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2004/11/08

快適通信 No.00005 04.11.08

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                快 適 通 信
          No.00005          04.11.08
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Contents====================================================================
■◇■ 日刊 気持ちいいもの  廃刊
■◇■ 母のこと その4
■□■ ヒーリング・ライティング〜未来への鍵
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■◇■ 日刊 気持ちいいもの  廃刊

今日の朝発行する『日刊 気持ちいいもの』は999号となるので廃刊する。1999年の
11月11日からはじめてほぼ五年間書き続けてきた。


■◇■ 母のこと その4
      
警察から母を引き取り、葬儀屋さんの車でお葬式の会場へと搬送する。棺のすぐ隣に
座った。途中、母の手帳などを持っていくために母のマンションに寄ってもらう。葬
儀のお知らせを誰に伝えればいいのか母の手帳から調べるためだ。母のマンションの
前で降りるとき、母の棺に触って「ちょっと待っていてね」と言った。言葉が母には
届かないことを知ってはいてもついそうせざるを得ない。「意味のないことをしてい
る」というあきらめの思いとそうせざるを得ない「きっと伝わる」という感覚のはざ
まで僕の気持ちは引き裂かれる。

ひとりで母の部屋にはいる。残されたみそ汁のにおいと、まだ洗われていないお皿に
ついた焼き魚のにおいが部屋にこもっていた。救急隊員らが入って、玄関の靴は散ら
かっていた。母が倒れていた頭のあたりには吐瀉物のシミが残っていた。部屋にはい
ると冷たくなったベッドに掛け布団が母の形を残していた。「母さん」と叫びながら
泣きながらノートを探す。ついさっき車から降りるときには母に声をかけることが
「意味のないこと」のように感じる心の部分があったが、そのときはもう伝わろうが
伝わるまいが叫ぶしかなかった。棚に二冊の本があった。きれいにカバーがかけられ
ていたので何の本かとあけてみると『ヒーリング・ライティング』と『あなた自身の
ストーリーを書く』だった。

「これを読んで昔のことを少しずつ書いているのよ」と言っていたのを思い出す。
「いつか教えてよ」
「いつがいい?」
「うん、そのうちね」

そのうちは永遠に来ないことになってしまった。母の手帳と電話帳を見つけて部屋を
あとにする。

日程的にあいている葬儀場はふたつあると言われ、そのふたつを見せてもらう。まず
ひとつ目。そこは一年ほど前に高校の先輩の葬儀をおこなったとこだった。つい昨年
の葬儀の様子を思い出した。ふたつ目は大きな葬儀場だった。喪主をする兄は会場の
選定を僕に任すと言っていたのですぐにそこに決めた。兄はサンフランシスコから明
日には日本に着くはずだ。

母の遺体は葬儀場の霊安室の冷蔵庫に保管する。母のマンションにひとりにする訳に
はいかないし、うちに連れてくるわけにもいかない。女房は「いいよ」と言ってくれ
たが、母を寝かすスペースがあるのは和室だけだった。和室は普段僕たちが寝ている
部屋なので僕はいいにしても女房はあまりうれしくはないだろうと思い預けることに
した。もうひとつ言い訳があった。父が死んだとき、母が遺体を葬儀場に預けること
を決めた。きっとわかってくれるだろう。

銀色に光る冷蔵安置庫に母の棺を入れた。

「あさってまで待っててね」

届くわけはないと思っている言葉をまた口にした。

翌日から母の知り合いに電話をかける。母と仲の良かった人はみんなに知らせたかっ
た。電話するとたいていみんな絶句する。なかには「一昨日電話でお話ししたのに」
という人もいた。そのあとの話しぶりで母との関係がうかがえた。

母の部屋からCDを持ってきて録音した。葬儀の際にできたらかけてもらおうと思っ
た。ヴィバルディの四季やポールモーリア、リチャード・クレーダーマンは一緒にコ
ンサートに行ったのではずせない。ショパンも好きだった。

葬儀当日、会場に行くと葬儀屋さんが寄ってきて「お顔がきれいにできました、見て
いただけますか」と言う。棺に寄って顔の部分の扉を開けてもらうと、目を開ければ
そのまま話し出しそうな母の顔があった。倒れたときに床に顔をあてていたので頬に
かどがたっていた。そのかども取れ、きれいになっていた。母の顔を見た途端、泣け
てしまった。「母さん、よかったねぇ」と言いたかったが声が出なかった。葬儀屋さ
んにお礼を言ったが鼻をすすりながら「あぎがどうごだいました」みたいな妙なお礼
になってしまった。

母の枕元に昨日録音した音楽を流した。

 以上の文章は以下のblogに掲載したものと同じです。
 http://homepage.mac.com/waterinspiration/iblog/index.html
     
■■■■■■■■■■■■■■■■イベント告知■■■■■■■■■■■■■■■■
        
■□■ ヒーリング・ライティング〜未来への鍵

 日時   :  2004年11月9日(火)、11月23日(火・祝)、12月7日(火)
          12月21日(火)、2005年1月11日(火)
            すべて午後7時から午後9時30分

 会場   :  東京芸術劇場 ほか、池袋近辺

          地図はこちらです。
          http://www.geigeki.jp/access.html

 講師   :  つなぶちようじ

 主催   :  オフィスタラーク

 受講費  :  37,000円

 お問合、お申し込みはこちらで。
 http://www.t3.rim.or.jp/〜yoji-t/form/HWappli.html

 詳細についてはこちらで。
 http://www.tsunabuchi.com/HealingWriting.html

          
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                快 適 通 信
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      ホームページURL :  http://www.tsunabuchi.com
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