2009/04/15
CRJ-tokyo Weekly Mail-Magazine 特別インタビュー号 vol.27
━━CRJ-tokyo ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Weekly Mail-Magazine 特別インタビュー号 vol.27 09/4/15 ---------------------------------------------------------------------- ■Special Artist Interview vol.27 'ent' ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2009/3/16 吉祥寺 某所 interviewer:灰野、ふくちゃん 今回の特別インタビュー号は、東京都在住のアーティストAtsushi Horieの ソロプロジェクト、ent。デビューアルバム『wlecome stranger』は、 淡くふわっと柔らかな歌声と爽やかなギターポップのテイストもありつつ、 ゆらゆらと緩やかなリズム、ローファイで優しいポップなサウンド。 ゆっくりしてる時に是非聴いてもらいたい1枚です。 entというプロジェクトのことや、レコーディングのお話などについてお話を 伺ってきました。(灰野) ●いつ頃から活動を始めたのでしょうか? アルバム『welcome stranger』のレコーディングを始めたのは去年の5月。 だらーっとやっていたので、はっきりいつ活動を始めたというのは無いです。 ● entはホリエさん1人でしょうか? そうっすね、一応は。宅録なんですけど、レコーディングエンジニアが ちゃんといて、自分の家じゃなくて、エンジニアの家で レコーディングをやったので、レコーディングエンジニアの力が すごいデカいですね。トムヨークがソロの作品を作ったときに プロデューサーみたいな人がいるような感じです。自分のアイディアを ちゃんとジャッジしてくれる人みたいな。 ● ソロでやろうと思いましたか? バンドの延長みたいなことをソロでやろうという気はなかったです。 バンドあっての自分だと思うから、よくある、バンドのボーカリストが ソロやりましたみたいなノリではなくて、やっぱりバンドと 全然違う音楽を作ってみたくてやっただけなんで、 本当はプロフィール上も匿名にして、結果売れなくても、 それはそれで良かったんです。 ● バンドという枠を越して、新しいことをやりたかったのでしょうか? バンドっていうのはメンバーそれぞれのセンスとアイディアを ぶつけ合って何ぼなかんじで、曲になっていくんですよ。なので、 バンドでやっていることとは全く違う、個人的に普段聞いている音楽に 影響を受けて、その小さいアイディアの断片的なものから、 時間をかけて曲の形にしていくっていうのをやってみたかった。 何でもありな感じで、何も縛られずに、気にせずに パーソナルな音楽を作りたかったんです。 ● 使用機材ついてお聞かせください。 ギターとシンセとドラム以外は、ProtoolsのRecordingProtoolsといって、 いろんなソフトが入ってて、サンプラーとかシーケンサーとか。 シンセじゃなくて、実際弾いているエレピとかオルガンとかの音とは 別にピコピコピコとしているのはシーケンサーで、 ● 生ドラムはホリエさんが叩いてらっしゃるのですか? 叩いてないです(笑)。大喜多くんっていう、FULLARMORのドラムなんです。 レコーディングはドラムが一番最初でした。曲の形とかも出来てないのに、 なんとなくこういう感じかなっていうパターンを説明して、叩いてもらって、 一応曲っぽく叩いた曲もあるんですけど、それもProtools上で パターンごとにぶった切って、貼り付けて並べていく。 ちょっと縒れがあったりとかするのも、味としてとらえました。 ● 最初曲を作るときはパソコンで作っているのでしょうか? いや、僕はパソコンが出来ないんですよ(笑)。曲は、 ほぼ家でアコギをなんとなく弾いているときに、 たまたま鳴ったアルペジオとかをずっと繰り返し弾いていたら、 鼻歌でメロディが出来たりとか。何でもないソファに だらーっとなってるときとかに出来る感じ。 バンドに持っていく曲がほとんどなんですけど、 こぼれ落ちたアイディアがentの曲になったりします。 