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日本の構造問題を考え、アジアを語り、将来の処方箋も探るページです。戦前に日本最大の発行部数を誇った黒岩涙香の「萬朝報」にあやかって命名した

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2008/12/30

「萬晩報」 081230 日本と韓国の教育の違い

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  ■萬晩報 コラム配信ジャーナリズム■  http://www.yorozubp.com/ 


  日本と韓国の教育の違い

          2008年12月30日(火)中央大学3年 重村辰旭 


 先日、韓国の学生と飲む機会があった。

 韓国の学生と飲むとき、決まって話題に上がるのが、日韓両国の教育熱の差で
ある。韓国は、世界でもトップレベルの教育水準であり、その熱たるや世界一と
言っても過言ではないかもしれない。日本の教育も高水準にあるとは言え、年々
世界の教育先進国から脱落しつつある。さらにその熱はもはや「教育立国よ、ど
こへ行く」と言わざるを得ない状態である。

 ただ日本が悪いというわけではない。韓国の教育熱はある意味異常であるから
だ。日本のセンター試験にあたる修学能力試験では、学生の気が散らないように
官公庁とも出勤を1時間遅らせたり、遅刻した学生のために救急車やパトカーで
護送する体制が整っているというのは、大抵の方がご存知かもしれない。

 驚くべきは、少なくとも私が会ってきた韓国の学生の多くは、「18年間の生活
は、たった1日の修学能力試験のためにある」と言うことだ。これはやや大げさ
に聞こえるが、能力試験の1科目が終わるごとに自殺者が出るのを見るにつけ、
あながち冗談と割り切ることは難しい。

 さらにこの修学能力試験で良い成績を出し、晴れて成功者の切符をつかんだ人
(=良い大学に入れた人)も、またここから有名な企業に入るための熾烈な競争
に参加することになるのである。大学生活も、履歴書や面接のネタ作りのためと
捉える学生も多く(私自身、この考えを否定はしないが)、皆良い子であるため
に、必死で勉強するのである。ちなみに語弊を恐れずに言えば、韓国は日本より
もはるかに学歴主義が強く、ここで良い大学に入ることが出来なかった人は、20
歳にも満たぬ歳にして、人生の負け組の烙印を押されてしまうそうである。

 やや脱線したが、教育熱の異常さは、街の美術館に行ってもわかる。そこには
日本とは全く異なる光景広がっているのだ。定年後の方や学生の多い日本と比べ
て、韓国では圧倒的に若い親子連れが多い。美術館で良い絵を子供に見せて感性
を養ってもらうためだという。しかしそこにあるものは純粋な芸術への興味とい
うよりも、もはや強迫観念ではないかと思ってしまう。

また若いうちから子供に英語を覚えさせるために、妻と子でアメリカに渡り、夫
が韓国に残り生活を切り詰めながら仕送りをすることがよくある。この状態は
「キロギアッパ(雁のお父さん)」と呼ばれ、社会問題ともなっている。数字か
ら見ても韓国の教育熱のすさまじさは明らかである。日本の一世帯あたりの所得
に占める養育費が4%であるのに対して、韓国はなんとその3倍弱の11%である。ま
だまだ韓国の教育熱の高さを物語るエピソードを上げれば枚挙に暇がないが、と
にかくエリート街道から外れないように、皆、必死なのである。まさに弱肉強食、
ここまでやるかと思ってしまう。韓国のえげつない教育熱(≒上昇志向?)には
目を細めたくなる。

 ここまで韓国の教育を批判じみた文章で伝えてきた。しかし韓国人からの批判
を恐れて、というわけではないが、日本の教育熱の“低さ”も異常であると言わ
ざるを得ない。日本は韓国とは真逆で、とにかくやらない。やらなすぎる。大学
はその最たるもので、授業で寝る学生がいるのはもはや前提として、一回も出な
くても単位が来る授業があるというのはもはや驚くほどでもない。これでは学生
が必死になることはない。高校でも勉強をしなくても全く問題はない。高校3年
の夏までさぼっていても、エリートコースへの道は依然閉ざされない。さらに中
学校や小学校では「十人十色」「みんな平等」という大義名分の下に競争を美徳
としないきらいさえある。上下の概念を排除するのだ。これでは教育に熱が入ら
ないのも、なんら不思議ではない。

 日本と韓国の教育熱の差・・・極端である。そして韓国の学生とこの話題につ
いて語ると、いつも決まって上のような議論が繰り広げられ、結局「日本と韓国
の中くらいがちょうどいいのにね」という結論に至るのである。なんとも非生産
的な議論なことか。

 ここで私は一つの論題を提示してみたい。ちなみに日本と韓国どちらの教育の
方が良いのか、ということについて語るつもりはない。私がしたい議論とは「日
本と韓国の教育ではどちらの方が大変か」ということである。一見、議論するま
でもなく韓国ではないかとの意見が出そうだが、この論題について私自身、強く
考えることがある。

 論題に対する私の意見は、次のブログで。

 メンターダイヤモンドから転載
 http://www.mentor-diamond.jp/blog/student/?p=1557
 
 

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