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2007/04/15

メールマガジンAVANCE!#196

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        ------AVANCE!------

---------第百九十六号-15/04/2007--------
考える・参加する・何かできる・・そんな為のヒントが
こっそり詰まった、世界中から届く"お楽しみ"です。

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 <<<今号の内容>>>
この曲を紹介・・・Goodbye Cruel World
「 独自独創 」- アレ好きコレ好き・・・文章
---------------------------------------

この曲を紹介 --  Goodbye Cruel World  
            / Shakespear's sister

                まい


毎号"この一曲"を紹介して行く連載です。様々な
録音から新旧作のこれぞ!と思うものを取り上げます。
「この一曲」の投書も歓迎です。是非、ご参加下さい。

----------
ポップだロックだといった大衆音楽を聴き込むことに
わたしは、膨大な時間を使って来ている。このため、
頭の中には大衆音楽の旋律と歌詞が詰まっており、
なにかを見聞したときの感想が、自分で選ぶ形容詞
ではなく大衆音楽の音や謡であったりする。

先日、パリの現代美術館(これはもはや、近代美術
としたほうがよいように思う)ポンピドウセンターにて
ベケット(サミュエル)の展覧会に出掛けた際、頭の
中にSadeというグループの"Clean Heart"が流れた。
切羽詰った曲が並んだアルバムの中でこの曲だけ、
のそのそしたイントロとともに、こんな風に始まるから
だ:
Clean heart
Clean and sharp
Clean start
Bad start
上記は歌詞を精確に書き写したものだが、当の
わたしはこの歌詞を下記のように取り違えていて、
それでベケットに最適と思ったのだった:
Clean heart
Clean and shy
Clean start
Bastard
(口の悪いことだ)

このバンドのことは前に当欄に書いてしまっていた
ので、頭の中から、アイルランド(ベケット)とSade
(ねちっこさの少ない大衆音楽)とclean(キーワード)
という性質を備えたバンドを引っ張り出した。

それがShakespear's sisterだ。アイルランド出の
女性の音楽活動の1980年後半から1990年はじめ
における一部分で、このバンドの音は不思議と
cleanなのである。このcleanな音が、わたしの
ベケット展覧会への感想でもあり、恐らくは「ミニ
マリズム」の味わいでもある。

紹介した曲はアルバム冒頭のもので、「かたつむ
りが這っているような音」(これは日本の、確か、
漫画家が使っていた表現で、とても的確と思って
常々拝借している)のバグパイプの音を伴っていて、
UK臭さの少ない一曲。


=====
分類・ポップ
収録アルバム・ hormonally yours (1992)
ウエブサイト・http://www.geocities.com/sunsetstrip/event/3756/
>ファンサイト。正直、このバンドについてのマトモな
サイトはもはや稀少。

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「 独自独創 」- アレ好きコレ好き

            まい/Paris

36. 文章
http://www.mediasoft.it/dante/

=====
「何はともあれ30歳を超えた時点でマトモな労働力
になっていなくちゃね」と、思っていた。今になって
みるとちゃんちゃら可笑しい野望であった。わたしは
実に実に恵まれた環境で"お育ちになった"と自分
のことをとらえているので、どうにか自分を労働力に
転化せねば気が済まない。

ちゃんちゃら可笑しいのは、未だに社会での労働
力として不足があると思うからだ。「そのもの」のため
に命をすり減らしている/すり減らしたように見える
労働力を眺めた記憶があるから、こういうことを思う。
そして、何に対して恵まれて"お育ちになった"労働
力を注いで命をすり減らすかな、と、今更ながらに
考えていた。それで、自分が心底感謝できる対象に
この労働力を注ぐことならできるのではないか、と、
先日、思いついた。

また、自分が没した後のことも考えた。勿論、生は
一代・名は末代、を思ったのではない。この世に
存在してしまっている以上、自分に関する何らかの
気配や形跡が残ってしまうことは確かで、それが
幾ら面白みに欠けようと何の役にも立たないもので
あろうとも、残ってしまうものに対する責任を負える
のは生前の自分だけであると(やっと)気が付いた
のであった。人の社会がそう捨てたものではない
ように思えるのは、自分が好きなものや感謝できる
ものに命を注いできた連中の善行のお陰かも
知れぬとおもった。

自分が感謝できるものとは何か。「お世話になった
あのひとこのひと」でもあるのだが、ヒトは、それこそ
一代で消滅する。わたしがそれに向かって感謝
した気配や形跡が末代にまで届く対象にむかって
感謝しておいたほうがよい気がする。そうなると、
わたしには文章だ。文章には心底感謝できる。

得体の知れない「指導者」が存在することを示した
小説(ヘッセ・『デミアン』)、海に浮かぶ島宛てに
手紙を出す僧の示す「あるべきよう」(小林秀雄の
伝える明恵)、狼疾中島敦、「寛容は自らを守るため
に不寛容に対して不寛容になるべきか」(渡辺
一夫)、「絶学無憂」(『老子』)、「Les larmes du 
monde sont immuables.」 (Beckett、"En attendant 
Godot")、「lasciate ogne epsranza, voi ch'intrqte.」
 (Dante, La Divina Comedia, Inferno)、「ごはごは
ごはごはーん」(谷川俊太郎訳、Peanuts Comics)
・・・・。

そういうわけで、文章が好きだ。文章に感謝すること
になる仕事をしたいと思っている。

=====
冒頭に出したのはダンテ『神曲』のオンライン版。
下記はポンピドーセンターのウエブサイトで、表示
言語を選んでから中に入って、ベケットの展覧会に
ついてのページにアクセスする。実際の美術館に
もこのトップページにあるように大きな宣伝幕が張っ
てある。
http://www.centrepompidou.fr

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感想・質問・意見・投書はお気軽にどうぞ!お待ち
いたしております。

AVANCE! --考える種--
15/04/2007 発行・第百九十六号
発行責任者/編集・伴真伊・ima19@bigfoot.com

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http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000001475

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