entの曲はあまりメロディを作り込んでなくて、 どっちかっていうとギターのアルペジオやフレーズメインで、 メロディの抑揚よりコードの変化やアレンジで展開を作ってます。 ● ボーカルは最初の曲を作る段階から入れようと考えていたのでしょうか? 歌モノとインストと半々ぐらいにしようかなと思ってたんですけど、 結果全部歌が入っちゃったんですよね。やってみて、気づいたんですけど、 インストで曲を仕上げるスキルが無かったんですね(笑)。 エンジニアとやりとりしてて、歌を入れずに作ってみようかなって 作りはじめた曲もあるんですけど、最初に鼻歌で歌ってたりしてたから、 やっぱどうしても歌が欲しくなっちゃうんですけどって言われて、 じゃあ歌入れましょうかってなった(笑)。 ●詞は英詞ですね。 英詞がのせ易いんですよね。日本語で作らないっていう訳ではなくて、 今回の作品の絡みとしては全部英語にしようと。 ● 全部日本詞でやってみようというのはありますか? ハナレグミとかむちゃくちゃ好きなので、こういうサウンドで 日本語で歌うっていうのをいつかはやってみたいですね。 だったらバンドでやれよっていう話になったら、バンドの方で やるかもしれないですけどね。こういうサウンドで歌詞を付けると、 日本語でも全然違う事を歌いたくなるかもしれないし。 やってみたらおもしろいかもしれないですね。 ● 歌詞はどんなことを歌っているのでしょうか? バラバラです。たまたま飾ってあった絵に描かれているものを 説明した歌詞だったり、好きな映画の台詞だったり、思いついた言葉を 書き留めていって感情はあと乗せみたいに、結構力抜いて作ってます。 ● レコーディングはどのような環境で作られたのでしょうか? エンジニアの家で、6畳とかのワンルームくらいで、ほぼセミダブルの ベッドが占領されてるんですよ。机にRecordingProtools、 ミキサーとかエフェクターがあって、楽器もあって、ほぼ足の踏み場が ない状態でひとつずつ録るみたいな。アコギとか歌を録るときに 換気扇のスイッチを止めたり、冷蔵庫のコンセントを 抜いたりしてやってました。車が通ったらもう一回(笑)。 近くにお寺がいっぱいあって、ずーっと木魚を叩いている音があったり。 もうそこは大丈夫でしょうみたいな感じでやってました(笑)。 ● レコーディングは相当時間が掛かりましたよね? そうですね。結構掛かりましたね。休みの日に家に行って、 週1回とかで行って、4、5時間くらいでやっていたので、 半年くらい掛かっていますね。レコーディングが11月に終わって、 CDになったのは最近なので、長かったですね。ツアー出たりとかして、 間はもちろん空いてるんですけど。あと全くアイディアが 浮かばないときは1回あったのが、全然今日は ちょっと仕事にならなさそうだから、サマソニ行こうって言って、 サマソニにDeath Cab For Cutie観に行ったりとか(笑)。 本当にゆるくやってたんですけど、はまり出すと、真剣になっちゃって。 特にアイディアが浮かばないときとかは、自分のスキル不足で 弾きたいフレーズが中々弾けないっていうか、弾けないときは 30分くらいひたすら練習してたり、エンジニアは ぼーっとタバコ吸ってて、重―い空気のときとかありましたね。 ● 話は変わって、様々な音楽に影響されてる音だと聴いてて思いました。 結構そのまんまのもあるし、色んなものが ミックスされてる曲もあるんですけど、基本はローファイな ヒップホップとロックの間みたいなのが好きで、 エレクトロニカっていうのも、がっつりエレクトロニカじゃなくて、 もっとこう温かいものを作りたかったので、最初作ってるときは エレクトロニカっぽくなるのかなと思ってたんですけど、 全然普通にロックっていうかギターポップみたいになっちゃって。 もっとダークな曲もあったんですけど、録らなかったですね。 entでやるかどうかわからないネタはあって、それを曲にするときに 色んなアレンジをしないといけないから、だからこれ以上アイディアが 出てこなくて。1曲、1曲、割と違うアプローチがしたくて、 時間もなかったし、これ以上ないなぁと思ったし、 本当は10曲くらい作りたかったんですけど、バランスも良かったので、 7曲で終わりにしちゃいました。あともうちょっと取れていたら、 この曲とこの曲は同じようなテイストで みたいにいくつか出来てたかもしれないですね。