学びま
す。ブルーテキストでおなじみの#20「木の仕事」、#21「板をつくる人にインタビュ
ーしよう」の進め方や資料を充実させたものになって います。

 大まかな進め方は変わらず、森林に関係のある仕事をあげコラージュしたり、なぜ
大切なのかを考えたり、インタビューを通して気づくことをねらいと しています。
新バージョンでは、森林に関係のある仕事例が森やその周囲で働く人たちだけではな
く、子どもたちの日常により身近なものから、専門家やアー ティストに至るまで幅広
く取り上げられています。子どもたちが日常生活の中でより森林との接点を発見しや
すくするための工夫でしょうか。

 生徒用ページでは、様々な仕事のイメージや概要をつかみやすくするために、6人
の専門家(野生生物学者、フォレスター、水質学者、土壌学者、会計 分析家、土壌学
者)が自分の仕事について3〜4行程度で語っている資料があり、そこからそれぞれ
の仕事がどう森の保全に関わるかを考えます。登場人物の名 前から、ジェンダーや民
族のバランスがよく考えられていることを想像させてくれるのも、翻訳バージョンな
らではの重要なチェックポイントです。

 こうした違いから、ここ数十年の私たちを取り巻く生活や価値観の変化を考えさせ
られます。インタビューの活動では、ぜひ、生徒も森林関係者もいっしょに、ここ数
十年でそれぞれがどんな変化を感じたか、未来にどんな変化を望むのかを考える作業
を入れてみたいな、と思いました。

4.講習会情報
 これからお申し込みいただける講習会の情報です。詳細については、主催者に直接
お問い合わせください。
1)名称:プロジェクトラーニングツリー指導者講習会
講師:谷口浩史 tanibon@livedoor.com
主催者:大阪狭山市レクリェーション協会
日時:2009/02/21〜22
会場:大阪市立信太山青少年野外活動センター
レベル:ファシリテーター養成講座
参加費予定:11000円(1泊2日) 講習会のみ8000円
連絡先:tanibon@livedoor.com

2)名称:プロジェクトワイルドスキルアップ講習会
講師:清水 健司
主催者:かごしま県民交流センター 生命と環境の学習館
日時:2009/1/24〜25
会場:かごしま県民交流センター 生命と環境の学習館
レベル:ファシリテーター養成講座 (12時間)
参加費予定:7000円
連絡先:かごしま県民交流センター kawakami@kagoshima-env.or.jp

5.追加情報
1)PLT2009年コーディネーター会議参加者募集について
 34号でお知らせしましたが、2009年PLTコーディネーター会議が、5月4日〜8日、イ
ンディアナポリスで開催されます。参加申し込み締め切りが3月2日です。関心のある
方、日本事務局にお問い合わせください。
2)ワシントン州ポートランドでの森林環境教育プログラム開催のご案内
 2005年PLTコーディネーター会議が開かれたポートランドのワールド・フォレストリ
ー・センター主催による森林環境教育プログラムの案内がPLT本部から届いております。
期日は7月12~17日。参加申し込みは2月28日までとのこと。ポートランドの町並みの中
を路面電車で観察してまわるのも楽しいですよ。
3)PLTメーリングリストについて
 日本事務局にPLTファシリテーター登録をしていただいた方について、その際記され
たメールアドレスをもとにメーリングリストを作成、まずESDツリーニュースの配信を
始めましたが、アドレス不明で配信できない例が見受けられます。登録したにもかか
わらず、配信されていない方がいらっしゃいましたらご一報ください。またメーリン
グリストの活用についてもご提案をください。
4)教員志望学生に対するPLTプログラムの活用〜イギリスの地理教員志望学生対象プ
ログラムから
 イギリスの地理学協会(Geographical Association)によるプロジェクトを調べて
いる中で、PLTのアクティビティが公立学校教員免許状(PGCE)取得を目指す学生を対
象とした学習プログラムに活用されていることを発見(?)しました。日本事務局が新版
テキストとして出した「Introductory Module」の中の教材です。次回、これについて
紹介したいと思います。

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