CRJ-tokyo interview 特別号 vol.6 "ツチヤニボンド"
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Weekly Mail-Magazine 特別インタビュー号 vol.06 08/03/05
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■Special Artist Interview vol.06 "ツチヤニボンド"
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2008/01/15 @ ミスマッチ・プロダクション
interviewer:TRY、ゴッホ
昨年9月に1stアルバム『ツチヤニボンド』をリリース以降初となるライブも
いよいよ目前となり、今年は飛躍の年となりそうなツチヤニボンド。
どこか懐かしさを感じる音の中にさまざまなジャンルの音楽要素が組み込まれ、
トロピカリズモ×はっぴぃえんどと形容される彼らの音楽性はどのようにして
構成されてきたのか。
||||| ツチヤニボンド are: ||||||
土屋貴雅:vocal、guitar、bass and etc
土方雅哉:drums、purcussion
亀坂英:guitar、bass
●まずですね、最初聴いたときに何聴いたらこんなものが出来るんだろう
という感じでして、でHPのプロフィールを見たら土屋さんの音楽経歴は
レニークラヴィッツから始まったということだったんですけど、
それはいつごろになるんですか?
土屋:レニークラヴィッツを知ったのは中学生の時ですね。
●レニークラヴィッツのどういうところが引っかかったんですか?
土屋:まぁわかりやすく言うとレトロ感ですね。それまで聴いていた当時の
流行歌と明らかに感触、サウンドが違っていた。80年代生まれの自分にとって、
レニークラヴィッツのレトロな音が逆にかっこよく、新しい音に聴こえたんです。
●それからレニークラヴィッツから昔の音楽へっていう感じですか。
土屋:そうですね。レニークラヴィッツ経由でR&Bとかファンク、ジャズ、が
自分にすっごい引っかかってたんですね、中学のときに。ファンキーな曲を
聴いて普通に……、「カッコいいなぁ……」とか言って。
●すごいですね、中学の時にですか……。
土屋:聴いた時、ワーッて気分が高揚して自然に身体が動く感覚っていうのが
一番来たのがファンクだった。それで、そういうのを探っていくと、
スティーヴィー・ワンダーとか、あとハービー・ハンコックとか……
ジャズファンクとかに行って。で、そういうのも聴いて、うぉっ、てなって。
そうするとジャズでマイルス・デイビスの『オンザコーナー』聴いてみたりとか。
●中学校で土方さんはそのころは何を聴いていたんですか?
土方:中学校ですか? 中学校は普通にJ-POPで。
●なるほど、高校が御一緒っていうのは聞いたんですけど。
土屋:高校は同じです。
●で、高校のときに土方さんに土屋さんが曲をどんどん教えてもらう
という感じですか?
土方:ま、そうですね。いろいろ知ってたんで。
●土屋さんは高校ではどんな曲を……。
土屋:さっき話した音楽を経由してワールドミュージックを聴いたり、
オルタナティブロックを聴いたりしました。その流れで高校2~3年はトータスの
2ndや3rdなんかをよく聴いてました。つまりポストロックですね。
●なるほど。土方さん、高校では同じクラスだったとか。
何でご一緒だったんですか?
土方:吹奏楽部で。
●じゃあそこでパーカッションをやっぱり。
土方:僕は。というかみんなパーカッションでした。
●みんなパーカッションだったんですか?
土屋:パーカッションです。
●吹奏楽っていうとみんなちゃんと管楽器とか揃ってばーっとやって、
そういうコンクールとかも出たりしたんですか?
土方:全然出てないです(笑)。
●全然ですか。
土方:吹奏楽の練習よりバンドが。
●なるほど。高校のときからそういうバンドで、バンドのサウンドの中にも
さっき言ったファンクですとか、そういう要素っていうのはどんどん入れて
いったんですか?
土屋:そうですねぇ、やる曲がそっち寄りになっていきますよね。
●なるほど。土方さんのHPを探してたら見つけたんですけど、その中の
プロフィールで「ある教師との出会いがきっかけで音楽を始めた」って
ありましたが、それはどんな出会いなんですか?