だからentの MySpaceとPrecoのMySpaceにアップされている曲が違うんですけど、 Precoの方はよりエレクトロっぽいものがアップされていて、 entのMySpaceにはギターポップっぽい曲がアップされています。 ● リリースされたレーベルがaus、miaouなどがリリースしたPrecoですが、 そこでリリースをした経緯は? 普段買いに行くレコード屋さんに、warszawaとかLinus Recordがあって。 バンドをやっているのもあるから、店長と仲良くなって、店に行って、 話しているときに具体的に全然決まってなかったんですけど、 1人で宅録的なことをやろうと思ってますっていう話をしたら、 「それをうちで出して下さいよ!」って言われて。 ausとかMotoro Faamとか聴いてすごい好きで、 結構日本人離れをしているアーティストばかりだから、 それはすごい嬉しくて、Precoで出せるんだったら、 ちゃんとしたものを作ろうって。たまたまレコーディングエンジニアのやつも 高円寺に住んでて、Linus Recordに通ってて、 やっぱそこですごい盛り上がって、やりたいっていうことで意気投合したんで、 高円寺発!みたいなものですよ。 ● リリースが2月っていうは始めから決まっていたのでしょうか? まぁ出来たらっていう感じで。Preco自体も別に Linus Recordっていうレコード屋さんがメインだし、 絶えずにリリースしなきゃっていうレーベルでもないんで、いつでも良くて。 大事件があって、途中で、Linus Recordっていうレコード屋の店舗自体が 無くなっちゃったっていうのがあって。9月とかぐらいですかね。 レコーディングも良い感じに進んでいる時にいきなり、 休みますっていうアナウンスとともに全く連絡がつかかなくなっちゃって、 どうなっちゃうんだろうと思ってたら、オンラインだけでやることになって。 お店を続ける事が困難みたいだったんですよ。高円寺って移り変わりが 激しくて、古着屋さんとかも出来たと思ったら、 次行ったときには無くなってたりとか……。 そんな中1人で8年くらい続いてたお店なんで。長いですね。 ● レコーディング時によく聴いてたアルバムはありましたか? DOFのRed Pine Pasture。あとDntelとかWhy?ですかね。 他にもいろいろと影響は受けてるんですけど。その3作を挙げときます。 ● 最近このバンドが面白いっていうのはありますか? 最近はまって聴いてたのは、Why?と同じでanticonのレーベルの Anathalloをはまって聴いてました。 Sigur Rosの新しいのが好きっていう人にはウケると思います。 あと、Remember Remember。よりあたたかくてドリーミーな インストポストロックバンド。toeとか好きな人に。 ● 最後の質問です。ライブはやらないのでしょうか? 一応は誘われてはいるから、いつかやりたいですけど、 まずはバンドでやりたいので、準備をちゃんと整えてからですね。 ● 楽しみにしてます! ありがとうございました。 [RELEASE INFORMATION] ent debut album 『Welcome Stranger』 PRECO 006 / 1890円 (tax in.) 2009/2/18 Release 1.No Tone 2.Sleeping Ghost 3.Will 4.Do Not Adjust Your Set 5.Girl 6.Silver Moment 7.Farewell Dear Stranger [label site] http://www.preco-records.com/ [MySpace] http://www.myspace.com/entjp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□CRJ情報□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ デモテープ・サンプル募集 / Monthly Artist Pick Up / メルマガ登録・解除 / CRJ各支部リンク等の詳しいCRJ情報は>> http://www.crj-tokyo.net/ メールマガジン発行 灰野 >> mmag@crj-tokyo.net ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



