2006/06/01
【 FPI News Letter 第178回 】
06/06/01--------------- 「FPI News Letter 178」 ----------------------- 【 Index 】 ■05月10日 長期金利、一時2.005% ■05月11日 阪神電鉄の現経営陣は企業価値を高められるか ■05月12日 NY金一時732.00ドル、1980年以来の高値 ■05月15日 4月末の株式投信46兆円、過去最高の水準に ■05月17日 ロンドン円、一時108円台に急騰 ■05月28日 ジョインベスト証券、ネット証券業開始 ■06月01日 自社のWeb上にリリースしないと情報公開にならない ■06月01日 経営者の怠慢による株価の低迷は重大な責任 ■06月01日 投資の原点は割安な企業を自分で選ぶこと 【 Contents 】 ■05月10日 長期金利、一時2.005% 債券市場で、長期金利が一時2.005%に上昇した(2006年5月10日)。 長期金利を示す新発10年物国債の利回りは、一時2.005%に上昇した。バブル崩 壊後金利は低迷してきたが、2003年に0.430%をつけてから反転し、現在に至る。 ■05月11日 阪神電鉄の現経営陣は企業価値を高められるか http://gaikaexfp.ameblo.jp/day-20060511.html 阪神電鉄(以下、阪神)とM&Aコンサルティング(以下、村上ファンド)との 攻防がメディアをにぎわしています。投資家は当然のことながら、本当のこと が知りたいものです。投資家からみて、単純におかしいと思うことをいくつか 述べます。 4月26日、阪神はプレスリリースで、阪急ホールディングス(以下、阪急)との 関係において決定した事実はないとしましたが、 4月28日、阪神は阪急ににすでに申し入れを行い議論していると発表しました。 いつ申し入れを行ったか、どういう検討の結果その方向にいたったかが明らか ではありません。少なくとも4月26日以降に急に意思決定をしたとは考えにくい ことから、4月26日より以前に水面下で動いていたことが、何らかの形で表面化 したものと思われます。 また、村上ファンドから昨年来様々な提案を受けてきたが、鉄道事業と不動産 事業等を一体化して経営することが最善と主張しています。ただ、その根拠が 記されていません。 次に、阪急と経営統合することで一体化した経営の継続が可能としています。 これも、その根拠やメリットが示されていません。 5月2日、村上ファンドのプレスリリースによると、阪神は4月28日に阪急と統合 を検討していると発表しただけで、大株主の村上ファンドに対して、何ら提案・ 報告をしていないと主張しています。 また、取締役の16名のうち9名が村上ファンドの推薦する者とする議案を請求し ました。村上ファンドは、経営を監視する目的としていますが、実質的には経 営権をもつことを意味します。阪神の経営者にとり相当な圧力となります。 5月3日、阪神は、村上ファンドの株式保有目的が経営支配であるとする旨を、 5月2日に続いて発表していますが、「だとすればどうなのか」あるいはもっと いうと「法的にまずいことがあるのか」の主張が欠落しています。誰に対して 何を意味するかが不明です。 5月4日、阪神は、阪急との統合につき、経営陣のコンセンサスが得られた段階 で、説明していると主張していますが、4月26日の段階で、報道を否定したり、 4月28日で初めて阪急との統合を検討していることを発表したりすることから、 何が正しいのかがわかりません。 上場企業である以上、阪神は、阪急に対し要請を行った時点でまずプレスリリー スが必要です。いつ、要請したかを明らかにしていません。また、村上ファン ドに対して、いつ説明したのかが明らかになっていません。 誤解のないようにいいますと、私どもは村上ファンドを支持しているわけでは ありません。ただ、投資家は、経営者に対し透明性のあるわかりやすい経営を 求めます。一連の混乱は、企業価値を高めることにはならないでしょう。 ■05月12日 NY金一時732.00ドル、1980年以来の高値 NY金先物相場は、一時1トロイオンス=732.00ドルをつけた(2006年5月12日)。 732.00ドルをつけたのは1980年以来。ドルベースで金の価格の推移を見ると、 70年代前半は100ドルから200ドルの範囲、70年代後半に急激に上昇し、80年に は850ドルをつけた。その後下落が続き、2001年には、270ドル程度になった。 その後、上昇が続き現在に至っている。 ■05月15日 4月末の株式投信46兆円、過去最高の水準に 投資信託協会は、4月末の株式投信の残高を発表した(2006年5月15日)。 株式投信の残高は46兆円。銀行経由の販売が好調で、全体の半分以上を占めて いる。