土方:それは小学校の時に、ものすごいおばあちゃんの先生がいて、鬼音楽教師で、
指揮棒とかで生徒引っ叩くぐらいの人なんですけど、そのおばあちゃんに
3年生ぐらいのときですかね。僕何にもやってなかったんですけど、
「お前は見込みがあるから今度の運動会でトランペット吹け」みたいなことを
言われて。で、吹いてみたらすぐ音が出た。ぷーって。みんな音が出ないんだけど。
これは面白いなぁと思って、そしたら次は太鼓やれとか、次はマリンバ叩けとか。
●じゃあその先生がいろいろ……。
土方:いろいろやらされましたよ。だからピアニカとかリコーダーは
出来ないんです。みんながやってた時に違うことをやってたから。
みんなが出来ることは出来なかったです。で、大体ピアニカとかリコーダーとか
やる時って大体だれか太鼓叩いてるじゃないですか。ああいう役目。
●大学に行ってから亀坂さんとは出会ったんですか?
土屋:そうですね。亀坂くんとは知り合いの知り合いっていう感じです。
●それはバンドで対バンしてとか、そういう感じで?
土屋:クラスの友達がやっていたバンドにヘルプで行ったらそこに亀坂くんがいた
という感じですかね。
●亀坂さんは聴いている音楽っていうのは土屋さんが言ってた様な感じの
曲だったんですか?
土屋:亀坂くんはね、自分ではUKとかって言ってたけど……って言われても(笑)。
UKって広いよな?と思って。
土方:いわゆるUKでしょ。オアシスみたいな、UKロック。
●1stアルバムを出す前は、「ツチヤニボンド七色楽団」というユニットで活動を
していたそうですが、それは何人編成だったんですか?
土屋:いや、いつもとかわんないです(笑)。
●あ、そうなんですか。
土屋:「七色楽団だから7人いるの?」って聞く人がいるけど、そういうのは
全然関係なくて。自分の持っていたジョージシアリングっていう人のジャズの
レコードに「ジョージ・シアリング&ヒズ・マルチカラード・オーケストラ」
って書いてあったんですよ。それを邦訳すると「七色楽団」になったんです。
●それで七色楽団ということで。ライブは僕の勝手なイメージだとけっこう
いろんな楽器を使ってるイメージがあるんですけど、どんな感じでやるんですか?
土屋:ツチヤニボンドって元々は1人プロジェクトだったんです。最初は打ち込みも
入れたり、色々な機材を使ってライブをやりたかたかったんですけど……
出来なかった(笑)。あきらめた。色々器用にやろうと思ったんだけど、
なんかしっくりこない……と。で、やっぱり1人だと限界あるから古株の
仲間の亀坂くんや土方くんを呼んできたわけです、その3人でライブをやろうと。
そのために2人にも、「このサンプラーいいから買ってみ?」とか言って機材を
薦めました。
●買わせたんですか(笑)、買ったんですか?
土方:はい。
土屋:で買ったはいいんだけど他の2人も全然機械オンチで…
●ままならない感じで。
土屋:そう。で、俺も含めてあんまりメカを駆使して音楽やるっていうのが
苦手っていうか。どうも色々機材があると逆にダメみたいで。実はギターも
マイギター1本あれば十分っていう考えなんですけど。
●じゃあすごいシンプルな感じに。
土屋:そうそうそう。だから理想はプロゴルファー猿みたいなやつですよ。
●プロゴルファー猿ですか?
土屋:プロゴルファー猿ってカッコイイじゃないですか。ドライバー1本で
パターも全部こなして。最初はライブでサンプラーでシーケンスを組んで
やったんだけど上手くいかなかった。結局シンプルになっていきました。
まあ、準備も面倒くさいっていうのがあるんですけど(笑)。配線関係ね。
アレ面倒くさいよね。
土方:配線関係って(笑)。
土屋:で、だんだんなんか「あれ??なんかアレだな?」って思ってきた。
で最終的に、じゃあ生の方が楽じゃん、しっくりくるじゃん、
ってことになって……それなら生演奏の醍醐味を最大限に活かしてやろうと。
そしたら一発録りとかそういったアイデアが湧いてきて、バンドの方向性も
そうなって行ったんです。
●で七色楽団を経て昨年9月に出されたアルバムとなるんですが、アルバムは
けっこう時間かけて作った感じなんですか? そうでもないですか?
土屋:そうですね……合宿みたいな感じでパッと行ってバッと録ったから。
実際の時間は少ないです。
●合宿ですか。相当カンヅメになってやるような感じですか?
土屋:ベーシックなところはカンヅメで、良いテイクを搾り出すって感じです。
●それもさっき言ったみたいに1発録りのシンプルな感じで。
土屋:そうですよ。ドラム×ギター×ベース、もしくはドラム×ギター×ギターで。
で、「せーの」で演奏したのを録音して、それがベーシックでその上に
また重ねていくんですけど、その作業はここ(スタジオ)で。そんな感じで
やっていったんで。あとはここ(ブルーンサウンドレコーズ)にデモテープ送った
ときの音源も今回のCDに入ってるんです。その音源も同じように合宿で1発録り
みたいな感じで録ってる。
●でも音としては面白かったので、ミックスに力を入れたのかな……
とは思ったのですが。
土屋:そうですね、けっこう自分のイメージを形にするのになかなか上手くは
行かなくてエンジニアリングやミキシングも経験値があるわけではないので、
試行錯誤しました。あとは客観的なご意見番
(横にいたレーベルオーナーである島田)がここにいるので……。
●あ、なるほど。
土屋:そう、島田さん(レーベルオーナー) のダメだしがね、けっこうあってね。
●島田さんはある意味第4のツチヤニボンドみたいな。
土屋:まぁそんな感じですよ(笑)。
●歌詞についてなんですが、よく引き合いに出されてしまうかもしれませんが
はっぴいえんどですとか、実際には日本語の歌詞に影響を受けたアーティストは
いるんですか?
土屋:やっぱり大学生の時ですか、『風街ろまん』を聴いてすごいなぁ……
と思ったのはありますよね。かといって松本隆を目指すのは無理ですけどね。
読めない漢字を沢山つかってるし。とにかく曲を作ってるときに口から
自然と出た言葉なんかは大切にしますね。音とかの関係もあるので。
●僕はタワレコで買ったんですけど、手に取ったのがやっぱり楳図先生の
このジャケに惹かれたっていうのがあります。すごいですよね、
こないだ楳図先生の『絶食』っていう短編を読んだんですけど、
オチがすごくて「なにこれ!?」って感じで。びっくりしましたよホントに。
土屋:俺は『漂流教室』とかそういうのを3年前とか2年前とかに読んで、やっぱり
「エーッ!!!?」ってなるじゃないですか?
●「エー!!!?」ですよね!
土屋:でしょ? 「エ゛ーッ!!!?」っていうその「エ」に点々が
つくじゃないですか。あのビックリ感というか感動は凄いなと思って。
自分の作ったものにもそういう要素は凄く欲しいなというのがずっとあって
。で、ツチヤニボンドをやる上での1つのコンセプトの要素になったんですよ。
だから楳図作品は自分の中でバイブル的存在なんです。
それで、ジャケットどうしようかという話になった時に、最終的にじゃあダメ元で
楳図先生に頼んでみようか、って話になって。
●作品に『わたしは真悟』を選んだっていうのはなにか意味があったんですか?
土屋:そうですね、『わたしは真悟』はやっぱり1番好きかなぁ。
漂流教室も好きだけど……。
●楳図さんのそういうところが今のバンドのコンセプトになっている
ということでしょうか?
土屋:バンドのコンセプトというよりは僕の中での理想のクリエイターです。
あれだけの作品数書いてるのもすごいし、あと、いろんなジャンルのマンガを
描いてるじゃないですか。
●そうですね、少女マンガも……。
土屋:ホラーからギャグマンガまで色々。『わたしは真悟』みたいなSFまでさ。
いろいろなテイストで描いているんだけど、一貫して楳図カラーがぶれてない
っていうか。そこは同じクリエイターとして凄く尊敬すべき点なんですよね。
●あとは楳図先生のほかになにか影響を受けた作品とか何かあれば……。
土屋:そうですね……、あとは塚本晋也監督とか。
●やっぱり『鉄男』ですか? あれは強烈ですね。あれもエに点点じゃないですか。
土屋:そうなんですよね。その点で2人は共通してるんです。塚本監督も、
き詰め方がすごいなと思って。鉄男にしても、あれコマ撮りでしょ?
あれ相当な労力ですよ。ああいう1つの作品にたいする作りこみの度合いとかは
他の監督よりずば抜けていて、そういうところは自分も影響を受けたというか、
憧れですね。
[LIVE情報]
03/08(土) パルプ・ノンフィクション1 @ 渋谷 LUSH
<前売/当日 1800/2000、開場/開演 18:30/19:00>
<LIVE> ツチヤニボンド / eli (ex.ラブ・タンバリンズ) / PETSET
詳細はこちらをご覧下さい。
[label site] http://www.vroom-sound.com/tyb/
[MySpace] http://www.myspace.com/tsuchiyanibond
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