過去のピークは1989年末で、45.5兆円だった。7月末の投信全体の残高は 45.5兆円となった。 ■05月17日 ロンドン円、一時108円台に急騰 ロンドン外国為替市場の円相場は、一時1ドル=108円台まで上昇した(2006年 5月17日)。 円相場は、一時1ドル=108.97円まで進んだ。2005年9月以来。 ■05月28日 ジョインベスト証券、ネット証券業開始 ジョインベスト証券がネット証券業を開始した(2006年5月28日)。 ジョインベスト証券は、野村ホールディングスの100%子会社。証券大手野村H Dがネット証券業へ本格参入した。ネット証券の株式売買手数料の引き下げ競争 を無視できなくなった。 ■06月01日 自社のWeb上にリリースしないと情報公開にならない http://gaikaexfp.ameblo.jp/day-20060601.html 投資家向け情報の多くは、今ではその企業のWeb上にリリースされるのが通常で ある。投資家だけでなく、多くの利害関係者にとって、その方法が最もフェアー である。 しかしながら、昨今の報道関係をみると、企業内部からの何らかのリークによ り報道が先行することが後を絶たない。しかも、報道された企業の、その後の リリースの仕方も適切とは思えない内容が多い。 このリリースの仕方の巧拙により、企業の評価、ひいては、企業がどこまで社 会・顧客・社員・株主に対して誠実な行動をとっているかがわかるといえよう。 また、省庁の情報開示の方法も、省庁によってバラツキがある。具体名を挙げ ることはしないが、これも、最終的には、その省庁の評価につながることも早 く認識してほしいと思う。 ■06月01日 経営者の怠慢による株価の低迷は重大な責任 http://gaikaexfp.ameblo.jp/day-20060601.html 企業の株価が、本来のあるべき価値よりも低いことはよくある。これに気づい た投資家や、他の企業がその割安な株価の水準でその企業の株式を取得するの は、投資行動としては妥当なことである。将来、妥当な株価水準にまで上昇す れば、値上がり益を享受することができる。 しかし、割安のままで放置されていたとすれば、本来、株価が上昇していいの にもかかわらず、上昇させなかったことになる。これは、経営者が、市場に対 して、企業の価値を実際に高め、かつ実際に株価に反映されるような行動をとっ ていないことを意味する。 最大のM&Aに対する企業防衛策は企業価値を高めることにある、と一般にいわ れるのは以上の意味からである。 日本の企業は今まで、企業の資産が有効活用されないまま放置されており、な お、株主もその状況に甘んじていたところがあった。これからは、経営者は、 企業価値(株主価値)を高めるよう適切な行動をとることが求められよう。そ れができない、あるいは何もしない場合は、それだけで重大な責任問題となる だろう。 ■06月01日 投資の原点は割安な企業を自分で選ぶこと http://gaikaexfp.ameblo.jp/day-20060601.html 投資の方法、そしてその原点は、大きく分けて2つある。割安な企業を選ぶこと、 そして、自分で選ぶことである。 割安な企業とは何か。本来あるべき株価水準に達していない株価をつけている 企業である。将来の成長を期待できる企業を購入する方法と、同業他社などと の比較から割安に放置されている企業を購入する方法に分けられるが、これら の2つを区別することに大きな意味はない。なぜなら、どちらも割安という点が 共通だからである。 また、自分で選ぶ、ということは、投資における最終責任は自分にある、とい うことと同義である。金融機関が薦める金融商品を、その金融機関の情報だけ で判断する投資家も少なくない。しかしこれは投資家にとって必要十分な情報 にもとづいて判断し、投資しているとはいいがたい。 投資家は、リスクリターンの関係を少しでも効率のよいものにしたいと考える。 自分に見えて他の投資家に見えないものは何か、を考える。一般に自分の得意 分野を中心とするのは賢明な方法だ。世界で最も注目されていて、実際に高成 績を収めている投資家のウォーレン・バフェットは、自分の理解できない分野 には決して手を出さない。例えばハイテク分野には投資をしていない。 情報過多の時代には、あれこれと情報が多すぎることから投資の判断に迷うこ とも多い。自分の実力の範囲で、自分の納得のできる範囲で投資をすることも 賢明な方法といえよう。 ----------------------- info050728@fpi.ne.jp http://www.fpi.ne.jp/ Copyright(c)1994-2006 FPI,All Rights Reserved -----------------------



